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2021年6月30日発売

信山社出版

出版社名ヨミ:シンザンシャシュッパン

共存主義論 ポスト資本主義の見取図

ポスト資本主義の見取図
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内容紹介
資本主義が引き連れてきた強制労働、搾取、差別、貧困、格差、支配、収奪、侵略、殺戮、戦争の桎梏から解放される人類のシステムはないか?資本主義に内在して根本的な矛盾を生んでいる価値の「先取り」経済(=バブル経済)の克服方法を60年来研究・思考してきた著者のポスト資本主義論としてまとめたもの。新型コロナ感染症などの現象を素材として「共存主義」の見取り図を描く力作。
目次
  『共存主義論―ポスト資本主義の見取り図』

  廣田尚久(弁護士) 著

【目  次】

はじめに

第一章 転換期を迎えた世界
 第一節 個と全体のジレンマ
  1 認識の契機
  2 宗教、戦争、疫病
  3 中世ヨーロッパの黒死病と封建制度の崩壊
  4 大航海時代の到来とルネッサンス
  5 ペスト禍後と新型コロナウイルス禍後との異同
 第二節 パラダイムシフト
  1 新型コロナウイルス禍後の関心事
  2 パラダイムシフトが起こるか
  3 「資本主義」では器が小さ過ぎる
  4 パラダイムシフトの引き金

第二章 資本主義の矛盾=「先取り経済」
 第一節 「先取り」仮説
  1 資本主義の矛盾についての考察
  2 「先取り」仮説とは?
  3 「先取り」仮説の方法論
 第二節 「先取り」に関する経済学者の言説
  1 マルクスの言説
  2 ケインズの言説
 第三節 「バブル」と「先取り」
  1 「バブル」と「先取り」との概念の相違
  2 「価値の先取り」の意味と主体
 第四節 危険水域と法的枠組み
  1 「先取り」の危険水域
  2 「先取り」が使用する法的枠組み
 第五節 「先取り」を考察する方法
  1 歴史的事実の選択理由
  2 帰納法と演繹法
  3 論述する方法

第三章 収奪の歴史
 第一節 収奪の歴史を考察するにあたって
  1 史観について
  2 少数支配の鉄則
 第二節 遠征と植民地支配
  1 十字軍の遠征
  2 スペイン帝国の南米征服
  3 奴隷貿易と植民地
 第三節 産業革命と資本主義の確立
  1 産業革命
  2 資本主義の確立
 第四節 近代以前の「先取り経済」の歴史
  1 チューリップ狂騒劇
  2 ジョン・ローとフランス革命
 第五節 近代以後の「先取り経済」の歴史
  1 ワイマール体制下のドイツのハイパー・インフレーション
  2 大恐慌―― 一九二九年
  3 昭和恐慌から二・二六事件へ
 第六節 地価暴騰とサブプライム・ローン
  1 地価暴騰と価値の「先取り」
  2 サブプライム・ローンによる「先取り」
 第七節 収奪との訣別
  1 収奪と格差の実相
  2 収奪の歴史との訣別

第四章 終焉しつつある資本主義
 第一節 なぜ資本主義の終焉が認識されないのか
  1 資本主義の終焉の特殊性
  2 次の時代の名称がないこと
 第二節 資本主義の定義と終焉の指標
  1 資本主義の定義
  2 資本主義の終焉の指標
 第三節 資本主義の基礎の崩壊
  1 私的所有の崩壊現象
  2 契約と法的主体性に入っている亀裂
 第四節 漂流する資本主義
  1 資本主義を終焉させまいとする試み
  2 漂流の果てに
 第五節 社会主義、混合経済
  1 社会主義
  2 混合経済
 第六節 経済学の第三の道
  1 第三の道
  2 新自由主義経済学批判
  3 ケインジアンと新自由主義から次のステップへ
 第七節 ポスト資本主義について
  1 資本主義の終焉の認識
  2 ポスト資本主義についての論考
  (1) 広井良典―― 定常化時代
  (2) 榊原英資・水野和夫―― よりゆっくり、より近く、より寛容に
  (3) ユヴァル・ノア・ハラリ―― テクノロジーとサピエンスの未来
  (4) マイケル・ハート―― 共有のもの
  (5) ポール・メイソン―― プロジェクト・ゼロ
  (6) 斎藤幸平―― 脱成長コミュニズム
  3 登山口と頂上

第五章 共存主義のパースペクティブ
 第一節 共存主義の前提と定義
  1 共存主義を考察する必要性
  2 共存主義の前提
  3 共生主義について
  4 共存主義の定義
  5 パラダイム転換をはかるためのキー概念
  6 個と全体という問題意識
 第二節 共存主義の基礎
  1 共存主義の基礎を考察するにあたって
  2 個人の主体性
  3 共存的所有
  4 公正な合意
 第三節 価値の源泉
  1 労働価値説
  2 存在価値説
 第四節 ベーシック・インカム
  1 ベーシック・インカムとは何か
  2 ベーシック・インカム導入の現在的意義
  3 ベーシック・インカムのメリットとデメリット
  4 ベーシック・インカムに対する抵抗感の排除
  5 ベーシック・インカムと労働との関係
  6 ベーシック・インカムの本質
  7 ベーシック・インカムの社会性
  8 ベーシック・インカムを阻む財源の壁
  9 ベーシック・インカムと現代貨幣理論(MMT)
 第五節 共存主義における通貨
  1 通貨の本質
  (1) 商品貨幣論
  (2) 信用貨幣論
  2 通貨の機能
  3 金融機関による通貨の創造
  4 通貨の洪水と重圧
  5 共存主義における通貨の在り方
  6 通貨の信認
 第六節 ストックと株式会社
  1 貴重なストック
  2 ストックから見えてくる共存主義の課題
  3 株式会社の構造
  4 株式会社による「先取り」
  5 利潤率の低下とゼロ配当
  6 上場会社の株主構成
  7 株式会社から法人格を有する結社へ
 第七節 集団の構成と意思決定
  1 入会集団の意思決定
  2 共同体と地方分権
  3 国 家
  4 世界規模の課題
  5 戦争か平和か
 第八節 政治システム
  1 法律の制定
  2 政党の役割
  3 行政の在り方
  4 治安・国防・外交
  5 独裁制か民主制か
 第九節 紛争解決システム
  1 紛争解決の二つの源流
  2 和解の論理構造
  3 和解の技術
  4 付帯条件つき最終提案調停・仲裁

あとがき

参考文献
索  引
著者略歴
廣田 尚久(ヒロタ タカヒサ hirota takahisa)
タイトルヨミ
カナ:キョウゾンシュギロン
ローマ字:kyouzonshugiron

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