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定価:9,680円(8,800円+税)
判型:A5変形
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内容紹介
◆応報刑論、抑止刑論とは何か ― 生命の安全と平等の保障と刑事法制◆
組織化、システム化した複雑社会の到来による社会の変容は刑事司法に何をもたらしたか。法が想定する社会のヴィジョン【生命の安全と平等の保障】を刑事法制から考究する。
組織化、システム化した複雑社会の到来による社会の変容は刑事司法に何をもたらしたか。法が想定する社会のヴィジョン【生命の安全と平等の保障】を刑事法制から考究する。
目次
『刑事司法の展開 ― 応報適正と法政策』
堤 和通(中央大学総合政策学部教授) 著
【目 次】
・はしがき
◆序 章
1 はじめに
2 刑事司法の基礎 その1:応報刑論,抑止刑論
3 刑事司法の基礎 その2
4 社会変容
5 法政策学からの展望
6 む す び
◆第1章 刑事司法の基礎 その1―応報と抑止
第1節 応報的正義からの俯瞰
1 序
2 応報的正義
3 法の要求と法の手法
4 アメリカ合衆国の立法例
5 現行法制への問い―企業犯罪と組織犯罪を題材にして
(1) 犯罪の行為主体について
(2) 法の要求と法の手法
6 む す び
第2節 刑事法運用に関する(非)功利主義の基本枠組み
1 はじめに
2 功利主義の批判的検討
3 非功利主義の基本的な視点
4 非功利主義の具体的な手法
(1) 刑 罰
(2) 非公式の犯罪対処
(3) 犯罪予防
(4) 警察活動
5 展 望
第3節 経済効率性,個人の尊厳と犯罪の理論―結果主義の一評価―
はじめに
1 カラブレイジ=メラムドの任意交渉ルール,補償ルール,再調整禁止ルール
2 任意交渉ルール,補償ルール,再調整禁止ルールと犯罪
3 選好の差別化と非結果主義
4 結果主義からみた故意・過失
5 非結果主義からみた故意・過失①(行為は行為者の内心を伝達する)
6 非結果主義からみた故意・過失②(行為の理由)
7 目的論と義務論
む す び
◆第2章 刑事司法の基礎 その2―RJ,VIS
第1節 法の中の物語
1 はじめに
2 ふたつの「人の物語」
3 犯罪(行為)者の物語
4 物語とは何か
5 犯罪(行為)者はどのように扱われてきたか
6 法の支配の理念と物語論 その1
7 犯罪(行為)者はどのように扱われるか―量 刑―
8 結びに代えて―法の支配の理念と物語論 その2
第2節 刑罰制度での犯罪被害者への共感―米国VIS再見―
1 はじめに
2 米国VISの裁判例
3 共感と刑罰
(1) 死刑量刑の個別化要件と被告人への同情・憐憫
(2) 被害者への共感と刑罰:位置づけの困難さ その1
(3) 被害者への共感と刑罰:位置づけの困難さ その2
(4) VISへの懐疑論からのアプローチ
4 おわりに
第3節 Calgary Community Conferencingについて
1 はじめに
2 Conferencingの誕生と現在の組織
3 カンファランシングの理念
4 カンファランシングの流れ
(1) 加害少年との接触
(2) 被害者との接触
(3) 付託基準
(4) safe and respectful place
(5) カンファランシング
5 カンファランシングの運用状況
6 裁 判 例
(1) 少年法の分析
(2) CCCについて
(3) 裁判所での処分決定聴聞
(4) 裁 判 例
(5) 小 括
7 考 察
第4節 オーストラリアのファミリーカンファランスについて
1 はじめに
2 法律(Youth Offender Act 1993)の概要
3 F(G)C
(1) オーストラリアの少年法史
(2) SA(サウス・オーストラリア)
(3) 新法の特徴
(4) SAの運用実績
4 若干の考察
(1) RJの背景
(2) オーストラリアでの議論
(3) SAについて
◆第3章 社会変容と刑事司法―社会の組織化,システム化
第1節 刑事没収(criminal forfeiture)の必要性―アメリカ合衆国の現行制度との比較検討―
はじめに
1 RICO法の概略と特徴
(1) RICO法の概略
(2) RICO法の特徴
2 RICO法の立法経過・立法意図について
(1) 立法経過
(2) 合衆国議会の選択
3 RICO法制定の背景事情
(2) 刑事没収と刑罰論
(3) 非刑事の救済策の限界
おわりに
第2節 公正原理による法定犯の理論構成―米国の裁判例から―
はじめに
1 米国の裁判例
(1) 事実の認識
(2) 法の不知
(3) 小 括
2 公正原理
(1) 有機的連帯
(2) ただ乗り禁止
(3) 裁判例の整理
むすびに代えて
第3節 1991年アメリカ合衆国量刑ガイドラインにみる組織規制の方向―コーポレイト・パワー,コーポレイト・エトス―
1 序
2 量刑ガイドラインの概略
3 量刑ガイドラインの背景事情
(1) 組織の刑事責任の成否
(2) 組織の刑事法規制をめぐる背景事情
(3) 個人宛て規制と還元型組織規制
4 非還元型組織規制
(1) 代位責任論の修正
(2) 量 刑
(3) 純粋の非還元型規制
5 む す び
第4節 市場の規制とビジネス犯罪―相互性のアイデアからの考察―
1 はじめに
2 相互性のアイデア
3 相互性の戦略
4 市場の規律と相互性
5 結 論
◆第4章 社会安全の法政策―社会安全政策論
第1節 犯罪法システムの中の犯罪予防:正義の多面性からの整理
はじめに
1 発達的犯罪予防論
2 犯罪予防策の進展:経緯と背景
3 犯罪予防と価値論 その1:正義の概念
4 犯罪予防と価値論 その2:必需
(1) ヒトの社会化
(2) 配分正義
(3) ケアの倫理と領域
5 結 語
第2節 社会安全政策論の方法論試論:犯罪事象の記述
1 はじめに
2 犯罪学の統合理論
3 因果律:エビデンスの概念
4 保健衛生アプローチ
5 予防プログラム:少年非行,親密圏領域
6 刑事司法の動向と保健衛生アプローチの重なり:目的論
7 結 び
第3節 法政策学からの社会安全政策論の展望
はじめに
1 法政策学
2 規制法学のトリレンマ
3 法に関する理論の展望 その1―社会生活のパターン
4 法に関する理論の展望 その2―規範秩序
む す び
・初出一覧
堤 和通(中央大学総合政策学部教授) 著
【目 次】
・はしがき
◆序 章
1 はじめに
2 刑事司法の基礎 その1:応報刑論,抑止刑論
3 刑事司法の基礎 その2
4 社会変容
5 法政策学からの展望
6 む す び
◆第1章 刑事司法の基礎 その1―応報と抑止
第1節 応報的正義からの俯瞰
1 序
2 応報的正義
3 法の要求と法の手法
4 アメリカ合衆国の立法例
5 現行法制への問い―企業犯罪と組織犯罪を題材にして
(1) 犯罪の行為主体について
(2) 法の要求と法の手法
6 む す び
第2節 刑事法運用に関する(非)功利主義の基本枠組み
1 はじめに
2 功利主義の批判的検討
3 非功利主義の基本的な視点
4 非功利主義の具体的な手法
(1) 刑 罰
(2) 非公式の犯罪対処
(3) 犯罪予防
(4) 警察活動
5 展 望
第3節 経済効率性,個人の尊厳と犯罪の理論―結果主義の一評価―
はじめに
1 カラブレイジ=メラムドの任意交渉ルール,補償ルール,再調整禁止ルール
2 任意交渉ルール,補償ルール,再調整禁止ルールと犯罪
3 選好の差別化と非結果主義
4 結果主義からみた故意・過失
5 非結果主義からみた故意・過失①(行為は行為者の内心を伝達する)
6 非結果主義からみた故意・過失②(行為の理由)
7 目的論と義務論
む す び
◆第2章 刑事司法の基礎 その2―RJ,VIS
第1節 法の中の物語
1 はじめに
2 ふたつの「人の物語」
3 犯罪(行為)者の物語
4 物語とは何か
5 犯罪(行為)者はどのように扱われてきたか
6 法の支配の理念と物語論 その1
7 犯罪(行為)者はどのように扱われるか―量 刑―
8 結びに代えて―法の支配の理念と物語論 その2
第2節 刑罰制度での犯罪被害者への共感―米国VIS再見―
1 はじめに
2 米国VISの裁判例
3 共感と刑罰
(1) 死刑量刑の個別化要件と被告人への同情・憐憫
(2) 被害者への共感と刑罰:位置づけの困難さ その1
(3) 被害者への共感と刑罰:位置づけの困難さ その2
(4) VISへの懐疑論からのアプローチ
4 おわりに
第3節 Calgary Community Conferencingについて
1 はじめに
2 Conferencingの誕生と現在の組織
3 カンファランシングの理念
4 カンファランシングの流れ
(1) 加害少年との接触
(2) 被害者との接触
(3) 付託基準
(4) safe and respectful place
(5) カンファランシング
5 カンファランシングの運用状況
6 裁 判 例
(1) 少年法の分析
(2) CCCについて
(3) 裁判所での処分決定聴聞
(4) 裁 判 例
(5) 小 括
7 考 察
第4節 オーストラリアのファミリーカンファランスについて
1 はじめに
2 法律(Youth Offender Act 1993)の概要
3 F(G)C
(1) オーストラリアの少年法史
(2) SA(サウス・オーストラリア)
(3) 新法の特徴
(4) SAの運用実績
4 若干の考察
(1) RJの背景
(2) オーストラリアでの議論
(3) SAについて
◆第3章 社会変容と刑事司法―社会の組織化,システム化
第1節 刑事没収(criminal forfeiture)の必要性―アメリカ合衆国の現行制度との比較検討―
はじめに
1 RICO法の概略と特徴
(1) RICO法の概略
(2) RICO法の特徴
2 RICO法の立法経過・立法意図について
(1) 立法経過
(2) 合衆国議会の選択
3 RICO法制定の背景事情
(2) 刑事没収と刑罰論
(3) 非刑事の救済策の限界
おわりに
第2節 公正原理による法定犯の理論構成―米国の裁判例から―
はじめに
1 米国の裁判例
(1) 事実の認識
(2) 法の不知
(3) 小 括
2 公正原理
(1) 有機的連帯
(2) ただ乗り禁止
(3) 裁判例の整理
むすびに代えて
第3節 1991年アメリカ合衆国量刑ガイドラインにみる組織規制の方向―コーポレイト・パワー,コーポレイト・エトス―
1 序
2 量刑ガイドラインの概略
3 量刑ガイドラインの背景事情
(1) 組織の刑事責任の成否
(2) 組織の刑事法規制をめぐる背景事情
(3) 個人宛て規制と還元型組織規制
4 非還元型組織規制
(1) 代位責任論の修正
(2) 量 刑
(3) 純粋の非還元型規制
5 む す び
第4節 市場の規制とビジネス犯罪―相互性のアイデアからの考察―
1 はじめに
2 相互性のアイデア
3 相互性の戦略
4 市場の規律と相互性
5 結 論
◆第4章 社会安全の法政策―社会安全政策論
第1節 犯罪法システムの中の犯罪予防:正義の多面性からの整理
はじめに
1 発達的犯罪予防論
2 犯罪予防策の進展:経緯と背景
3 犯罪予防と価値論 その1:正義の概念
4 犯罪予防と価値論 その2:必需
(1) ヒトの社会化
(2) 配分正義
(3) ケアの倫理と領域
5 結 語
第2節 社会安全政策論の方法論試論:犯罪事象の記述
1 はじめに
2 犯罪学の統合理論
3 因果律:エビデンスの概念
4 保健衛生アプローチ
5 予防プログラム:少年非行,親密圏領域
6 刑事司法の動向と保健衛生アプローチの重なり:目的論
7 結 び
第3節 法政策学からの社会安全政策論の展望
はじめに
1 法政策学
2 規制法学のトリレンマ
3 法に関する理論の展望 その1―社会生活のパターン
4 法に関する理論の展望 その2―規範秩序
む す び
・初出一覧
著者略歴
堤 和通(ツツミ カズミチ tsutsumi kazumichi)
中央大学総合政策学部教授
タイトルヨミ
カナ:ケイジシホウノテンカイ
ローマ字:keijishihounotenkai
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