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2020年11月16日発売

田畑書店

出版社名ヨミ:タバタショテン

愚かな風——忖度時代の政権とメディア

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内容紹介
この十五年に何が起きたか――
過去を知ることが次の時代を拓く!
論評と年表で解き明かす日本の実像。

『愚かな風―忖度時代の政権とメディア』は、2020年9月分まで、4年間約百篇のメディア時評を月順に並べ、論評のクロニクルから現代日本の実像を解き明かしていきます。

 また戦後より今日までの年表「言論表現の自由を巡る動き(39頁)」も収録。

 安倍政権末期までの4年間は、それまで以上に政権の権力乱用とメディアへの介入が行われ、報道の自由の危機は一層深まりました。

 その推移をクロニクルとして整理し直し、事実(FACT)を忘れないためにも、国民の信頼に足るメディアと政治の関係を想起するためにも、必要となる1冊です。


「一言で言えば「表現の自由の縮減」とも呼べる、この間の変化をもたらしたのはもちろん、政権の打ち出した施策の結果であるが、同時にそれらを一貫して高支持率で支えた国民の意思でもあった。ただし政権と国民の間で、メディア、とりわけ新聞やテレビが果たした役割は小さくない。こうした政権とメディアの関係性を、「見張塔からずっと」(ボブ・ディラン)というタイトルに込め出版したのが前著の経緯だ。(中略)その後の状況は残念ながら改善の兆しがどころか、むしろ大きく悪化したいえるだろう。それは、本書に収めた約百篇からも如実に理解していただけるはずだ。そうしたことから、本書のタイトルは同じくディランの唄から「愚かな風」(Idiot Wind)とした。まさに現在のネットを中心にデマや誹謗中傷が飛び交い、為政者自身が「もう一つの真実」をごり押しする時代を予感したかの一曲だ。(「はじめに」より)」
目次
はじめに

2016
記者の倫理 9.10/16
実名報道再考 10.08/16
言論の自由と権力 11.12/16
キュレーション サイトの闇 12.16/16

2017
共謀罪四度目の上程 01.14/17
「沖縄ヘイト」番組 02.11/17
3・11から学ぶ情報共有 03.11/17
著作権法改正の問題点 04.08/17
情報公開 04.11/17
「報道の自由」二つの調査 05.13/17
博物館の自由は文化の礎 05.09/17
言論弾圧とは何か 06.10/17
ヘイトスピーチ根絶に向けて 06.13/17
NHK受信料 07.08/17
広がる「例外の一般化」 07.1/17
未編集の取材情報 08.12/17
取材の自由 08.9/17
番組送り手の在り方 09.09/17
教育の自由 09.12/17
窮屈な選挙報道 10.14/17
選挙期間中の表現活動 10.13/17
国民投票法 11.11/17
知る権利空洞化 11.14/17
NHK受信料「合憲」 12.09/17
放送の自由 12.12/17

2018
本土メディアの沖縄報道 01.13/18
著作者保護と文化の継承 01.09/18
被害者の実名報道 02.10/18
報道の自由 02.13/18
司法行政の隠蔽体質 03.10/18
緊急事態条項 03.13/18
放送制度見直し 04.14/18
大衆表現の自由 04.10/18
青少年健全育成基本法 05.12/18
取材源の秘密 05.08/18
著作権法改正 06.09/18
国民投票法の危険性 06.12/18
集会の事前規制 07.14/18
個人情報保護制度 07.10/18
災害報道 08.11/18
公文書管理法 08.14/18
総裁選報道で自民介入 09.08/18
政府言論の自由 09.11/18
出版界のヘイトビジネス 10.13/18
タテカンは社会の害悪か 10.11/18
安田純平さん解放 11.10/18
消費税メディア軽減税率 11.8/18
ファクト チェックの意義 12.08/18
公平とは何か 12.13/18

2019
「平成」を振り返る 01.12/19
ネットと放送の一体 01.10/19
官邸による質問制限 02.09/19
「有害」図書規制 02.14/19
ドローン規制 03.09/19
記者は国民の代表 03.14/19
天皇皇室報道 04.13/19
元号使用の強制性 04.11/19
九条俳句不掲載 05.11/19
裁判記録の公開 05.09/19
事件報道での呼称 06.08/19
窮屈さ増す表現の自由 06.13/19
政治とメディアと若者と 07.13/19
ヘイトスピーチ禁止条例 07.11/19
知る自由を狭める 08.10/19
れいわ、N国が政党に 08.08/19
京アニ放火事件の報道 09.14/19
不自由展の「不自由」 09.12/19
表現の不自由展 10.12/19
放送の独立 10.10/19
相次ぐ展示・上映中止 11.09/19
政府助成 11.14/19
表現の自由 危険水域に 12.14/19
情報公開半世紀 12.12/19

2020
閣議決定の罪 01.11/20
マイナンバーカード 01.09/20
新型コロナウイルス対応のリスク 02.08/20
移動の自由 03.13/20
新型コロナウイルス報道 03.07/20
庁舎執務室の閉鎖 03.12/20
新型コロナ緊急事態宣言 04.11/20
新型コロナと報道の自由 0409/20
感染追跡と自粛警察 05.09/20
コロナ感染防止のデータ活用 05.19/20
賭けマージャンと取材の自由 06.13/20
メディアの公共性 07.11/20
ネット規制の悪用歯止め 07.21/20
広告の読み方 08.08/20
安倍政権と沖縄 09.05/20
アベノメディアの八年 09.12/20
安倍政権と言論表現の自由 09.15/20

関連年表 言語表現の自由をめぐる動き
著者略歴
山田 健太(ヤマダ ケンタ yamada kenta)
1959年、京都生まれ。専修大学ジャーナリズム学科教授。専門は言論法、ジャーナリズム研究。日本ペンクラブ専務理事、放送批評懇談会、自由人権協会、情報公開クリアリングハウスなどの各理事、世田谷区情報公開・個人情報保護審議会委員長などを務める。日本新聞協会職員(英国エセックス大学人権法研究所訪問研究員、新聞研究所研究員、日本新聞博物館学芸員)を経て、2006年より専修大学。 主な著書に『沖縄報道──日本のジャーナリズムの現在』(ちくま新書)、『法とジャーナリズム 第3版』(学陽書房)、『放送法と権力』(田畑書店)、『言論の自由──拡大するメディアと縮むジャーナリズム』(ミネルヴァ書房)、『ジャーナリズムの行方』(三省堂)、『3・11とメディア――徹底検証 新聞・テレビ・WEBは何をどう伝えたか』(トランスビュー)、『現代ジャーナリズム事典』(三省堂、監修)、『よくわかるメディア法 第2版』(ミネルヴァ書房、共編)、『放送制度概論──新・放送法を読みとく』(商事法務)、『政治のしくみと議員のしごと』(トランスビュー、共編著)、『3・11の記録』(日外アソシエーツ、共編)、『ジャーナリスト人名事典』(日外アソシエーツ、編)、『新版 マス・コミュニケーション概論』(学陽書房、共編)などがある。
タイトルヨミ
カナ:オロカナカゼ ソンタクジダイノセイケントメディア
ローマ字:orokanakaze sontakujidainoseikentomedia

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