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2021年10月4日発売

筑波書房

出版社名ヨミ:ツクバショボウ

貧困緩和の処方箋 開発経済学の再考

開発経済学の再考
暮らしのなかの食と農
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内容紹介
「アジア諸国に対する日本の姿勢をRCEPをめぐる国会審議から考える」、「途上国農村の貧困緩和の処方箋は正しいか~「開発経済学」は誰のため?」、「共助組織・協同組合の役割」、「アジア、世界との共生に向けて」のテーマでアジアと日本の未来に向けて論じた。
目次

1 アジア諸国に対する日本の姿勢をRCEPをめぐる国会審議から考える
1)日本がASEANなどの「犠牲」の上に利益を得る「日本一人勝ち」構造
2)生産性向上効果が政府試算の調整弁
3)日本農業への影響は軽微という欺瞞
4)「影響がないように対策するから影響はない」
 ~生産量の減少がちょうど相殺されるように生産性が向上~
5)農業を犠牲にして自動車が利益を得る構造~自動車の一人勝ちと農業の一人負け
6)各国の市民・農民の猛反発から考える日本提案の意味
7)これ以上「加害者」になってはいけない
2 途上国農村の貧困緩和の処方箋は正しいか~「開発経済学」は誰のため?
1)2008年の食料危機で多くの指摘は外れた
2)買い叩きの力が見落とされていた
3)寡占が蔓延する中、寡占を無視する市場原理主義経済学
4)「トリクルダウン」という欺瞞
5)妥当な処方箋は
6)タイの政局混乱の背景にある都市・農村格差から考える
7)タイのコメ政策の再評価
8)寡占を考慮すれば市場に任せることで市場は歪む~示された「経済学の常識」の非常識
9)市場原理主義への反省の気運 ~「家族農業の10年」をめぐる動き
10)IMF・世銀のconditionality ~FAO骨抜きへの経緯
11)貿易自由化の徹底と途上国の食料増産は両立するか?
3 共助組織・協同組合の役割
1)フェア・トレード~農家への買い叩きと消費者への吊り上げ販売は改善されたか
2)協同組合が生産者・消費者双方の利益を高める
3)ここまでのまとめ
4 アジア、世界との共生に向けて
1)アジアの互恵的連携強化は可能か
2)現場を正確に把握し現場を説明できる理論とその数値化を
(付録)聴講者からのコメント(一部)
著者略歴
鈴木 宣弘(スズキ ノブヒロ suzuki nobuhiro)
1958年三重県生まれ。1982年東京大学農学部卒業。農林水産省、九州大学教授を経て、2006年より東京大学教授。98~2010年(夏季)コーネル大学客員教授。2006~2014年学術会議連携会員。 専門は農業経済学、環境経済学、国際貿易論。 日韓、日チリ、日モンゴル、日中韓、日コロンビアFTA産官学共同研究会委員、食料・農業・農 村政策審議会委員(会長代理、企画部会長、畜産部会長、農業共済部会長)、財務省関税・外国為替等審議会委員、経済産業省産業構造審議会委員、JC総研所長、国際学会誌Agribusiness編集委員長を歴 任。NPO法人「農の未来ネット」理事長。『食の戦争』(文藝春秋、2013年)、『TPPで暮らしはどうなる?』(共著、岩波書店、2013年)、『悪夢の食卓』(角川書店、2016年)、『牛乳が食卓から消える? 酪農危機をチャンスに変える』(筑波書房、2016年)、『亡国の漁業権開放~協同組合と資源・地域・国境の崩壊』(筑波書房、2017年)等、『だれもが豊かに暮らせる社会を編み直す:「鍵」は無理しない農業にある』(共著、筑波書房、2020年)、『農業経済学 第5版』(共著、岩波書店、2020年)、『農業消滅~農政の失敗がまねく国家存亡の危機』(平凡社新書、2021年)等、著書多数。
タイトルヨミ
カナ:ヒンコンカンワノショホウセン
ローマ字:hinkonkanwanoshohousen

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