近刊検索 デルタ

2021年6月23日発売

京都大学学術出版会

出版社名ヨミ:キョウトダイガクガクジュツシュッパンカイ

ニューギニアの森から

平等社会の生存戦略
生態人類学は挑む MONOGRAPH
このエントリーをはてなブックマークに追加
内容紹介
食い物の恨みはおそろしい――パプアニューギニアの熱帯雨林、半遊動的生活を送るクボの人びとは「妬み」がもたらす呪いを怖れて平等を志向する。食べ物も土地も婚姻も、一つの死ですらもう一つの死で埋め合わせる。生態人類学が見つけ出した「妬み」と平準化というテーマを押し広げ、「生業が社会を規定する」という通説を覆す。
目次
はじめに

第1章 ニューギニアの森へ
1 ポートモレスビーからキウンガへ
2 キウンガからノマッド、そしてシウハマソンへ
3 調査地シウハマソン
4 調査を始める
COLUMN1 ハイズの探検とノマッドの「発見」
COLUMN2 ロングハウス

第2章 クボの資源利用を測る
1 食物獲得活動
2 時間利用
3 食物摂取
COLUMN3 トンガ王国の家畜飼養

第3章 資源利用の仕組みを探る
1 サゴデンプンの作り方と生産性
2 サゴデンプン作りのグループ構成
3 移動式農耕における資源利用の柔軟性
COLUMN4 インドネシアのサゴデンプン作り

第4章 交換と邪術と妬みの関係
1 儀礼時の食物の交換と平準化
2 姉妹同時交換婚と平準化
3 邪術をめぐるクボの超自然観と平準化
4 資源利用と平準化

第5章 クボの森からキワイの海へ
1 シウハマソンからノマッド、そしてポートモレスビーへ
2 二度目と三度目のシウハマソン
3 海の民キワイ

第6章 森の時間、海の空間
1 貨幣経済の浸透
2 時間利用の比較
3 食物摂取の比較
4 ニューギニアの森と海

おわりに
謝 辞
参考文献
索 引
著者略歴
須田 一弘(スダ カズヒロ suda kazuhiro)
北海学園大学人文学部教授。北海道大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学、博士(農学)。主な著作に、「山麓部―平準化をもたらすクボの邪術と交換」(大塚柳太郎編『講座・生態人類学5ニューギニア―交錯する伝統と近代』京都大学学術出版会、2002年)、「移動から定住へ―パプアニューギニア山麓部の事例から」(印東道子編『人類の移動誌』臨川書店、2013年)などがある。
タイトルヨミ
カナ:ニューギニアノモリカラ
ローマ字:nyuuginianomorikara

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。

もうすぐ発売(1週間以内)

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを利用しています。