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2019年10月22日発売

名古屋大学出版会

出版社名ヨミ:ナゴヤダイガクシュッパンカイ

辺境の生成

征服=入植運動・封建制・商業
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内容紹介
とめどなく生み出される無数の「辺境」――そこではなにが生起するのか。中世イベリア半島を舞台に、従来のレコンキスタの図式を排して、征服=入植運動、封建制、商業の展開プロセスを実証的に解明。遍在する「辺境」から、ラテン・ヨーロッパをも見通す新たなモデルを導き出す。
目次
序 章
1 「辺境」と征服=入植運動
2 「辺境」とはなにか――史料概念・空間認知・実態
3 無数の「中心」、無数の「辺境」
4 封建的空間編成の展開モデルと征服=入植運動

第I部 アラゴン北部における封建的空間編成の展開

第1章 ウエスカ地方の城塞・定住・空間編成
1 城塞と国王ホノール
2 征服=入植運動と城塞集落の形成
むすび

第2章 シンカ川中流域の城塞・定住・空間編成
1 城塞と国王ホノール
2 アルムニア
3 王権とインカステラメント
4 競合する入植運動
むすび

第3章 都市ウエスカの定住と空間編成
1 史料の時間的・空間的ギャップ
2 市域の系譜論
3 都市的定住空間の形態生成
4 領域の空間的布置と土地利用
むすび

第II部 アラゴン南部における封建的空間編成の展開

第4章 13世紀の「辺境」と封建的空間編成の展開
1 理念と現実
 (1)ベルチーテ
 (2)アルカニス
2 騎士団の進出
 (1)テンプル騎士団領(アルファンブラ、カステリョーテ、カンタビエハ、ビジェル)
 (2)聖ヨハネ騎士団領(アリアーガ)
 (3)カラトラーバ騎士団領(アルカニス)
 (4)サンティアゴ騎士団領(モンタルバン)
3 「辺境」の生成と封建的空間編成の展開
むすび

第5章 テンプル騎士団領の定住・流通・空間編成
1 城塞ビジェルとその属域
2 コンセホと属域管理
3 組織的集村化と域内集住村落の形成
 (1)リブロス
 (2)リオデバ
 (3)ビジャスタル
4 域内分業と散居定住
5 生産物取引
6 食糧の域内流通と域外輸出
7 木材の域外輸出
むすび

第6章 サラゴーサ司教領の定住・流通・空間編成
1 土地分配・入植・集村化
2 プエルトミンガルボのコンセホ
3 市場開設特権
4 小麦取引
5 小麦売主・買主の動態分析
6 毛織物取引
7 羊毛生産の拡大と国際商業
むすび

終 章 「辺境」の遍在
1 征服=入植運動
2 封建制
3 商 業

補論1 オリジナルとカルチュレール
1 文書保管形式の差異
2 ボクロン家
3 イサーク家
4 ウエスカ司教座聖堂教会とイエ・アーカイヴズ

補論2 カルチュレールと公証人登記簿
1 『ビジェル緑書』
2 『1277年から1302年までのビジェル(テルエル)の公証人マニュアル』
3 カルチュレール=財産目録

補論3 公証人登記簿と商品交換
1 公証人制度の確立
2 プエルトミンガルボの公証人登記簿
3 債務弁済書式と商品交換
4 債務弁済書式と不在の買主

あとがき

参考文献
略号一覧
図表一覧
索 引
著者略歴
足立 孝(アダチ タカシ adachi takashi)
1970年 愛知県に生まれる 1999年 名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程修了 弘前大学人文学部准教授などを経て 現 在 広島大学大学院文学研究科准教授、博士(歴史学) 訳 書 メノカル『寛容の文化』(名古屋大学出版会、2005年)
タイトルヨミ
カナ:ヘンキョウノセイセイ
ローマ字:henkyounoseisei

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