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2022年6月6日発売

めこん

出版社名ヨミ:メコン

日本の南進と大東亜共栄圏

アジアの基礎知識
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内容紹介
アジアを学ぶとき日本人として必ず整理しておかなければないテーマ——―。
日本人はいつごろから、どのようなかたちで、東南アジアに進出していったのか?
アジア太平洋戦争の時代、日本軍は東南アジアで何をしたのか? 
日本が戦争遂行の大義として掲げた「大東亜共栄圏」とは何だったのか? 
その大義は果たされたのか? 東南アジアの人たちはどのように受け止めたのか?
その記憶は、東南アジアでは、どのように受け継がれているのか?
日本では?
大量の文献と先行研究の分析を基に、包括的かつ客観的にまとめた「アジアの基礎知識」。
目次
第1部 戦前期日本は東南アジアとどう関わったのか

1二〇世紀転換期の日本と東南アジア
 国際関係の中のアジア
 日本・東南アジア相互認識の形成
 初期日本人社会の相貌 
  1「からゆきさん」再論
  2東南アジア関心の高まり
  3在留富邦人の二重構造
 「中継地域」と東南アジア
  1小笠原諸島領有と南洋群島
  2台湾=「図南の飛石」
 東南アジアから見た日本
  1日本人社会へのまなざし
  2日露戦争のインパクト 

2一九三〇年代の日本の「南進」と国際環境

 第一次世界大戦後の国際秩序と日本
 東南アジアへの経済進出
  1貿易摩擦と対日警戒感
  2漁業問題の発生・展開・帰結
 東南アジアの華僑ナショナリズムと日中関係
 「一九三六年危機」論をめぐって
  1国際連盟脱退から「無条約時代」へ
  2「非常時日本」と太平洋世界
  3「躍進台湾」と南進論
 「国策ノ基準」と「南進」政策
  1海軍と「国策ノ基準」
  2新南群島の台湾編入
  3豪亜地中海・ポルトガル領ティモール問題
 アジア主義者の東南アジア関心
  1大亜細亜協会と南方問題
  2『大亜細亜主義』に見る在日東南アジア民族主義者の発言
東南アジアのナショナリズムと日本
  1日本の東南アジア観の引照枠
  2一九三〇年代東南アジア民族主義者の日本観
   ⑴インドネシア民族主義者と日本
    ■Ⅿ・ハッタの訪日記録
    ■スバルジョの滞日一年
    ■スカルノの「太平洋戦争」予見論
   ⑵フィリピン――M・ケソン大統領訪日と日比米関係
   ⑶ビルマ――ウー・ソオ著『日本案内』

第2部 東南アジアにとって「大東亜共栄圏」とは何であったのか

3東亜新秩序論から開戦へ
 日中関係と台湾
 政策決定過程における「南進」問題
  1陸軍の南方関心
  2日蘭会商と仏印進駐
 東南アジア占領構想の基本方針
  1「重圧」受忍論
  2海軍省調査課作成の「大東亜共栄圏論」
 「大東亜戦争」開戦と戦争目的


4東南アジアと「大東亜戦争」
 基本的諸問題の鳥瞰
  1帰属問題  
  2資源問題
  3インフレ問題
  4抗日抵抗運動の諸類型
 統治形態別に見た各地域の状況
  1同盟国タイ
   ⑴強いられた同盟関係
   ⑵バーンポーン事件と泰緬鉄道
   ⑶ピブーン首相と大東亜会議
   ⑷戦局悪化とプリーディー派政権の登場
  2二重支配地域――仏印三国とポルトガル領ティモール
   ⑴ベトナム
    ■日本軍の南部仏印進駐
    ■ベトナム復国同盟会とクオン・デ候
    ■開戦後の仏印
    ■仏印処理とベトナム民族主義運動
   ⑵ラオス
    ■日仏二重氏支配期のラオス
    ■仏印武力処理後の地方都市
    ■プーミー・ヴォンヴィチット回想録 
   ⑶カンボジア
    ■日仏二重支配期と「傘のデモ」
    ■仏印武力処理とカンボジア
   ⑷ポルトガル領ティモール
    ■日本のポルトガル領ティモール関心
    ■横浜=ディリ航空路開設と総領事館設置
    ■日本軍支配とティモール人
  3軍政施行地域
   ⑴ビルマ
    ■東条首相議会演説と対ビルマ方針
    ■バ・モオ首相と対日協力
    ■抗日蜂起へ
   ⑵フィリピン
    ■開戦前後のケソン大統領メッセージ
    ■日本軍のフィリピン認識と「独立問題」
    ■「独立」後の日比関係と大東亜会議
    ■激化する抗日ゲリラ活動
   ⑶マラヤ・シンガポール
    ■「帝国領土」への編入対象
    ■マレー人社会の指導層
    ■華僑ナショナリズムと日本
    ■抗日運動
   ⑷インドネシア
    ■政治・軍事面
    ■社会・経済面
    ■文化面
    ■「独立問題」をめぐって

第3部 「大東亜共栄圏」をめぐる嚙み合わない歴史認識
 
5東南アジア諸国の対日歴史認識の比較
 東南アジアの日本占領期認識の比較
  1歴史教科書の比校
  2二人の「建国の父」の日本軍政観
   ⑴インドネシア・スカルノ大統領の独立記念日演説から
   ⑵シンガポール・リー・クアンユー首相回顧録から
  3世論に見る東南アジアの日本観
 日本の東南アジア占領認識
  1一九九三年細川首相発言と「歴史認識問題」
  2教科書記述に見る東南アジア占領


6「殺身成仁」史観を超えて——―真の「未来志向」の関係とは

あとがき
関連略年表
主要参考文献
索引
著者略歴
後藤乾一(ゴトウケンイチ gotoukenichi)
1943年生まれ。早稲田大学名誉教授、法政大学沖縄文化研究所国内研究員。本書関連の近著として、『東南アジアから見た近現代日本』(岩波書店、2012年)、『近代日本の「南進」と沖縄』(岩波書店、2015年)、『「南進」する人びとの近現代史-—小笠原諸島・沖縄・インドネシア』(龍溪書舎、2019年)。
タイトルヨミ
カナ:ニホンノナンシントダイトウアキョウエイケン
ローマ字:nihonnonanshintodaitouakyoueiken

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