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2018年7月26日発売

フィルムアート社

出版社名ヨミ:フィルムアートシャ

ソーシャリー・エンゲイジド・アートの系譜・理論・実践

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内容紹介
「社会を動かすアート」は可能か?

対話、参加、協働、コミュニティの芸術実践としてのソーシャリー・エンゲイジド・アート──
その系譜、〈社会的転回〉をめぐる理論と実践の諸問題、そして可能性を探る。


社会そして特定の人々に深く関わりながら、何らかの変革を生み出すことを志向するさまざまな芸術行為であるソーシャリー・エンゲイジド・アート(SEA)。
それは一朝一夕に出現したものではない。SEAをかたちづくってきた歴史的背景や、近年ますます活発となった批評と議論、アーティストが独自のアプローチで取り組む実践を概観できる先駆的アンソロジー。




社会に深く関わる=エンゲイジする芸術は、アートによる現実社会の変革可能性を模索するムーブメントとして、間違いなく、かつてないほど多くのアーティストを引きつけ、美術業界にとどまらない多くの参加者・協働者を得て、世界的に大きなうねりとなっています。

その表現は、「対話」「参加」「協働」に重点を置き、「コミュニティ」と深く関わり、社会変革を目指すものです。
世界に山積する現在進行形の政治的・社会的な諸問題に取り組んでいくために、創造的アプローチによる多様なプロジェクトが行われ、アーティストの実践も刷新されています。それを評する理論的なフレームも常にアップデートされ、ニコラ・ブリオーの「関係性の美学」への批評も加わり、ますます活性化しています。

本書は、社会秩序の大きな変化にチャレンジするアートを、その系譜・理論・実践と多角的な側面から紐解き議論を喚起する、先駆的な論集です。

私たちが今まさに直面しているアートと社会の諸問題に対して真に向き合うことで、多様な価値観を包含する、文化的実践・これからの社会の姿を考えるための多くのヒントを与えてくれるでしょう。


アーティスト、アートプロジェクトのスタッフ、美術教育関係者必携の、ソーシャリー・エンゲイジド・アートの潮流をとらえ、理解を深めることができる一冊です。
目次
はじめに
────工藤安代

1.社会的協同(Social Cooperation)というアート──アメリカにおけるフレームワーク
────トム・フィンケルパール

2.ソーシャル・プラクティスへの大きなうねり──1970年代の米国におけるフェミニスト・アート
────カリィ・コンテ

3.ソーシャリー・エンゲイジド・アートにおける理論と実践の関係について
────グラント・ケスター

4.ソーシャル・プラクティスをめぐる理論の現状──社会的転回、パフォーマンス的転回
────星野太

◆ソーシャル・チェンジをもたらすアーティストたち
ペドロ・レイエス
ママリアン・ダイビング・リフレックス/ダレン・オドネル
西尾美也
ミリメーター
明日少女隊

5.演劇と社会
────高山明

6.爆撃の記録
────藤井光

7.社会的転回の論争
────ジャスティン・ジェスティ

8.社会的転回はアーティストではなく、アートワールド?
────秋葉美知子

◆〈年表〉ソーシャリー・エンゲイジド・アートに関連する戦後の美術と社会の動向

おわりに──実践を見つめる新たな視点の可能性
────清水裕子

謝辞
著者略歴
特定非営利活動法人アート&ソサイエティ研究センター(トクテイヒエイリカツドウホウジンアートアンドソサイエティケンキュウセンター tokuteihieirikatsudouhoujinaatoandososaietikenkyuusentaa)
都市や地域の文化的環境の向上と市民の芸術参加に寄与することを目的として2002年に設立(2009年にNPO法人化)。国内外の新たな芸術活動を発信する『Public Art Magazine』の発行や資料収集・公開する「P+ARCHIVE」事業を展開。都市の公共空間で、若手アーティストが発表する機会をつくり、実践活動を支援している。2013年よりSEAの調査・研究を進め、展覧会など普及活動を行う。
タイトルヨミ
カナ:ソーシャリーエンゲイジドアートノケイフリロンジッセン
ローマ字:sooshariiengeijidoaatonokeifurironjissen

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