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定価:2,640円(2,400円+税)
判型:A5
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内容紹介
日本有数のバンドネオン・ディアトニコ奏者であった著者が、タンゴのルーツ
をたどり、その演奏に欠かすことのできない楽器、バンドネオン・ディアトニ
コの歴史・構造・特徴を徹底的に追求した労作。バンドネオンのボタンと音符
の対照図を付す。
アフリカの踊り、キューバのリズム、イベリア半島のメロディが、南米で出合
い、ブエノス・アイレスで一つに育った。それがタンゴです。
をたどり、その演奏に欠かすことのできない楽器、バンドネオン・ディアトニ
コの歴史・構造・特徴を徹底的に追求した労作。バンドネオンのボタンと音符
の対照図を付す。
アフリカの踊り、キューバのリズム、イベリア半島のメロディが、南米で出合
い、ブエノス・アイレスで一つに育った。それがタンゴです。
目次
第Ⅰ部 タンゴ—謎と奇蹟の舞曲
1 ラプラタ植民地とアルゼンチンの歴史
黒いマリアの像
アルゼンチン前史
ポルトガルのアフリカ征服/コロンの新大陸発見/トルデシージャ条約
ラプラタ植民地の先住民とスペイン人
ラプラタ河の発見/スペイン人の新大陸征服/新大陸の先住民族/先住
民族とタンゴの関係
ブエノス・アイレスの建設
征服者の派遣と植民/スペイン版金比羅の港/ブエン・アイレの聖母は
イタリア出身/草原
の馬の大群は十二頭から
ラプラタ植民地の独立
ブエノス・アイレスの再建/アルゼンチンへの経路/牛馬の姿のない壁画
/ラプラタ植民地の独立
2 「タンゴ」の語源とその意味の変遷
タンゴとタンボ、タンボール
タンゴという言葉はどこから来たか/タンゴをタンボと間違えたスペイン
の役人
タンゴマオと呼ばれた人たち
奴隷売買の案内人/タンゴマオはサントメの住民/ラテン語とポルトガル
語の関係
「タンゴ」という言葉の変遷
禁断の地「タンゴ」/「タンゴ」で売られた黒人奴隷
ラプラタ地方の黒人たち
家事労働、育児を分担/黒人の踊り、カンドンベ/クリオージョという言葉
モンセラー街の誕生
バルセローナのモンセラー教会/ブエノス・アイレスにもモンセラー教会が
出現/カンドンベを生んだ所
3 ミロンガからタンゴへ
カンドンベ・クリオージョの誕生
ラサ・アフリカーナ楽団/兵営からも生まれた/チーナの部屋(クワルトス・
デ・チーナス)/カンドンベはモンテからブエノスへ/白人のカンドンベ楽
団「ロス・ルウボロス」
ヨーロッパと新大陸を行き来した舞曲
ベニスの踊りがアンチル諸島へ/ヨーロッパのタンゴ・アンダルース/パジ
ャーダーのグワヒーラ
黒人の歌と踊り「ミロンガ」
ブラジルの黒人奴隷の言葉/チーナの部屋で生まれたミロンガ/二つのハバ
ネラ/リズムの変化
モンテビデオのラ・アカデミア
「コム・イル・フォー」(うまくやれよ)/ラ・アカデミアの内部/コルテ
とケブラーダ/異説・ひやかしの踊りミロンガ/コルテとケブラーダ、地方
に広がる
ラ・アカデミアのミロンガ
歌のミロンガから踊りのミロンガへ/ラ・アカデミアの女性たち/チークダ
ンスのはじまり
舞曲ミロンガの成熟
ブエノスのラ・アカデミア/ミロンガの試合/ミロンガを完成させた三つの
要素/タンゴの元祖・ミロンガ/「ラ・クンパルシータ」のモデル/男性の
踊りタンゴ/タンゴは町の踊り/ペリングンデイネス(ダンスホール)
4 クリオージョ・タンゴの誕生
娼婦とイタリア移民
オリジエーロ・ネグロの減少/出発は三部形式のソナタ/売春宿と音楽/高級
売春宿から名曲が生まれた/イタリア移民とコンベンティージョ/ブエノス・
アイレス市の近代化
初期のタンゴ
最初のアルゼンチンタンゴは?/ピアノ用タンゴの発表/タンゴ・バルトロの
謎/初期の曲に盗作の被害が続出/ピアノ用タンゴの普及/活躍したクリオー
ジョの作曲家
タンゴを育てた町
発祥はモンテ、育てたのはブエノス/歌詞からもブエノスに軍配/ブエノスで
タンゴの踊りのレッスンが流行
タンゴ、欧州へ
黒人たちのものを白い手がヨーロッパへ紹介/一九〇〇年初期のタンゴ/オル
ケスタ・ティピカとは/バンドネオンが音楽の性質を変えた/ゴビの演奏活動
ブエノスのタンゴは、ロス・コラーレス・ビエホから
混血の舞曲/孤独にみちた草原のフォルクローレ/草原の家畜が集まる所/タ
ンゴの仕上げはイタリア移民/タンゴと歌との関係/完成品はコンチネンタル
タンゴ
5 タンゴの奇蹟
ヨーロッパ人のアルゼンチン観
パリ発・タンゴブーム
花のパリとアルゼンチンタンゴ/タンゴ服の流行/タンゴの道徳性の是非/
パリ駐在アルゼンチン大使の声明
各国の反応
ローマ法王タンゴを見る/ドイツの場合/オーストリアの禁止令/北米では
タンゴで裁判/社交ダンスのタンゴはイギリス生まれ
フランシスコ・カナロの登場
第Ⅱ部 バンドネオン
1 バンドネオン・ディアトニコという楽器
二つのバンドネオン
一つの名称に二種類の奏法!?/アクセサリーとして使用されたバンドネオン/
クロマティコとディアトニコ
複雑な構造をもつバンドネオン
外部の構造/内部の構造/バンドネオン・クロマティコの音階/複雑な音階配
列のバンドネオン・ディアトニコ
アルゼンチンタンゴの特徴
バンドネオンの演奏方法/表現テクニックの違い
2 バンドネオン・ディアトニコの誕生と発達
バンドネオン生まれる
名前の由来と誕生地/傷みやすい蛇腹/カーニバル用に作られた
初期のバンドネオンとその量産
楽器のボタンは32個から/アルノルドによる量産の開始/アルノルドだけが造っ
たわけではなかった
アルゼンチンのバンドネオン
最初にもたらした人は?/バンドネオン以前の楽器/ハーモニカとオルガニート
バンドネオンの地位の確率
最初は他の楽器の物まね/バンドネオン演奏の先駆者たち/バンドネオンがレコー
ドに登場/多彩なバンドネオンの音色
バンドネオン・ディアトニコの発展と亜流
バンドネオンの兄弟たち/新形式のバンドネオン登場か?/ブラジルのバンドネ
オン
3 日本のバンドネオンのパイオニアたち
バンドネオン私史
アルゼンチン人から見た「日本のタンゴ史」/バンドネオンとの出合い/バンド
ネオン・ディアトニコを入手/弾いているふりから出発/アルゼンチンでは、バ
ンドネオン・ディアトニコだとわかった日
日本のバンドネオン奏者
戦前のバンドネオンのスターたち/一九三八年のタンゴ楽団の実情/「オルケスタ
・ティピカ・東京」の影響
バンドネオン・ディアトニコの魅力
日本固有のバン・ディア、バン・クロ混成楽団/タンゴ技術向上のために/フォル
クローレ的色彩をもつバンドネオン・ディアトニコの魅力
付 一九三八年春季ダンスバンド名簿
一九三八年現在のダンス・ホール
参考資料
1 ラプラタ植民地とアルゼンチンの歴史
黒いマリアの像
アルゼンチン前史
ポルトガルのアフリカ征服/コロンの新大陸発見/トルデシージャ条約
ラプラタ植民地の先住民とスペイン人
ラプラタ河の発見/スペイン人の新大陸征服/新大陸の先住民族/先住
民族とタンゴの関係
ブエノス・アイレスの建設
征服者の派遣と植民/スペイン版金比羅の港/ブエン・アイレの聖母は
イタリア出身/草原
の馬の大群は十二頭から
ラプラタ植民地の独立
ブエノス・アイレスの再建/アルゼンチンへの経路/牛馬の姿のない壁画
/ラプラタ植民地の独立
2 「タンゴ」の語源とその意味の変遷
タンゴとタンボ、タンボール
タンゴという言葉はどこから来たか/タンゴをタンボと間違えたスペイン
の役人
タンゴマオと呼ばれた人たち
奴隷売買の案内人/タンゴマオはサントメの住民/ラテン語とポルトガル
語の関係
「タンゴ」という言葉の変遷
禁断の地「タンゴ」/「タンゴ」で売られた黒人奴隷
ラプラタ地方の黒人たち
家事労働、育児を分担/黒人の踊り、カンドンベ/クリオージョという言葉
モンセラー街の誕生
バルセローナのモンセラー教会/ブエノス・アイレスにもモンセラー教会が
出現/カンドンベを生んだ所
3 ミロンガからタンゴへ
カンドンベ・クリオージョの誕生
ラサ・アフリカーナ楽団/兵営からも生まれた/チーナの部屋(クワルトス・
デ・チーナス)/カンドンベはモンテからブエノスへ/白人のカンドンベ楽
団「ロス・ルウボロス」
ヨーロッパと新大陸を行き来した舞曲
ベニスの踊りがアンチル諸島へ/ヨーロッパのタンゴ・アンダルース/パジ
ャーダーのグワヒーラ
黒人の歌と踊り「ミロンガ」
ブラジルの黒人奴隷の言葉/チーナの部屋で生まれたミロンガ/二つのハバ
ネラ/リズムの変化
モンテビデオのラ・アカデミア
「コム・イル・フォー」(うまくやれよ)/ラ・アカデミアの内部/コルテ
とケブラーダ/異説・ひやかしの踊りミロンガ/コルテとケブラーダ、地方
に広がる
ラ・アカデミアのミロンガ
歌のミロンガから踊りのミロンガへ/ラ・アカデミアの女性たち/チークダ
ンスのはじまり
舞曲ミロンガの成熟
ブエノスのラ・アカデミア/ミロンガの試合/ミロンガを完成させた三つの
要素/タンゴの元祖・ミロンガ/「ラ・クンパルシータ」のモデル/男性の
踊りタンゴ/タンゴは町の踊り/ペリングンデイネス(ダンスホール)
4 クリオージョ・タンゴの誕生
娼婦とイタリア移民
オリジエーロ・ネグロの減少/出発は三部形式のソナタ/売春宿と音楽/高級
売春宿から名曲が生まれた/イタリア移民とコンベンティージョ/ブエノス・
アイレス市の近代化
初期のタンゴ
最初のアルゼンチンタンゴは?/ピアノ用タンゴの発表/タンゴ・バルトロの
謎/初期の曲に盗作の被害が続出/ピアノ用タンゴの普及/活躍したクリオー
ジョの作曲家
タンゴを育てた町
発祥はモンテ、育てたのはブエノス/歌詞からもブエノスに軍配/ブエノスで
タンゴの踊りのレッスンが流行
タンゴ、欧州へ
黒人たちのものを白い手がヨーロッパへ紹介/一九〇〇年初期のタンゴ/オル
ケスタ・ティピカとは/バンドネオンが音楽の性質を変えた/ゴビの演奏活動
ブエノスのタンゴは、ロス・コラーレス・ビエホから
混血の舞曲/孤独にみちた草原のフォルクローレ/草原の家畜が集まる所/タ
ンゴの仕上げはイタリア移民/タンゴと歌との関係/完成品はコンチネンタル
タンゴ
5 タンゴの奇蹟
ヨーロッパ人のアルゼンチン観
パリ発・タンゴブーム
花のパリとアルゼンチンタンゴ/タンゴ服の流行/タンゴの道徳性の是非/
パリ駐在アルゼンチン大使の声明
各国の反応
ローマ法王タンゴを見る/ドイツの場合/オーストリアの禁止令/北米では
タンゴで裁判/社交ダンスのタンゴはイギリス生まれ
フランシスコ・カナロの登場
第Ⅱ部 バンドネオン
1 バンドネオン・ディアトニコという楽器
二つのバンドネオン
一つの名称に二種類の奏法!?/アクセサリーとして使用されたバンドネオン/
クロマティコとディアトニコ
複雑な構造をもつバンドネオン
外部の構造/内部の構造/バンドネオン・クロマティコの音階/複雑な音階配
列のバンドネオン・ディアトニコ
アルゼンチンタンゴの特徴
バンドネオンの演奏方法/表現テクニックの違い
2 バンドネオン・ディアトニコの誕生と発達
バンドネオン生まれる
名前の由来と誕生地/傷みやすい蛇腹/カーニバル用に作られた
初期のバンドネオンとその量産
楽器のボタンは32個から/アルノルドによる量産の開始/アルノルドだけが造っ
たわけではなかった
アルゼンチンのバンドネオン
最初にもたらした人は?/バンドネオン以前の楽器/ハーモニカとオルガニート
バンドネオンの地位の確率
最初は他の楽器の物まね/バンドネオン演奏の先駆者たち/バンドネオンがレコー
ドに登場/多彩なバンドネオンの音色
バンドネオン・ディアトニコの発展と亜流
バンドネオンの兄弟たち/新形式のバンドネオン登場か?/ブラジルのバンドネ
オン
3 日本のバンドネオンのパイオニアたち
バンドネオン私史
アルゼンチン人から見た「日本のタンゴ史」/バンドネオンとの出合い/バンド
ネオン・ディアトニコを入手/弾いているふりから出発/アルゼンチンでは、バ
ンドネオン・ディアトニコだとわかった日
日本のバンドネオン奏者
戦前のバンドネオンのスターたち/一九三八年のタンゴ楽団の実情/「オルケスタ
・ティピカ・東京」の影響
バンドネオン・ディアトニコの魅力
日本固有のバン・ディア、バン・クロ混成楽団/タンゴ技術向上のために/フォル
クローレ的色彩をもつバンドネオン・ディアトニコの魅力
付 一九三八年春季ダンスバンド名簿
一九三八年現在のダンス・ホール
参考資料
著者略歴
舳松 伸男(ヘノマツ ノブオ henomatsu nobuo)
1930(昭和5)年7月大阪市に生まれる。54年大阪市立医科大学卒業。
1960年大阪市内にて内科医院を開業。1966年タンゴ楽団「ロス・ア
セス・デ・オーサカ」を結成し、リーダーとして活躍した。
日本を代表するバンドネオン・ディアトニコ奏者。1989年10月有志と
ともにタンゴ楽団「ポナリア」を編成した。
2018年3月逝去。
タイトルヨミ
カナ:タンゴ
ローマ字:tango
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