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2022年2月11日発売

鳥影社

出版社名ヨミ:チョウエイシャ

ゲーテの苦悩 ―『親和力』に込めた理念とは―

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内容紹介
ゲーテが苦しんだ理性と感性との葛藤。
そこから『親和力』は生まれた。
いまだ謎とされるこの作品に込められた理念解明への試み。
目次
はじめに

第1部 解釈の試み
  第1章 構造上の特徴
   第1節 コントラストとパラレル
     1.人物構成において
     2.物語構成において
   第2節 コントラストとパラレル構造の目的と効果
     1.テーマの強調
     2.推測の手掛かり
     3.理念の展開
   第3節 モチーフについて
     1.テーマ
     2.モチーフ
  第2章 理性と自然  
   第1節 エドアルト・オティーリエ組、大尉・シャルロッテ組におけるコントラストとパラレル
   第2節 理性と自然
   第3節 自然の威力
  第3章 デモーニッシュな世界
   第1節 現実と空想の混同
   第2節 デモーニッシュな世界の現出
   第3節 謎の解明
  第4章 オティーリエ
   第1節 空想的(非現実的)要素
     1.植物との関連
     2.感じ取る存在
     3.鉱物との関連
     4.古代との関連
     5.神的(himmlisch)な存在
   第2節 現実的要素
     1.花火の夜
     2.シャルロッテの妊娠を知り、エドアルトを諦める
     3.子供の死
   第3節 名前について
     1.シェイクスピアの影響
     2.レナルドー
     3.オフィーリア
  第5章 地理的描写による象徴的表現
   第1節 Höhe (高所)とTiefe(低地)
   第2節 展望
   第3節 高低の意味
     1.理性と自然
     2.自然と植物
     3.岩と水
   第4節 別の世界
     1.眺望の象徴的意味
     2.水車小屋
     3.別の新しい世界
  第6章 礼拝堂
   第1節 シャルロッテによる墓地の改造( I .2 )
   第2節 エドアルト、オティーリエを水車小屋へ案内( I .7 )
   第3節 礼拝堂による水車小屋の図再現( II.1~3 )
     1.肖像画について
     2.礼拝堂の改装 
   第4節 礼拝堂が意味するもの
     1.古代風改装( II.2 ) 
     2.オティーリエの錯覚( II.3 )
     3.無言劇アルテミシア( II.4 )
     4.礼拝堂とは
  第7章 運命の力
   第1節 内的運命の力
     1.本来的関連性
     2.親和力
     3.愛する才能
   第2節 外的運命の力
     1.シャルロッテの場合
     2.オティーリエの場合
   第3節 エドアルトの場合
  第8章 聖母マリア
   第1節 オティーリエの場合
     1.活人画における聖母マリア( II.6 )
     2.「一種の母親」( II.8~13 )
   第2節 シャルロッテの場合
   第3節 不思議な子供の役割
  第9章 結末の謎解明への暗示
   第1節 大尉の展望による暗示
     1.親和力による化学現象について
     2.三つの池
   第2節 薄明(Dämmerung )による暗示
   第3節 その他のモチーフによる暗示
     1.接木
     2.グラス
     3.スーツケース
     4.アスター
     5.べリサリウス
   第4節 結末のストーリーへの示唆
     1.四人の結末への示唆
     2.オティーリエが定めた「私の新しい軌道」
     3.空想と現実の世界、それぞれにおける「新しい生」 
  第10章 結末の謎の解明
   第1節 第1部と第2部の関係
   第2節 第2部の特徴          
     1.現実と空想の混同
     2.構造上の特徴
   第3節 エドアルトとオティーリエの「死」の意味
   第4節 新しい生
   第5節 想像力と心

 第2部 『親和力』におけるゲーテの思想と理念について
  第1章 人間のあるべき姿
   第1節 Höhe (高み)について
     1.精神の高さ
     2.展望(Übersicht )について
   第2節 水の事故
     1.水について
     2.水の事故
     3.Kunst(術)
   第3節 大尉―人間のあるべき姿
  第2章  Wollen(意欲)とSollen(当然)  
   第1節 ゲーテの『ハムレット』論
   第2節 『親和力』論
     1.『親和力』における Wollen(意欲)とSollen(当然)
     2.古代と近代の結合
   第3節 「始原の言葉・オルフェウスの教え」 
     1.第1連 ダイモーン、デーモン
     2.第2連 テュケー、偶然
     3.第3連 エロス、愛 
     4.第4連 アナンケー、強制
     5.第5連 エルピス、希望
  第3章 『親和力』に込められた理念とは
   第1節 理念理解のための追加事項
     1.大尉とエドアルトの関係
     2.理性と自然の葛藤
     3.無常感(Vergänglichkeit )
     4.シャルロッテについて
   第2節 結末の謎の意味
     1.礼拝堂とは
     2.エドアルトの「死」の意味
     3.「地上の天国」とは
     4.ゲーテ自身による広告文
   第3節 ゲーテが『親和力』に込めた理念
  第4章 ゲーテの体験との関連
   第1節 「ローマ悲歌」 
   第2節 エドアルトとシャルロッテの関係
   第3節 ゲーテの結婚
   第4節 『親和力』執筆の動機

 註

 書誌

 おわりに
著者略歴
田村 和子(タムラ カズコ tamura kazuko)
田村 和子(たむら かずこ) 1940年大阪府生まれ お茶の水女子大学文教育学部哲学科卒 早稲田大学第一文学部文学科ドイツ文学専修学士卒 同大学大学院文学研究科ドイツ文学専攻博士後期課程修了 日本独文学会、日本ゲーテ協会会員 『ふみよむつきひ』(鳥影社)
タイトルヨミ
カナ:ゲーテノクノウ シンワリョクニコメタリネントハ
ローマ字:geetenokunou shinwaryokunikometarinentoha

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