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2017年9月28日発売

武蔵野美術大学出版局

出版社名ヨミ:ムサシノビジュツダイガクシュッパンキョク

芸術の不可能性

瀧口修造 中井正一 岡本太郎 針生一郎 中平卓馬
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内容紹介
前衛芸術が生まれた19世紀末から20世紀初頭は動乱、革命、戦火の時代だった。1907年のキュビスムのセンセーション、1909年の未来派宣言、1916年チューリヒ・ダダを嚆矢とする世界的なダダ・ムーブメント、1924年ブルトンによるシュルレアリスム宣言。1930年瀧口がブルトンの『超現実主義と絵画』を訳出して以来の、中井、針生、岡本、中平へと続く前衛芸術受容の日本的困難と屈折を、社会的事象とともに論じる。
目次
1.瀧口修造と前衛写真
物質の夢
写真的触覚一――瀧口修造と前衛写真1938-40
 フォトジェニックとは/写真のシュルレアリスム/触覚の二次元的表現/科学と総合芸術
写真的触覚二――瀧口修造と前衛写真1953-56
 触覚的記憶――写真と版画/リアリズム論争の時代/オブジェ=事物と、幻想/客観と主観のダイナミクスに生成するもの

2.中井正一の史的構図
 現実感覚とユートピア/対話的コミュニケーションの〈場〉/映画――動いていく時間の壁/リズムとモンタージュ

3.岡本太郎 その歴史的位置
 はじめに/奇妙なイズムとしての対極主義/対極主義、アヴァンギャルド、縄文土器/近代市民社会と芸術家/日本的なものと西洋的なもの

4.針生一郎の批評的原点
 保田の美学と左翼民衆主義/戦後美術への視座/戦後精神としての対極主義/「サドの眼」から〈現実〉へ/花田清輝の「あるがままの林檎」/ドキュメンタリー芸術のゆくえ/日光東照宮と岡本太郎/二元論的思考からの拘束

5.写真家 中平卓馬
 はじめに/アジェ――写真を見ることへの問い/シュルレアリスム――政治と芸術/美的自由と国家――マルクーゼの理論/「風景」をめぐって――写真とそのイメージ/「植物図鑑」とは、いったい何であったか/おわりに
著者略歴
高島 直之(タカシマ ナオユキ takashima naoyuki)
1951年、仙台市生まれ。美術批評・近現代美術。現在、武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科教授。著書に、『中井正一とその時代』(青弓社、2000年)。共著に、『高松次郎を読む』(水声社、2014年)、『1950年代日本のグラフィックデザイン』(国書刊行会、2008年)、『日本近現代美術史事典』(東京書籍、2007年)、『デザイン史を学ぶクリティカル・ワーズ』(フィルムアート社、2006年)ほか。
タイトルヨミ
カナ:ゲイジュツノフカノウセイ
ローマ字:geijutsunofukanousei

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