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2022年2月28日発売

アルテスパブリッシング

出版社名ヨミ:アルテスパブリッシング

抵抗と適応のポリトナリテ

ナチス占領下のフランス音楽
叢書ビブリオムジカ
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内容紹介
レジスタンスか、対独協力か……
脱出、潜伏、あるいは転向か──
ナチス占領下のフランスで、
音楽家はさまざまな生き方を選択した。
隠された音楽史を跡づける画期的研究。

第二次世界大戦期の4年間(1940-44)、ナチス・ドイツに占領されたパリでは、戦前以上に多彩な音楽活動が展開していた。
その裏には、「音楽」に政治的役割を強く期待したヴィシー政権の政策と、厳しい状況の中でしたたかに生き抜く音楽家たちの葛藤があった。
本書は、戦後多くの音楽家の心に傷跡を残し、これまで正面から語られることのなかった占領期フランスの音楽史を、当時の文化政策と各音楽家ごとのケース・スタディの両面から明らかにする。
目次
序論 占領下のフランスとは

第一部 占領下の音楽政策と制度──占領によりフランスでは何が変わったのか

第一章 音楽政策にかかわるキーワード
 第一節 「国民革命」
 第二節 反ユダヤ主義
 第三節 対独協力とレジスタンス
 第四節 戦争捕虜
 第五節 失業
第二章 ヴィシー政府機関と音楽政策
 第一節 ドイツ当局の影響
 第二節 芸術局
 第三節 組織委員会
 第四節 失業対策委員会と青年局
 第五節 パリ市
第三章 ヴィシー政府が支えたフランス音楽の場
 第一節 パリ・オペラ座とオペラ=コミック座
 第二節 パリ四大オーケストラ
 第三節 マスメディア
  (1)音楽雑誌
  (2)レコード産業
  (3)ラジオ放送──ラジオ・パリ
  (4)ラジオ放送──ラジオ・ナシオナル
 第四節 新たな団体による音楽活動
  (1)「若きフランス」
  (2)フランス音楽青年団
  (3)パリ市企画の定期演奏会
  (4)フランス国立図書館演奏会
  (5)独仏協力グループ演奏会
  (6)プレイヤード演奏会
  (7)現代音楽協会

第二部 占領下を生きる音楽家──立場の選択

第一章 恩恵を受けた音楽家たち
 第一節 捕虜から帰還した作曲家たち、メシアンを中心に
 第二節 国家より作品委嘱を受けた作曲家たち
 第三節 ドイツの恩恵を受けた演奏家──リュバンとコルトーの場合
第二章 「適応」した音楽家たち
 第一節 プーランク、模範的なフランスの作曲家
 第二節 オネゲル、ジャンヌ・ダルクの福音
 第三節 コルトー、政治家としての使命
 第四節 シェフェール、若きフランスの青年
 第五節 パリ解放直前の作曲家たち
第三章 虐げられた音楽家たち
 第一節 ミヨー、アメリカのフランス人
 第二節 ロザンタール、牢獄と潜伏

第三部 解放

第一章 音楽活動の断絶と連続
第二章 音楽家の粛清
第三章 音楽家たちのその後
 第一節 プーランクの場合
 第二節 オネゲルの場合
 第三節 「対独協力者」戦後の受難
 第四節 シェフェールの場合
 第五節 メシアンの場合

あとがき

注記
年表
参考文献
主要用語索引
主要人名索引
図版出典
著者略歴
田崎 直美(タザキ ナオミ tazaki naomi)
専門は音楽学。近代フランスの音楽史、音楽社会学、文化政策史の研究をおこなう。 2001年、お茶の水女子大学大学院にて博士(人文科学)取得。2002〜05年、日本学術振興会特別研究員(PD)。財団法人花王芸術・科学財団第11回芸術文化助成(美術・音楽の研究部門)、第2回スミセイ女性研究者支援を獲得。 著書(共著)に『音楽教育実践学事典』(音楽之友社、2017)、上垣豊(編著)『はじめて学ぶフランスの歴史と文化』(ミネルヴァ書房、2020。「歴史の扉14 フランスの音楽文化」を寄稿)など。 現在、京都女子大学准教授。
タイトルヨミ
カナ:テイコウトテキオウノポリトナリテ
ローマ字:teikoutotekiounoporitonarite

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