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2020年4月7日発売

関西大学出版部

風景論 東アジアから見る・読む・考える

東アジアから見る・読む・考える
関西大学東西学術研究所研究叢刊
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内容紹介
風景とは何か、という問題設定の下、日本美術を中心に、西洋美術や日本史や宗教学の論考を収録して、若手研究者たちによる斬新な研究を紹介する。これらの論考は「東アジア」という視点から考察されたものである。絵画史が多くを占めているが、近年、関心をもたれつつある多様な「風景画」をめぐる論攷となっている。
目次
はじめに
1
仙境に架かる橋
―狩野山雪筆《長恨歌画巻》を手がかりにして(村木桂子)
一 「愛と死」を描く「長恨歌」
二 狩野山雪筆《長恨歌画巻》の概要
三 長恨歌図に見る仙境の風景
四 中国絵画にみる山雪本のイメージソース
五 亭橋のある風景
六 近世初期の蓬莱仙境

海北友雪筆総持寺縁起絵巻について―描かれた境内からみる制作年代―(桑野梓)
一 総持寺と総持寺縁起絵巻
二 総持寺の歴史
三 海北友雪筆「総持寺縁起絵巻」について
四 描かれた風景

「秋草の美学」から考える日本と中国絵画における風景の表現(施燕)
一 「秋草の美学」から考える意味
二 源豊宗という人物
三 「秋草の美学」とは
四 日本絵画にみる「秋草の美学」
五 「龍」とは
六 風景の表現
七 改めて「秋草の美学」とは

浦上春琴の山水図をめぐって―《雨後山水図》と《蘭亭図》―(中谷伸生)
一 春琴筆《雨後山水図》
二 春琴の略歴
三 春琴の人柄
四 春琴作品の評価
五 春琴筆《蘭亭図》
六 蘭亭図の構成と細部描写
七 《益王重刻小蘭亭図巻》と王羲之『蘭亭序』
八 《雨後山水図》と《蘭亭図》

創られる風景―近世大坂の名所と風景―(内海寧子)
一 風景と名所について
二 近世大坂の名所見物
三 新しく創られる名所
四 まとめ

大和絵風景画における古典とモダン―松岡映丘筆《さつきまつ浜村》の分析を通して―(日並彩乃)
風景画におけるやまと絵の近代化とは何か
一 写実と様式の逆説:《夏立つ浦》から《さつきまつ浜村》へ
二 古典とモダン:風景画から風俗画へ
三 名も無き風景
大和絵風景画が表現したもの

土田麦僊《大原女》の風景(豊田郁)
一 《大原女》の制作経緯
二 大原女というモティーフ
三 西洋近代絵画からの着想
四 「クラシック」な美への憧憬
五 《大原女》における古典と近代

青木繁の絵画における人物のいる風景(髙橋沙希)
一 青木繁の魅力
二 当時の洋画界
三 初期作品(一八九六―一九〇三)
四 中期作品(一九〇四―一九〇七)
五 後期作品(一九〇八―一九一〇)
六 青木繁の人物描写

マックス・エルンストと空間表現、そして自然風景空間とイマージュの成立(嶋田宏司)
一 マックス・エルンストと風景、および空間
二 論文「色彩の生成について」にみる空間の意識
三 メカニックなオブジェ素描と地面
四 教材カタログの塗り潰しコラージュ
五 デ・キリコの都市空間とエルンストの自然風景
六 パリ期の風景表現
七 森の絵画シリーズ
八 怪鳥ロプロプという自然のイマージュ

風景を構成する「見えないもの」について―「バリ島の風景」を事例として―(磯忠幸)
一 天国のイメージと宇宙空間
二 リアルさの根源―現実とイメージの重層性
三 映像の解剖―映像人類学の試み
四 バリ島の風景を描く―シュピースと「風景とその子供たち」
五 「絵画」の導入―新しい表現様式としての「絵画」―
六 バトゥアンの絵画―「サクティ」が構成する世界―
七 見えないものを見る
八 風景を読解する
あとがき
著者紹介
著者略歴
中谷 伸生(ナカタニ ノブオ nakatani nobuo)
中谷 伸生(なかたに のぶお) 1949年、高知県須崎市に生まれ大阪で育つ。関西大学特別契約教授。関西大学東西学術研究所研究員。 専攻、日本美術史。博士(文学)および博士(文化交渉学)。 [主要著書] 『大坂画壇はなぜ忘れられたのか―岡倉天心から東アジア美術史の構想へ―』、醍 醐書房、2010 年。 『耳鳥齋アーカイヴズ―江戸時代における大坂の戯画―』、関西大学出版部、2015 年。 『日本の近世近代絵画と文化交渉』、関西大学出版部、2018 年。
村木 桂子(ムラキ ケイコ muraki keiko)
村木 桂子(むらき けいこ) 三重県生まれ。関西大学東西学術研究所非常勤研究員。 専攻、日本美術史。博士(芸術学)。 [主要論文] 「《長恨歌図屏風》(個人蔵)にみる〈長恨歌図〉の世俗化について―近世的メディ アとの交渉を手がかりに―」、『美術史』第171 冊、2011 年。 「陽和院書状にみる〈長恨歌図屏風〉―元禄十四年の屏風制作の一例―」、『関西 大学東西学術研究所紀要』第52 輯、(関西大学、2019 年)。 「新出《北野社頭図屏風》(個人蔵)の近世初期風俗画史における位置づけについ て―かぶき者を手がかりに―」、『同志社大学日本語・日本文化研究』第16 号(同 志社大学、2019 年)。
桑野 梓(クワノ アズサ kuwano azusa)
桑野 梓(くわの あずさ) 1980年、福岡県生まれ。茨木市立文化財資料館学芸員。専攻、日本彫刻史。博士(文学)。 [主要著書・論文] 「近江八幡市・阿弥陀如来立像及び両脇侍像について」『関西大学東西学術研究所 紀要』第49 輯、(関西大学、2016 年)。 「滋賀県近江八幡市における、近世仏像彫刻について」、『組織論―制作した人々』 (津田徹英編・仏教美術論集⚖)(共著)、(竹林舎、2016 年)。 『近世彫刻史における黄檗彫刻と中国明末清初の研究調査報告書』、科研報告書、 2018 年。
施 燕(シ エン shi en)
施 燕(し えん) 1987年、中国浙江省杭州市生まれ。関西大学博物館学芸員、関西大学非常勤講師。 専攻、文化交渉学。博士(文化交渉学)。 [主要著書・論文] 「日本美術に対する二つの感受性―矢代幸雄と源豊宗―」、『文化交渉』第⚕号(関 西大学、2015 年)。 『日本と台湾の日本学―美術、思想、歴史―』(共著)、尚昴文化出版社、2016 年。 「源豊宗の美術史の形成をめぐって―その人物と学問―」、『関西大学東西学術研 究所紀要』第50 輯(関西大学、2017 年)。
内海 寧子(ウツミ ヤスコ utsumi yasuko)
内海 寧子(うつみ やすこ) 和歌山県生まれ。関西大学非常勤講師。専攻、日本近世史。博士(文学)。 [主要著書・論文] 「大塩の乱後の都市復興策―猫間川と天満堀川の名所化―」、大塩事件研究会『大 塩研究』第67 号、2012 年。 「『浪華勝槩帖』と大坂代官竹垣直道―在坂武士の文化交流―」、『大阪の歴史』第 81 号(大阪市史料調査会、2013 年)。 「史料紹介・大坂からの伊勢参宮―鴻池家関係者による代参宮―」、『大阪の歴史』 第88 号(大阪市史料調査会、2019 年)。
日並 彩乃(ヒナミ アヤノ hinami ayano)
日並 彩乃(ひなみ あやの) 1988年、兵庫県生まれ。関西大学非常勤講師、大阪観光大学非常勤講師、 関西大学東西学術研究所非常勤研究員。専攻、日本美術史。博士(文化交渉学)。 [主要著書・論文] 『復古大和絵の解体と諸相(博士論文)』、関西大学、2015 年。 『近世近代日中文化交渉の諸相』(共著)関西大学東西学術研究所、2017 年。 「東洋的歴史画の研究:菱田春草筆《王昭君》を中心に」、『関西大学東西学術研 究所紀要』第51 輯(関西大学、2018 年)。
豊田 郁(トヨタ フミ toyota fumi)
豊田 郁(とよた ふみ) 兵庫県生まれ。池田市立歴史民俗資料館学芸員。関西大学非常勤講師。 専攻、日本美術史。博士(文化交渉学)。 [主要論文] 『土田麦僊―欧州巡礼とイタリア美術受容―』博士論文、関西大学、2018 年。 「土田麦僊の欧州遊学をめぐって」、『東アジア文化交渉研究』第10 号(関西大学、 2016 年)。
髙橋 沙希(タカハシ サキ takahashi saki)
髙橋 沙希(たかはし さき) 1986年、奈良県生まれ。関西大学非常勤講師。専攻、日本美術史。博士(文化交渉学)。 [主要著書・論文] 『青木繁世紀末美術との邂逅』、求龍堂、2015 年。 「明治洋画界における青木繁」、『文化交渉学のパースペクティブICIS 国際シン ポジウム論文集』(共著)、関西大学出版部、2016 年。 「日本近代洋画における青木繁の風景画」、『関西大学東西学術研究所紀要』第52 号(関西大学、2019 年)。
嶋田 宏司(シマダ ヒロシ shimada hiroshi)
嶋田 宏司(しまだ ひろし) 兵庫県生まれ。関西大学非常勤講師。専攻、ドイツ学、美術史。博士(文学)。 [主要論文] 『オーストリアとドイツにおける近代芸術の展開ユーゲントシュティール、表 現主義からダダイズムへいたる人間像の表現(博士論文)』 「クルト・シュヴィッタースの鳥モティーフ、そしてアンナ・ブルーメ―メル ツ創作と精神病―」、『独逸文学』第58 号、(関西大学、2014 年)。 「グスタフ・クリムトの後期絵画様式と女性肖像画―後期の肖像画における人 物像の衣服と油彩技法について―」、『神戸山手短期大学紀要』第54 号、(神戸山 手短期大学、2011 年)。
磯 忠幸(イソ タダユキ iso tadayuki)
磯 忠幸(いそ ただゆき) 兵庫県生まれ。関西大学、関西医科大学、近畿大学、大阪樟蔭女子大学非常勤講師。 専攻、宗教学・宗教人類学。 [主要論文] 「諸文化解釈の技法―クリフォード・ギアツの解釈人類学における「解釈」の問 題をめぐって―」、『甲南大学紀要』文学編63(甲南大学、1987 年)。 「エキゾティシズムはクレオールの夢を見るか―カーゴ・カルト研究の行方―」、 『哲学』第18 号(関西大学哲学会、1998 年)。 「南洋の奇妙な事態―「カーゴカルト」から鏡としての「カーゴカルト」へ―」、 『文学・芸術・文化』第25 巻第⚑号(近畿大学、2014 年)。
タイトルヨミ
カナ:フウケイロン
ローマ字:fuukeiron

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関西大学出版部の既刊から
内田慶市/著・編集 田野村忠温/著・編集
もうすぐ発売(1週間以内)
アリス館:まはら三桃 めばち 
集英社:出水ぽすか 白井カイウ 
筑摩書房:恩田陸 
KADOKAWA:サラブレ編集部 

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