( )
定価:1,980円(1,800円+税)
判型:四六
書店で予約をチェック
内容紹介
20世紀後半のドイツ語圏文学を代表する作家ベルンハルト。その全作品を解く鍵と言われる自伝五部作が、本書『寒さ』によって日本語訳が出そろう。
肺病を疑われた若き主人公はグラーフェンホーフ結核療養所に収容される。死と絶望ばかりを目にしたそこでの日々を回想しながら、語り手は一つの探究を、自らの「原因」探究を進める――
肺病を疑われた若き主人公はグラーフェンホーフ結核療養所に収容される。死と絶望ばかりを目にしたそこでの日々を回想しながら、語り手は一つの探究を、自らの「原因」探究を進める――
著者略歴
トーマス・ベルンハルト(ベルンハルト トーマス berunharuto toomasu)
Thomas Bernhard, 1931-1989
20世紀オーストリアを代表する作家のひとり。
少年時代に、無名の作家であった祖父から決定的感化を受ける。音楽と演劇学を修めつつ創作をはじめ、1963年に発表した『凍』によってオーストリア国家賞を受賞。一躍文名を高める一方で、オーストリアへの挑発的言辞ゆえに衆目を集めた。
以後、『石灰工場』『古典絵画の巨匠たち』『消去』『座長ブルスコン』などの小説・劇作を数多く発表。1988年に初演された劇作『英雄広場(ヘルデンプラッツ)』でオーストリアのナチス性を弾劾するなど、その攻撃的姿勢は晩年までゆるがなかった。
1975年に発表された『原因』のあと、『地下』、『息』、本書『寒さ』、『ある子供』が続けて刊行され、自伝的五部作をなした。1989年、58歳で病死。
今井 敦(イマイ アツシ imai atsushi)
1965年、新潟県生まれ。中央大学大学院文学研究科単位取得満期退学。1996年からインスブルック大学留学、1999年、同大学にて博士号(Dr. phil.)。
現在、龍谷大学経済学部教授。
専攻は現代ドイツ文学、とくにマン兄弟、南チロルの文学、トーマス・ベルンハルトを専門とする。
著書に『三つのチロル』、訳書にハインリヒ・マン『ウンラート教授』、ヨーゼフ・ツォーデラー『手を洗うときの幸福・他一編』、フリードリヒ・ゲオルク・ユンガー『技術の完成』(監訳)、トーマス・ベルンハルト『ある子供』『原因』『地下』『息』がある。
タイトルヨミ
カナ:サムサ
ローマ字:samusa
※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。
もうすぐ発売(1週間以内)
※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを利用しています。