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内容紹介
禅宗は、精神の自由を求めた「アウトロー」たちから始まった。

千五百年にわたる中国禅思想の歴史を著者独自の斬新な視点から詳細に叙述。
本書は、禅宗研究の分野で多くの成果を挙げてきた著者が、「社会における禅宗の位置」という新たな視点に立って叙述した中国禅思想の通史である。著者の数十年にわたる研究を踏まえ、その到達点を広く一般の読者に向けて提示する。

“筆者一人で中国禅思想史の全体を論じようとするのは、いかにも無謀な企てではないのか。全くその通りである。しかし、筆者には、そのような危険を冒してでも行ないたいことがあった。それは、禅宗をアウトローの山林仏教を起源とする精神の自由を求める思想運動であると見る立場から、その歴史の全体を見通してみたかったのである。”(「プロローグ」より)
目次
プロローグ
序章 禅宗の源像を求めて
第一章 達摩から東山法門へ
  第一節 達摩と慧可
  第二節 東山法門の形成と拡大
第二章 東山法門の中原への進出と「北宗」の誕生
  第一節 中原での禅の布教─「北宗」・法如系・玄賾系
  第二節  「北宗」の誕生
第三章 荷沢神会の活動と影響
  第一節 荷沢神会の登場
  第二節 禅宗各派の形成と展開
  第三節 「六祖」としての「慧能伝」の形成
  第四節 中央から地方へ
第四章 馬祖・石頭の登場と正統性の確立
  第一節 馬祖禅の成立と宗密の批判
  第二節 馬祖禅成立の史的意義
  第三節 正統性の確立
第五章 語録の世界
  第一節 禅問答と禅語録
  第二節 禅問答の実際
  第三節 禅問答の特質
第六章 唐から宋へ
  第一節 唐の衰亡と禅思想の変化
  第二節 宋の成立と禅の国家仏教化
第七章 叢林生活の安定
  第一節 「叢林」の成立
  第二節 「公案」の流行
第八章 禅僧と士大夫
  第一節 禅僧と士大夫の交流
  第二節 「禅文化」の誕生
第九章 看話禅の成立と影響
  第一節 南宋の成立と叢林の状況
  第二節 看話禅の成立と影響
  第三節 朱子学の成立
第十章 叢林の変容
  第一節 南宋・金の衰亡と叢林の変化
  第二節 禅思想の変容
第十一章 国家主義と世俗化の進展
  第一節 モンゴルの中国支配と仏教
  第二節 叢林の世俗化と禅思想
第十二章 中国社会への埋没
  第一節 明の成立と禅
  第二節 文化の爛熟と禅
  第三節 アイデンティティーの喪失と権威の失墜
   【略系図7 明】
第十三章 禅の衰亡
  第一節 最後の光芒
  第二節 禅の終焉
第十四章 近代の衝撃
  第一節 中国の近代化と仏教 
  第二節 太虚の活動と禅 
  第三節 近代的仏教研究の進展と影響 
第十五章 試練の中での再出発
  第一節 二つの中国 
  第二節 共産中国における禅 
  第三節 台湾・香港における禅の展開
エピローグ
主要語句索引
著者略歴
伊吹敦(イブキアツシ ibukiatsushi)
伊吹 敦(いぶき あつし) 1959 年、愛知県に生まれる。1983 年、早稲田大学第一文学部卒業。 1992 年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学。現在、東洋大学文学部教授。 著書『禅の歷史』(法藏館、2001 年)、「日本天台における「四宗相承」の成立」(『印度学仏教学研究』66-1、2017 年)、「胡適の禅研究の史的意義とその限界」(『駒澤大学仏教学部論集』49、2018 年)など多数。
タイトルヨミ
カナ:チュウゴクゼンシソウシ
ローマ字:chuugokuzenshisoushi

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。

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