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2021年3月16日発売

三元社

日本における天竺認識の歴史的考察

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内容紹介
日本列島において、人々は二つの隣国を鏡にして、国の自画像を描いてきた。直接交渉を持った巨大な中国と、彼方に夢想した仏教の聖地・天竺である。日本・中国・天竺からなる三国世界観は、江戸時代に新しい世界認識・五大州へとその座を譲った。そして現在、仏教の聖地はインドという名で呼ばれている。
果たして天竺はインドになったのか、あるいは―?
目次
序 章 天竺はインドの旧称か?      1

第1章 先行研究――天竺と三国世界観      11
 第1節 日印関係史における先行研究      13
  第1項 戦前~一九六〇年代 13
  第2項 一九七〇年代 19
  第3項 一九八〇年代 21
  第4項 一九九〇年代以降 25
 第2節 日本の対外関係史における先行研究      31
  第1項 一九八〇年代以前 31
  第2項 一九八〇年代以降 34
 第3節 その他の先行研究      41
  小括 48
  註 51

第2章 天竺認識の歴史      55
 第1節 天竺という語について      57
  第1項 インドを意味した三八種の名称 57
  第2項 A群:身毒、申毒、新頭、辛頭、身竺、新陶、信度、信図、信地 59
  第3項 C群:天督、天竺、天毒、天篤 73
 第2節 天竺認識の歴史的変遷1――仏教公伝と菩提僊那(六世紀~八世紀)      81
  第1項 仏教公伝 81
  第2項 菩提僊那 85
  第3項 崑崙人 91
 第3節 天竺認識の歴史的変遷2――平安仏教と説話集(九世紀~一二世紀)      93
  第1項 最澄と空海 93
  第2項 高丘親王 95
  第3項 円仁、成尋、覚憲 98
  第4項 説話集 100
 第4節 天竺認識の歴史的変遷3――鎌倉仏教(一三世紀~一五世紀)      104
  第1項 明恵上人 104
  第2項 『三国仏法伝通縁起』 107
  第3項 『神皇正統記』 108
  小括 110
  註 113

第3章 イエズス会士と天竺人      123
 第1節 イエズス会士と天竺人     127
  第1項 ザビエルの来日 127
  第2項 鉄砲と南蛮人 128
  第3項 仏教の一派としてのキリスト教 131
 第2節 来日宣教師の仏教認識と天竺     137
  第1項 ヨーロッパ世界におけるインドについて 137
  第2項 イエズス会士の仏教情報 140
  第3項 天竺とインドの乖離 146
  小括 154
  註 158

第4章 世界図に見る天竺認識――一六世紀末~一八世紀初頭の日本を中心として      163
 第1節 地図に見る三国世界観      166
 第2節 天竺が存在しない世界図――オルテリウス『世界の舞台』      169
 第3節 天竺とインドが無関係な世界図――南蛮世界図屏風「山本氏図」      172
  第1項 天竺/てんぢく⑴ 174
  第2項 いんぢあ、へんから 177
 第4節 天竺とインドの結合――マテオ・リッチ『坤輿万国全図』      179
  第1項 天竺/てんじく⑵ 181
  第2項 いんぢあ/應帝亜/India、印度厮當/Indostan 185
 第5節 日本初の刊行世界地図と天竺の「復活」――『万国総図』と『万国総界図』      189
  小括 196
  註 199

第5章 知識人の天竺認識――西川如見、寺島良安の事例から      203
 第1節 西川如見と『増補華夷通商考』      206
  第1項 『増補華夷通商考』の構成 207
  第2項 『増補華夷通商考』における天竺 211
  第3項 南天竺 216
   (1) サントメ 216
   (2) モウル 218
   (3) シャム 223
   (4) インデヤ 226
 第2節 寺島良安と『和漢三才図会』      230
  第1項 『三才図会』と『和漢三才図会』の構成 230
  第2項 『三才図会』と『和漢三才図会』における天竺 233
   (1) 地図と地誌 233
   (2) 三十三祖 240
  第3項 『三才図会』と『和漢三才図会』における天竺の「人物」 241
   (1) 『三才』と全く同じ記述のもの 245
   (2) 『三才』を引用しつつ追加記述がなされたもの 246
   (3) 『三才』には存在せず『和漢』で新たに登場したもの 251
  小括 255
  註 259

第6章 民衆の天竺認識――天竺徳兵衛と『五天竺』を中心に      265
 第1節 『天竺徳兵衛』における天竺      267
  第1項 実在の天竺徳兵衛と『天竺物語』 268
  第2項 物語化する徳兵衛 273
   (1) 歌舞伎『天竺徳兵衛聞書往来』 274
   (2) 浄瑠璃『天竺徳兵衛郷鏡』 278
   (3) 歌舞伎『天竺徳兵衛韓噺』 281
 第2節 『五天竺』における天竺      286
  第1項 『五天竺』の概要 286
  第2項 『五天竺』における天竺 287
 第3節 「大象図」における天竺      294
  第1項 享保一三年のゾウと『象のみつぎ』 296
  第2項 文化一〇年のゾウと「浅間神社所蔵大象図」 298
  第3項 文久三年の象と『中天竺馬爾加国出生新渡舶来大象之図』 299
  小括 300
  註 305

第7章 宗教者の天竺認識――平田篤胤『印度蔵志』を例に      309
 第1節 『印度蔵志』の先行研究      312
 第2節 『印度蔵志』の書誌と構成      317
 第3節 国学者・平田篤胤における『印度蔵志』の位置      323
 第4節 『印度蔵志』における天竺認識の特色      327
  第1項 天竺と印度、インデア 327
  第2項 五印度とムガル帝国 331
  第3項 朝夷厚生と仏教批判 334
  第4項 インドの「古伝」と神道 338
  小括 343
  註 347

終 章 天竺の意義と終焉      353
  註 373

 史料・文献一覧 374
 初出一覧 389
 あとがき 391
著者略歴
石﨑貴比古(イシザキタカヒコ ishizakitakahiko)
石﨑貴比古(いしざき・たかひこ) 1978年茨城県生まれ。 東京外国語大学大学院総合国際学研究科国際社会専攻博士後期課程修了。 学術博士。専門は前近代の日印関係史。 現在、東京外国語大学特別研究員のほか、茨城県石岡市に鎮座する常陸國總社宮の禰宜を務める。
タイトルヨミ
カナ:ニホンニオケルテンジクニンシキノレキシテキコウサツ
ローマ字:nihonniokerutenjikuninshikinorekishitekikousatsu

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