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2021年5月19日発売

ライフサイエンス出版

出版社名ヨミ:ライフサイエンスシュッパン

精神科医療の「7つの不思議」

病院で聞けない話、診察室では見えない姿
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内容紹介
統合失調症の母をもった家族として、自身も精神科を受診した体験者として、その経験を公表した著者は、精神医でもある。公表後、全国から招かれ行った数百回にも及ぶ講演会で当事者(患者)や家族と触れあい、日常の診療だけでは分からなかった精神科医療の姿を知った。家族、患者、精神科医という3つの立場をもつ著者が精神科医療の7つの不思議を紐解くことで、これからの精神科医療のあり方を考える。

【出版社からのコメント】
弊社発行の前著『人は、人を浴びて人になる』では、著者である夏苅郁子さんのこれまでの人生が語られました。本書は、全国の講演会で出会った患者さんやご家族から見聞きした精神科医療の実態を7つに絞り、著者らしい視点で解説しています。体験者だからこそ紡ぎ出せる言葉は、前著同様、心に突き刺さること必至です。
目次
まえがき

序章:病気のことがわかっていないから起こる……
精神科医療の「七つの不思議」
精神医学は、病気の原因を未(いま)だに見つけていない
わかっていないから「不思議」が起こる

第1章:不思議1
病名を言われずに、何十年と通院している患者さんがいる
なぜ医者は、病名を言わないことがあるのか
医師によって違っていた診断基準
今、医師が使用している「DSM(診断)」
「DSM」は、まだまだ過渡期
母の症状を当てはめてみると……。
精神疾患を巡る「遺伝」と「環境」の問題
病気の原因は、「遺伝」と「環境」と「運」
●患者・家族としての私の願い
病気を理解するには、病気の説明が必要です

第2章:不思議2
何十年も薬を飲んでいるのに、ゴールが見えない
薬を出すときの精神科医の本音とは?
今、使われている薬は、偶然な出会いから生まれた
精神科の薬物療法は、ともかく飲んでみるという「経験則」
それでも薬を、有益なものとしてとらえる
私の服薬体験 ~薬によって得たこと・失ったこと
減薬、断薬は、自分の症状を照らしながら主治医と話し合いを
薬以外の治療について思うこと
●患者・家族としての私の願い
薬を出すなら、「薬を減らす」「薬をやめる」ことも同時に考えて!

第3章:不思議3
精神疾患の原因や薬を見つけるための研究が進んでいない
人間の「こころ」と、お金
研究者は、どんな研究をしているのか
拒食症だった私の 「こころ」
患者・家族と研究者が一緒になって
「研究の沙汰も金次第」
●患者・家族としての私の願い
研究に患者・家族の参加を!

第4章:不思議4
医師から「統合失調症はありふれた病気」と言われる
医師を始めとした専門家と、患者・家族の認識の違い
精神疾患への偏見を、医師はどう考えていますか
いろいろなタイプがある統合失調症
●患者・家族としての私の願い
患者・家族の実際の生活を知ってください

第5章:不思議5
「病気」を自覚できない人もいるのに、病院へ行かないと治療されない
なぜ、病気の人が放っておかれるのか
拒食症だった私が、病院に行かなかった理由
医者も困っているのです
家族による自衛対策
●患者・家族としての私の願い
患者さんやご家族は「承認される」ことを願っています

第6章:不思議6
思春期の患者さんの入院に適した病院がほとんどない
切れ目のない医療を!
なぜ「思春期科」がないのか
思春期医療の役割
地雷を踏んで歩いた、私の思春期
●患者・家族としての私の願い
人間の発達課題を、学び訓練したスタッフを

第7章:不思議7
成人した患者さんに対して、なぜ家族会が必要なのか
どうして精神科医療には、「家族会」があるの?
私から見た「家族会」
家族会の現状
●患者・家族としての私の願い
家族の本当の願いは「家族ケア」ではありません

第8章:アンケートから見える「望まれる医師像」
患者・家族、専門職が力を合わせて、診療をよくするために

終章:精神科医療の未来に向けて
「病気を治せない」精神科医療ができること
精神科医療の未来に向けて

あとがき
著者略歴
夏苅郁子(ナツカリイクコ natsukariikuko)
児童精神科医、医学博士。 1954年、北海道札幌市生まれ。浜松医科大学医学部卒業後、同精神科助手、 共立菊川病院、神経科浜松病院を経て、2000年、静岡県焼津市に「やきつべの径(みち)診療所」を夫と共に開設。 日本精神神経学会専門医・精神保健指定、子どものこころ専門医機構認定医、日本児童青年精神医学会認定医。 全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと)理事、日本精神神経学会代議員 日本小児精神神経学会会員、日本うつ病学会会員、日本統合失調症学会会員。 主な著書に『心病む母が遺(のこ)してくれたもの 精神科医の回復への道のり』『もうひとつの「心病む母が遺(のこ)してくれたもの 精神科医の回復への道のり』(共に日本評論社)、『人は、人を浴びて人になる』(ライフサイエンス出版)。 共訳書に『認知療法入門』『いやな気分よ さようなら』(共に星野書店)がある。
タイトルヨミ
カナ:セイシンカイリョウノナナツノフシギ
ローマ字:seishinkairyounonanatsunofushigi

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