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2019年4月3日発売

啓文社書房

出版社名ヨミ:ケイブンシャショボウ

シャープ再建   鴻海流スピード経営と 日本型リーダーシップ

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内容紹介
激変するアジアの「ものづくりネットワーク」
日本企業は、どのように生き延び、そして発展していくのか?

周知の通り「シャープ」は、債務超過に陥り、台湾の鴻海精密工業の傘下となった。液晶の勝ち組であったシャープが、巨大構想により液晶の堺工場を建設したことをきっかけとして一気に債務超過にまで至ってしまったのだ。
日本の大手電機メーカーが、外資系企業に買収されるのはこれが初めてのことであった。
それから2年の時を経て、鴻海の傘下でシャープは驚異の復活を遂げた。なぜ鴻海の傘下でシャープは復活することができたのか――。
これが、この本の主題である。
目次
はじめに
第一部 シャープの救世主:戴社長の「日本型リーダーシップ」

第1章 戴正呉社長からの依頼で面談
戴社長からの依頼で面談
戴社長のシャープ社長就任と黒字化への自信
「テレビ1000万台」の野心的計画達成へ
ビジネスモデルを変える!!!
社員寮に住む「清貧」な人柄
創業者早川徳次氏への傾倒

第2章 「社長メッセージ」から見る戴社長の人柄と戦略
「社長メッセージ」の提供を受ける
誠意と創意”ある仕事と「借力使力」(2018年6月25日)
真の再生に向け。今一度、経営基本方針に立ち返ろう(2018年4月6日)
自分の信条を明らかにする(2016年8月22日)
“One SHARP”と「有言実行」(2016年9月21日)
「創業の精神」を取り戻そう(2016年11月1日)
調達コストダウンの交渉力(2016年11 月22日)
成長への転換点、反転攻勢に向けて競争力を高めよう(2017年1月
23日)
“トランスフォーメーション(転換)”(2017年3月31日)
中期経営計画の必達(2017年6月9日)
株主様との約束、東証一部への早期復帰(2017年7月7日)
社員意識調査(2017年8月10日,2018年4月6日)
「狼性」を持つこと(2017年12月27日)

第3章 戴社長の鴻海流「日本型リーダーシップ」
「強欲」日産ゴーン元会長と「清貧」シャープ戴社長
日産ゴーン元会長の功罪と高額報酬
日本型と西洋型「役員報酬制度」の違い
そもそも「リーダーシップ」とは何なのか?
戴社長とゴーン元会長の「リーダーシップ」の比較
戴社長の鴻海流「日本型リーダーシップ」が復活の原動力

第4章 株主総会で脱液晶を宣言
「もう液晶の会社ではない。ブランドの会社になる」
鴻海流「経費削減」と合理化精神
あっという間の「事業報告」と「議案説明」
社員寮暮らしの戴社長
株主と握手して回る戴社長
株主総会で8Kとスマホの新戦略商品を展示

第5章 そもそも何故シャープは鴻海の傘下になったのか?
世界の「亀山モデル」の誕生
亀山工場の強さの根源「すり合わせ」
堺工場の過大投資による凋落

第2部 郭董事長の「規範破壊経営」とシャープへの恋

第6章 郭董事長の「規範破壊経営」とシャープへの恋
郭董事長の「経営理念」が決める鴻海の「組織文化」
郭台銘氏の創業と「鴻海精密工業」への発展
中川威雄氏が語る郭台銘氏と鴻海発展過程
郭董事長のシャープへの片思い:「シャープは先生だ」
郭董事長が産業革新機構に勝ち、シャープ投資へ
郭董事長が「偶発債務」で見せた「資産精査」と「交渉術」
郭董事長が4年越しの恋を成就:シャープへの「投資」
郭董事長の「プライベート・ジェット」と「吉野家」

第3部 シャープ・鴻海連合の復活戦略と死活問題

第7章 シャープと東芝を分けた四つの経営判断から学ぶ
シャープの東芝PC事業買収の衝撃
プレッシャーから見たシャープと東芝の「企業統治不全」の違い
「忖度」する東芝と「忖度」しないシャープ
日本電産永守社長が挙げるM&A成功の三条件
永守三条件から見たシャープと東芝の「グローバル提携」の違い
シャープと東芝の「官民ファンド」との付き合い方
戴社長は「パソコン事業は黒字化できる」と自信
東芝メモリは「日米韓連合」で再建へ
新生東芝「豪華会見」とシャープ「本社総会」

第8章 「テレビ1000万台」達成の後遺症から「自力開拓」へ
鴻海頼みの「テレビ1000万台」達成
「テレビ1000万台」達成の後遺症
「量から質へ」中国市場を「自力開拓」へ
ブランド・工場買戻し欧州テレビ市場への再参入
海信集団からブランド買戻し北米テレビ市場への再参入へ
新興国・途上国展開への課題

第9章 シャープ・鴻海連合が直面する死活問題
増資中止で「有言実行」できない戴社長
外国人労働者3000人雇い止めで亀山工場危機
鴻海中国工場で「過重労働」から炎上
2010年頃の鴻海の連続自殺事件の衝撃
「iPhoneショック」で鴻海、10万人削減
「iPhoneショック」は何故起こったのか

第4部 大転換するアジアの「ものづくり」

第10章 鴻海・シャープ連合で三兎を追う「規範破壊経営」
米中で三兎を追う3兆円工場投資計画
「中国製造2025」で「製造強国」へ
「中国製造2025」で激突する米中「ハイテク戦争」
鴻海・シャープ連合が中国で世界最大液晶工場
トランプ大統領に食い込む米国液晶工場
郭董事長、ぶれる米戦略は「想定内」
鴻海が営業利益4割減、中国で巨額調達

鴻海・シャープ連合が中国「自前半導体」工場は可能か

11章 シャープが有機ELスマホで仕掛ける日韓戦争
国際競争が激化する液晶・有機ELとはなにか?
3年ぶり、シャープの「液晶・有機EL二兎戦略」
シャープ「液晶の次も液晶」撤回し、世界最軽量有機ELスマホ
ソニーが有機ELテレビへ「再参入」する理由
韓国LGが有機ELテレビで覇権を目指す
驚愕のLG「巻取り式有機ELテレビ」
サムスン「有機EL折り畳みスマホ」量産へ
JOLED「印刷方式有機EL」を世界初出荷
九大安達千波矢教授とKyulux:有機EL材料への挑戦
シャープ液晶のライバルJDIの瀬戸際

第12章 「すり合わせ国際経営」と「共創」
戴社長に説明した「すり合わせ国際経営」の意義
日本の強み:「組織的知識創造」と「すり合わせ」
「すり合わせ」の国際化:「すり合わせ国際経営」
鴻海・シャープ連合の「すり合わせ国際経営」
さらに「国際垂直統合」から「共創」へ
佐々木正シャープ元副社長から「共創」の指南
鴻海とシャープから「共創」の萌芽
鴻海傘下になり生まれるベンチャー精神
「グローバル人材」を育成するAPU
日本とアジアの「共創」バリュー・チェーンへ
著者略歴
中田行彦(ナカタユキヒコ nakatayukihiko)
1946年、京都生まれ。1971年神戸大学大学院卒業後、シャープ株式会社に入社。以降、33年間勤務。液晶の研究開発に約12年、太陽電池の研究開発に約18年。その間、3年米国のシャープアメリカ研究所等米国勤務。 2004年から立命館アジア太平洋大学の教授として「技術経営」を教育・研究。 2017年4月から立命館アジア太平洋大学 名誉教授・客員教授。京都在住。 2009年10月から2010年3月まで、米国スタンフォード大学客員教授。 2015年7月から2018年6月まで、日本MOT学会企画委員長。 工学博士(大阪大学)、博士(技術経営:立命館大学)。
タイトルヨミ
カナ:シャープサイケン ホンハイリュウスピードケイエイトニホンガタリーダーシップ
ローマ字:shaapusaiken honhairyuusupiidokeieitonihongatariidaashippu

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