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2020年4月1日発売

ななみ書房

出版社名ヨミ:ナナミショボウ

「芸術の6層」による教育

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内容紹介
「子どもと環境との関係性をどう構築していくか」ということは,環境問題だけでなく,あらゆる諸問題に通底する視点を持つものであり,「知として外界との関係を構築していく」ための教育実践が求められている。本書では,環境との関係に見られる芸術の内容を6つの層に分け,6層を位置づけた芸術による総合教育の展開を構造化する。〈自然/生命〉を視点に,子どもの知を育む作用として造形活動の働きを位置づけ,実践事例の考察と活動のプロセス及び表現内容を検証し,自然観を構築させる芸術による総合教育の展開と方向を示す。
目次

  1.研究の目的と視点
  2.本研究に通底する理論的背景
  3.先行研究の概観
  4.基本的な語彙の説明及び定義
  5.研究の構成と方法及び手順

第Ⅰ部 生命主義的自然観を基軸とした芸術
 第1章 現代日本の生命論と芸術にみるコアとしての「生命」
  1.ポストモダンにおける生命哲学と芸術の思潮
  2.「芸術文化のエコロジー」を基盤とした芸術の3段階
 第2章 〈自然/生命〉との関係における芸術の役割
  1.自然との関係における「芸術という経験の包括性」
  2.自然との関係における直接的経験の役割
  3.「美的経験としての芸術」の統合的な働きと役割
  4.〈自然/生命〉との関係における
      「芸術という想像的経験」の働きと役割
  5.〈自然/生命〉との関係における
      「芸術というコミュニケーション」の働きと役割
 第3章 〈自然/生命〉との関係における「芸術の6層」
  1.質と関係を融合する生命主義的自然観
  2.生命主義的自然観を具体化する「芸術の6層」

第Ⅱ部 「芸術の6層」の実相と構造
 はじめに
  1.目的と構成
  2.方 法
 第1章 A層「環境との一体化」
  1.A層の位置
  2.研究の視点と方法及び手順
  3.場面の分類:「事物と行為」
  4.プロセスの事例分析
  5.A層の総合考察
 第2章 B層「個の想像的世界の形象化」
  1.B層の位置
  2.研究の方法と手順
  3.表現内容の事例分析
  4.プロセスの事例分析
  5.B層の総合考察
 第3章 C層「環境の芸術化」
  1.C層の位置
  2.研究の視点と方法
  3.事例の収集と場面の抽出
  4.プロセスの事例分析
  5.C層の総合考察
 第4章 D層「生活の芸術化」
  1.D層の位置
  2.研究の視点及び方法と手順
  3.プロセスの事例分析
  4.D層の総合考察
 第5章 E層「社会的イメージの形象化」
  1.E層の位置
  2.研究の視点及び方法
  3.表現内容における事例分析
  4.プロセスの事例分析
  5.E層の総合考察
 第6章 F層「社会的創造活動の芸術化」
  1.F層の位置
  2.研究の視点及び方法と手順
  3.事例の分析
  4.F層の総合考察
 第7章 〈自然/生命〉と関わる「芸術の6層」の構造
  1.各層の構造
  2.全体の構造
 総 括

第Ⅲ部:生命をコアとした「芸術の6層」による総合教育
 はじめに
  1.目的と構成
  2.方 法
 第1章 「芸術という総合」の教育
  1.総合としての芸術
  2.社会的創造と「芸術をとおした教育」
      ―日本の美術教育の変遷から―
  3.「生活と教育の結合」
      ―日本の時代背景と総合教育の変遷から―
  4.芸術が創る「相互親和の社会」
 第2章 「空間的/関係的」地域の役割と方向性
  1.ポストモダンにおける「地域」の意味と役割
  2.実践事例における展開と考察
  3.「関係的地域」による展開の総括的考察
 第3章 「芸術の共同体」の生成過程と展開
  1.ポストモダンにおける「芸術の共同体」の意味と役割
  2.芸術によって生起する共同体
  3.共同体において生起する芸術
  4.「人間と自然の共同体」による展開と考察
  5.「芸術の共同体」における総括的考察
 第4章 生活を基盤とした「芸術の共同体」による
       プロジェクト・アプローチの展開と要件
  1.プロジェクト・アプローチの現在
  2.モデルとしてのレッジョ・エミリア・アプローチの理念
  3.事例における展開と考察
  4.自然観を構築させるプロジェクト・アプローチの要件
 第5章 生命をコアとした「芸術の6層」による
       クロスカリキュラムの展開と構造
  1.芸術を軸としたクロスカリキュラムの可能性
  2.事例における展開と考察
  3.生命をコアとした芸術によるクロスカリキュラムの構造
 総 括


  1.生命主義的自然観を基軸とした芸術
  2.「芸術の6層」の位置づけと芸術の働き
  3.生命主義的自然観を基軸とした芸術による教育の展開と方向性
  4.生命主義的自然観を基軸とした芸術による教育の構造
  5.今後の展望と課題

文献一覧
著者略歴
磯部 錦司(イソベ キンジ isobe kinji)
 1959年,岐阜県中津川市生まれ  椙山女学園大学・教授  博士(学校教育学)  主な著書:『子どもが絵を描くとき』(一藝社,2006),『自然・子ども・アート-いのちとの会話-』(フレーベル館,2007),『アートと子ども-生活から生まれる新しい造形活動-』(小学館,2013),『造形表現・図画工作』(建帛社,2014),『保育のなかのアート-プロジェクトアプローチの実践から-』(小学館,2015)等  作品所蔵:富山県立近代美術館,ブラネ市(デンマーク),ニース・アジア美術館(フランス)等  主な活動:日本とヨーロッパ,オセアニア,アフリカを拠点に,世界の子どもたちによるアート・プロジェクト“Dialogue of Life”を展開。臨床的研究と芸術に関わる分析をとおし,人間にとっての芸術の意味と,教育における芸術の役割について,研究者・制作者・実践者の3つのスタンスから相互的な研究活動を展開。
タイトルヨミ
カナ:ゲイジュツノロクソウ ニヨルキョウイク
ローマ字:geijutsunorokusou niyorukyouiku

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