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定価:3,960円(3,600円+税)
判型:A5
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内容紹介
◇推薦の言葉――本書は北海道における初めての港湾の通史である。その発展の過程を多面的に捉えた、北海道の港と港町の歴史を知る好個の著作として推薦します。 北海道大学元総長 佐伯浩名誉教授
◇明治期に海外から日本へ導入・移植された近代築港の科学と技術が、北海道開拓と港町の形成に大きく貢献した事実を明らかにした、北海道初となる港湾通史が誕生しました。日本における近代築港を、開拓期の北海道を舞台に生み育てた廣井勇は、札幌農学校を卒業後、アメリカで工学を学び、豊富な知識と北海道開発への使命感から、自ら道内の港湾開発を指導しました。
◇本書では、北の地で近代築港の技術が大きく発展した事実を明らかにするとともに、函館・小樽・釧路・室蘭・網走・苫小牧の各港が、いつ・どこで・どのような理由により建設されたかを詳述するとともに、港の建設と産業経済の発展によって港町が発展していく過程を、歴史的・空間的に把握できるように記述しました。
◇さらに、小樽運河や釧路港の建設過程など、従来の歴史書において不正確だった記述についても訂正した、北海道の港と港町の歴史を明らかにした歴史書です。
◇明治期に海外から日本へ導入・移植された近代築港の科学と技術が、北海道開拓と港町の形成に大きく貢献した事実を明らかにした、北海道初となる港湾通史が誕生しました。日本における近代築港を、開拓期の北海道を舞台に生み育てた廣井勇は、札幌農学校を卒業後、アメリカで工学を学び、豊富な知識と北海道開発への使命感から、自ら道内の港湾開発を指導しました。
◇本書では、北の地で近代築港の技術が大きく発展した事実を明らかにするとともに、函館・小樽・釧路・室蘭・網走・苫小牧の各港が、いつ・どこで・どのような理由により建設されたかを詳述するとともに、港の建設と産業経済の発展によって港町が発展していく過程を、歴史的・空間的に把握できるように記述しました。
◇さらに、小樽運河や釧路港の建設過程など、従来の歴史書において不正確だった記述についても訂正した、北海道の港と港町の歴史を明らかにした歴史書です。
目次
はしがき
第一章 北海道の開拓と港の建設
概 説
一 松前藩時代
1 松前藩の成立/2 北前船と松前三湊
二 幕領時代前期(1799-1821)
三 幕領時代後期(1854-1867)
四 開拓使時代(1869-1882)
1 札幌本道と小樽・札幌間新道の建設/2 幌内鉄道
3 函館港を中心とする航路の開設
五 道庁時代(1886-1912)
1 岩村通俊長官の拓殖計画/2 永山武四郎長官の離宮設置の申達
3 小樽の急激な発展と北海道炭礦鉄道/4 日本郵船会社の創設と航路の拡充
5 北垣国道長官の開拓意見具申書/6 函館港・小樽港の修築
7 北海道鉄道敷設法の公布/8 北海道拓殖十年計画(1901-1910)
9 海運の概況/10 補助航路/11 道路の改良/12 鉄道の国有化と組織の一元化
六 北海道第一期拓殖計画(1910-1926)及び第二期拓殖計画(1927-1946)
1 釧路築港/2 留萌築港/3 室蘭築港/4 網走築港/5 稚内築港
6 根室築港/7 岩内漁港修築/8 浦河漁港修築/9 沓形漁港修築
10 江差漁港修築/ 11 紋別漁港修築
七 昭和20年までの北海道開拓の進展と交通網の展開
八 北海道総合開発計画と海の主要プロジェクト
1 北海道総合開発計画/2 苫小牧港(西港区)の建設/3 石狩湾新港の建設
補 遺
註
第二章 函 館
一 宇須岸
二 幕領時代前期の箱館
三 幕領時代後期の箱館・明治初期の函館
1 ペリー提督が見た箱館/2 開港後の箱館
四 明治11、12年の大火と都市基盤の整備
五 近代都市としての基盤整備
1 亀田川切替工事/2 願乗寺川の埋立工事/3 函館港改良工事
4 谷地頭の埋め立てと市街地整備/5 上水道敷設/6 函館の公共建築
7 函館区域の拡大/8 明治40年の大火
六 青函航路と大桟橋の建設
七 銀行と海運業
1 銀行の設立/2 明治期の海運業
八 函館の大躍進
1 函館の産業/2 北洋漁業/3 市内交通の整備/4 函館港の修築工事
九 第1次世界大戦後の経済低迷と函館
1 函館経済の陰り/2 大正期の市域の拡大/3 大正10年の大火と都市整備
4 幻の工業港計画/5 青函航路の進展
十 昭和の都市基盤整備
1 函館港の変貌/2 昭和9年の大火と復興事業
十一 函館港の貿易と北千島サケ・マス漁業
1 函館港の貿易/2 北千島のサケ・マス漁業
十二 第2次世界大戦後
1 北洋母船式鮭鱒漁業/2 青函連絡船/3 函館湾岸大橋(ともえ大橋)
4 西部地区再生の市民運動
註
第三章 小 樽
一 オタルナイ
二 明治初期の市街形成
三 市区改正と道路
1 市区改正と道路の整備/2 埋め立てと新市街
四 明治30年頃までの市街の発達
五 明治40年頃の商業と金融
六 明治期の港湾の整備
1 北防波堤完成以前の港湾施設/2 廣井勇による北防波堤の建設
3 廣井勇による港湾計画と小樽運河の提案/4 運河建設までの経緯
5 鉄道院による施設整備
七 大正期の産業動向
八 大正期の港湾整備
1 南防波堤及び島防波堤の建設/2 小樽運河の建設(区営第一期埋立工事)
九 昭和期(昭和30年頃まで)の市況及び港湾
1 第二期拓殖計画における小樽港/2 鉄道省営工事/3 市営埋立
十 北海道総合開発計画における小樽港
十一 小樽運河を中心とした町並み保存運動
註
第四章 釧 路
一 江戸期のクスリ
二 釧路築港以前
三 釧路築港
1 廣井勇の修築計画案/2 関屋忠正の修築計画案/3 その後の修築計画の変遷
四 大正期の港勢
五 市街地の発展
1 釧路臨港鉄道/2 鳥取市街の形成
六 昭和初期から昭和20年までの釧路港修築
七 港内の諸活動
八 昭和20年以降の港湾修築
1 北埠頭/2 副港/3 中央埠頭/4 南新埠頭/5 水面貯木場
6 釧路川/7 知人地区/8 西港の整備
九 昭和20年以降の市街地
1 市街地の拡大/2 幣舞橋と“道東の四季”の像/3 釧路湿原
第五章 室 蘭
一 モルエラン
二 北海道炭礦鉄道の進出と商業
三 鉄道院の西部埋立と石炭高架桟橋
1 西部埋立地/2 石炭高架桟橋
四 海運の発達
1 北海道炭礦鉄道による石炭積出/2 三港定期航路及び青蘭航路
3 噴火湾の沿岸航路
五 製鉄・製鋼所の建設
六 市街地の形成
1 母恋を中心とする市街/2 輪西製鉄所社宅と市街の発展
3 海岸町、小橋内、祝津などの市街
七 港湾の修築
八 重工業の発展
九 第二期拓殖計画による港湾工事
十 昭和期の輪西・母恋を中心とする市街の状況
十一 戦後の復興と発展
第六章 網 走
一 網走場所
二 北見町の誕生と発展
三 港網走の発展
四 部落の形成と展開
五 林産業の発展
六 鉄道網の発達
七 一級町村へ躍進
八 網走築港と港勢
九 大正から昭和7年までの産業の動き
十 冷害の克服
十一 石北線・釧網線の全通
十二 戦後の網走港
註
第七章 苫小牧
一 ユウブツとトマコマイ
二 苫小牧村の誕生
三 王子製紙の進出と諸工業の発展
四 一級町村制の施行
五 昭和初期の工業
六 戦後の王子製紙解体と国策パルプの再建
七 戦前における勇払原野の開発問題
八 港湾築設運動の再開
九 築港計画の変遷
1 日本港湾協会による工業港修築計画
2 北海道開発庁による臨海工業地帯造成計画/3 臨海工業地帯の整備
十 都市計画と土地造成
註
参考・引用文献
北海道みなとまちの略年表
人名索引
第一章 北海道の開拓と港の建設
概 説
一 松前藩時代
1 松前藩の成立/2 北前船と松前三湊
二 幕領時代前期(1799-1821)
三 幕領時代後期(1854-1867)
四 開拓使時代(1869-1882)
1 札幌本道と小樽・札幌間新道の建設/2 幌内鉄道
3 函館港を中心とする航路の開設
五 道庁時代(1886-1912)
1 岩村通俊長官の拓殖計画/2 永山武四郎長官の離宮設置の申達
3 小樽の急激な発展と北海道炭礦鉄道/4 日本郵船会社の創設と航路の拡充
5 北垣国道長官の開拓意見具申書/6 函館港・小樽港の修築
7 北海道鉄道敷設法の公布/8 北海道拓殖十年計画(1901-1910)
9 海運の概況/10 補助航路/11 道路の改良/12 鉄道の国有化と組織の一元化
六 北海道第一期拓殖計画(1910-1926)及び第二期拓殖計画(1927-1946)
1 釧路築港/2 留萌築港/3 室蘭築港/4 網走築港/5 稚内築港
6 根室築港/7 岩内漁港修築/8 浦河漁港修築/9 沓形漁港修築
10 江差漁港修築/ 11 紋別漁港修築
七 昭和20年までの北海道開拓の進展と交通網の展開
八 北海道総合開発計画と海の主要プロジェクト
1 北海道総合開発計画/2 苫小牧港(西港区)の建設/3 石狩湾新港の建設
補 遺
註
第二章 函 館
一 宇須岸
二 幕領時代前期の箱館
三 幕領時代後期の箱館・明治初期の函館
1 ペリー提督が見た箱館/2 開港後の箱館
四 明治11、12年の大火と都市基盤の整備
五 近代都市としての基盤整備
1 亀田川切替工事/2 願乗寺川の埋立工事/3 函館港改良工事
4 谷地頭の埋め立てと市街地整備/5 上水道敷設/6 函館の公共建築
7 函館区域の拡大/8 明治40年の大火
六 青函航路と大桟橋の建設
七 銀行と海運業
1 銀行の設立/2 明治期の海運業
八 函館の大躍進
1 函館の産業/2 北洋漁業/3 市内交通の整備/4 函館港の修築工事
九 第1次世界大戦後の経済低迷と函館
1 函館経済の陰り/2 大正期の市域の拡大/3 大正10年の大火と都市整備
4 幻の工業港計画/5 青函航路の進展
十 昭和の都市基盤整備
1 函館港の変貌/2 昭和9年の大火と復興事業
十一 函館港の貿易と北千島サケ・マス漁業
1 函館港の貿易/2 北千島のサケ・マス漁業
十二 第2次世界大戦後
1 北洋母船式鮭鱒漁業/2 青函連絡船/3 函館湾岸大橋(ともえ大橋)
4 西部地区再生の市民運動
註
第三章 小 樽
一 オタルナイ
二 明治初期の市街形成
三 市区改正と道路
1 市区改正と道路の整備/2 埋め立てと新市街
四 明治30年頃までの市街の発達
五 明治40年頃の商業と金融
六 明治期の港湾の整備
1 北防波堤完成以前の港湾施設/2 廣井勇による北防波堤の建設
3 廣井勇による港湾計画と小樽運河の提案/4 運河建設までの経緯
5 鉄道院による施設整備
七 大正期の産業動向
八 大正期の港湾整備
1 南防波堤及び島防波堤の建設/2 小樽運河の建設(区営第一期埋立工事)
九 昭和期(昭和30年頃まで)の市況及び港湾
1 第二期拓殖計画における小樽港/2 鉄道省営工事/3 市営埋立
十 北海道総合開発計画における小樽港
十一 小樽運河を中心とした町並み保存運動
註
第四章 釧 路
一 江戸期のクスリ
二 釧路築港以前
三 釧路築港
1 廣井勇の修築計画案/2 関屋忠正の修築計画案/3 その後の修築計画の変遷
四 大正期の港勢
五 市街地の発展
1 釧路臨港鉄道/2 鳥取市街の形成
六 昭和初期から昭和20年までの釧路港修築
七 港内の諸活動
八 昭和20年以降の港湾修築
1 北埠頭/2 副港/3 中央埠頭/4 南新埠頭/5 水面貯木場
6 釧路川/7 知人地区/8 西港の整備
九 昭和20年以降の市街地
1 市街地の拡大/2 幣舞橋と“道東の四季”の像/3 釧路湿原
第五章 室 蘭
一 モルエラン
二 北海道炭礦鉄道の進出と商業
三 鉄道院の西部埋立と石炭高架桟橋
1 西部埋立地/2 石炭高架桟橋
四 海運の発達
1 北海道炭礦鉄道による石炭積出/2 三港定期航路及び青蘭航路
3 噴火湾の沿岸航路
五 製鉄・製鋼所の建設
六 市街地の形成
1 母恋を中心とする市街/2 輪西製鉄所社宅と市街の発展
3 海岸町、小橋内、祝津などの市街
七 港湾の修築
八 重工業の発展
九 第二期拓殖計画による港湾工事
十 昭和期の輪西・母恋を中心とする市街の状況
十一 戦後の復興と発展
第六章 網 走
一 網走場所
二 北見町の誕生と発展
三 港網走の発展
四 部落の形成と展開
五 林産業の発展
六 鉄道網の発達
七 一級町村へ躍進
八 網走築港と港勢
九 大正から昭和7年までの産業の動き
十 冷害の克服
十一 石北線・釧網線の全通
十二 戦後の網走港
註
第七章 苫小牧
一 ユウブツとトマコマイ
二 苫小牧村の誕生
三 王子製紙の進出と諸工業の発展
四 一級町村制の施行
五 昭和初期の工業
六 戦後の王子製紙解体と国策パルプの再建
七 戦前における勇払原野の開発問題
八 港湾築設運動の再開
九 築港計画の変遷
1 日本港湾協会による工業港修築計画
2 北海道開発庁による臨海工業地帯造成計画/3 臨海工業地帯の整備
十 都市計画と土地造成
註
参考・引用文献
北海道みなとまちの略年表
人名索引
著者略歴
関口 信一郎(セキグチ シンイチロウ sekiguchi shinichirou)
1950(昭和25)年岩手県生まれ。1976年北海道大学大学院工学研究科修了、北海道開発庁(現国土交通省)入庁。旧運輸省(現国土交通省)港湾技術研究所、水産庁漁港部、北海道開発局等に勤務。現在は萩原建設工業株式会社特別顧問。2001年工学博士。著書に『シビルエンジニア廣井勇の人と業績』(北海学園北東アジア研究交流センター、2015)がある。
タイトルヨミ
カナ:ホッカイドウミナトマチノレキシ
ローマ字:hokkaidouminatomachinorekishi
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