近刊検索 デルタ

2023年4月28日発売

鼎書房

出版社名ヨミ:カナエショボウ

太宰治の〈生〉

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内容紹介
太宰文学を読み解く―キリスト教を視座として―

第一創作集である『晩年』について「私の遺著として名付けた」と太宰は語ったが、それはつねに〈死〉を見つめた〈生〉という視点で創作した彼の心象である。
本書では、その死生観の背景に〈キリスト教〉の影響を見る。
多くの作品に鏤められた〈聖書〉の言葉を分析し、必死に生きようと苦闘した太宰治とその文学を考察する。
目次
序 太宰治の〈生〉

Ⅰ 出発に潜む〈生〉
作家太宰治の出発──『魚服記』
瓦解する関係性に見据える光──『彼は昔の彼ならず』
不可解さが生み出す現実──『陰火』

Ⅱ キリストの中の〈生〉
山岸外史『人間キリスト記』の影響──『葉桜と魔笛』
山岸外史『人間キリスト記』の受容──『駈込み訴へ』

Ⅲ 聖句が支える〈生〉
ハムレット系譜の中の異彩──『新ハムレツト』
聖句が繫ぐ二つの時間──『正義と微笑』
祈りへの昇華──『花火』

Ⅳ 〈生〉の終焉
女性性で描く復活と限界──『斜陽』
イエス物語の結実──『人間失格』
結 読みつがれる太宰治の〈生〉

あとがき
初出一覧
索引
著者略歴
長原しのぶ(ナガハラシノブ nagaharashinobu)
長原しのぶ(ながはら しのぶ) 関西学院大学大学院文学研究科日本文学専攻博士課程後期課程単位 取得後満期退学。博士(文学)。 現在、ノートルダム清心女子大学教授。 主な論文に、「『パンドラの匣』論―戦争とキリスト教」(『内海紀子・ 小澤純・平浩一編 太宰治と戦争』ひつじ書房、2019年5月)、 「〈女〉の求める神・〈男〉の求める神―「斜陽」「人間失格」を中心 に―」(『日本文藝研究』第七十二巻第二号、2021年3月)、「遠藤周 作「日本の聖女」論―私の語る〈細川ガラシャ〉とその信仰―」(『キ リスト教文藝』第三十七輯、2021年11月)など。
タイトルヨミ
カナ:ダザイオサムノセイ
ローマ字:dazaiosamunosei

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