近刊検索 デルタ

2023年1月27日発売

ふらい人書房

出版社名ヨミ:フライビトショボウ

サーモン ―人と鮭の物語—

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内容紹介
『鱈ー世界を変えた魚の歴史』など、数多くの世界的ベストセラーを生んだマーク・カーランスキーの最新作。本書を読めば、サーモンという魚がどんな魚なのか、人は歴史的にこの魚とどう関わってきたのか、今、サーモンはどういった状況に置かれているのか、といったことが理解できる。まず著者はサーモンがどんな魚なのかを、冒頭のPART1で紹介するのだが、ここで読者はサーモンの意外な生態を知って驚くかもしれない。サーモンが「生まれた川へ戻る」回帰性について知らない人は少ないと思われるが、「生まれた川へ戻らない」サーモンが種を持続させるために重要な役割を担っていることを知っているだろうか? あるいは同じサーモンでもベニザケとピンクサーモン(カラフトマス)では回帰率が違い、それぞれの種ごとに独自に仕組まれた生存戦略があるといったこと、サーモンの中で最も古いと考えられているのがサクラマスで、新しい種がピンクサーモンであることなど、著者は科学的な事実をわかりやすい言葉で明らかにしてくれる。次のPART2で、著者はサーモンと人間の関わりについて筆を進める。ここで私たちが知ることになるのは、人の手によるサーモン殺戮の歴史である。乱暴に言ってしまうと、産業革命以降の人類の発展の歴史は、そっくりそのままサーモンが絶滅へ向かう歴史でもあるのだ。そうして自分たちで殺しておきながら、殺し過ぎて食べる分がなくなると、今度は無理にでも増やそうとして、孵化場を発明し、ほぼ同時期に養殖を始めるわけだが、このあたりがPART3で語られ、最後のPART4でサーモンの、あまり明るいとは思えない将来が語られる。
目次
序章 二人の漁師 7
パートⅠ ヒーロー 31
第1章  サケとマス 32
第2章  英雄の生涯 45
パートⅡ 人間という天敵 64
第3章  サーモンの起源 65
第4章  古風な新世界人 89
第5章  東洋にいる黄金の魚 110
第6章  新世界前夜 115
第7章  白人がやって来た 125
第8章  行き場のないサーモン 148
パートⅢ 解決しない解決策 158
第9章 絶滅危惧? じゃあ作ろうか 159
第10章 海の家畜 182
第11章 フライフィッシングに正義はあるか 200
パートⅣ 危険な未来 228
第12章 大西洋エレジー 229
第13章 太平洋バラード 254
第14章 旅立つ黄金の魚 276
エピローグ 私たちの責任 290
訳者あとがき 293
著者略歴
マーク・カーランスキー(マーク カーランスキー maaku kaaransukii)
マーク・カーランスキーはアメリカのコネチカット州ハートフォードで生まれ育ち、マイアミ、フィラデルフィア、パリ、メキシコなどを拠点にジャーナリストとして活動した後、1992年に「A Continent of Islands」で作家デビューした。その後、1998年に「鱈 世界を変えた魚の歴史」でジェームス・ピアード賞を受賞し、15カ国以上に翻訳され、(日本では飛鳥新社から刊行されている)世界的なベストセラーになった。
阪東幸成(バンドウ ユキナリ bandou yukinari)
著書に『アメリカの竹竿職人たち』フライの雑誌社刊、『ウルトラライト・イエローストーン』、『釣り人の理由』、『ライフ・イズ・フライフィッシング シーズン1』ふらい人書房、他に『渓流賛歌』、『フライフィッシング・ジャーニー』、雑誌『フライの雑誌』、『フライロッダーズ』地球丸、『山釣りJOY』山と渓谷社など、主にフライフィッシングの雑誌、書籍に多くのエッセイ、物語を執筆。
タイトルヨミ
カナ:サーモン ヒトトサケノモノガタリ
ローマ字:saamon hitotosakenomonogatari

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