近刊検索 デルタ

2022年3月8日発売

文学通信

出版社名ヨミ:ブンガクツウシン

地域歴史文化継承ガイドブック

付・全国資料ネット総覧
このエントリーをはてなブックマークに追加
内容紹介
地域の歴史や文化の、何をどう守り伝えていけばいいのか。
最新の研究と実践からその方法を紹介する入門書。
自治体、博物館、文書館、図書館、また地域資料の災害対策、保存・継承に興味のある方必携!
本書により、多くの方々が地域の歴史文化に関心を深め、新たな地域の担い手として活躍できるようになるよう、期待を込めて刊行いたします。

第Ⅰ部では、歴史文化資料の基礎知識として、古文書(記録資料)、民具、美術資料、公文書、震災資料など、それぞれの具体例、特徴を上げ、基礎知識がわかるようにしました。また保存・活用方法として、デジタルデータ・紙製品・木製品を取りあげます。また資料保存の担い手と技術をつなぐ、ワークショップの方法なども取りあげました。
第Ⅱ部では、地域を主体として資料保存活動を推進する「資料ネット」について紹介。1995年阪神・淡路大震災を契機に誕生した「資料ネット」は、その後各地で自然災害が多発するなか、全国に拡大しました。現在活動している団体の概要を、それぞれの団体自身により紹介し、読者が地域を主体とした持続的な取り組みを実践するネットワークとつながることができるようにしました。

執筆は、天野真志、後藤 真、平川 南、加藤明恵、川邊咲子、安田容子、松岡弘之、吉川圭太、山口悟史、岡田 靖、永村 眞、川内淳史、佐藤 琴、阿部浩一、添田 仁、作間亮哉、髙山慶子、金井忠夫、長谷川明則、鈴木 凜、宇野淳子、西村慎太郎、原 直史、白水 智、山本英二、藤谷 彰、堀田慎一郎、小野塚航一、吉原大志、藤 隆宏、橋本唯子、小林准士、石田雅春、下向井祐子、伊藤 実、町田 哲、胡 光、楠瀬慶太、今村直樹、山内利秋、佐藤宏之。

【...地域を単位として一連の取り組みを進めるためには、どのような観察や対話が必要になるのでしょうか。一つは、地域のなかで歴史文化を伝える資料を見出すための観察です。一言に「資料」といっても、その対象は多岐にわたります。歴史学や民俗学、美術史など、地域を対象とする研究分野が多様であるように、そこで資料として見出されるものも膨大です。地域のどのような側面に注目し、いかなる媒体から過去を見つめるのか、資料を見出すための地域観察が必要になってきます。また、発見した資料をいかに読み解くか、ということも重要でしょう。さらに、資料を見出した後、どのようにして保存し未来へ継承していくのか、継承の見通しに応じた具体的な手段も求められます。
こうしてみると、地域に伝わる資料を保存し継承することは、その地域にとって何が資料となり、そこからいかなる地域像を見出し、未来へ伝えていくのかを考え、実践する総合的な取り組みともいえます。今後、全国各地でこうした取り組みがより活発に展開するためには、各地での活動実践を整理し、地域活動を担いうる人びとが入門書として利用できる情報を発信する必要があるのではないかと考え、本書を構想するにいたりました。】…はじめにより
目次
ご挨拶●平川 南

はじめに─地域で資料を保存・継承するには─●天野真志
地域の歴史文化を見つめ、それらを守り伝える取り組み/保存と継承に必要な、観察や対話の入門書として/本書の構成

本書の使い方

第Ⅰ部 歴史文化資料の基礎知識

①地域社会と歴史文化資料

地域社会と歴史文化●平川 南
1.地域住民と自治体史/2.新たな視点からの地域社会像構築の実践例--埋もれた系図の発見から列島内地域間交流を解く〈古代の紀伊・甲斐・陸奥国そして北方世界との交流〉--/3."災害の記録と記憶"--石の鳥居に「貞観六年」と記す--/さらに深く知りたいときは

地域と資料保存●天野真志
1."資料"を保存すること/2.多様な"資料"を見出す取り組み/3.資料保存の実務/さらに深く知りたいときは

② 具体例と特徴

古文書(記録資料)●加藤明恵
はじめに/1.古文書の伝来/2.古文書の整理と活用/おわりに/さらに深く知りたいときは

民具●川邊咲子
1.民具とは何か/2.民具からわかること/3.身近にある民具と向き合う/さらに深く知りたいときは

美術資料●安田容子
1.地域にのこされた美術資料/2.美術資料からみる地域/3.美術資料の管理方法/4.美術資料をのこし伝えるには/さらに深く知りたいときは

公文書●松岡弘之
1.公文書とは/2.さまざまな「公文書」/3.地域資料としての継承にむけて/さらに深く知りたいときは

震災資料●吉川圭太
1.震災資料とは/2.震災資料の特徴/3.資料を残し伝える--二次情報の記録化の重要性--/4.資料を読み解く/5.震災の記憶と記録を継承するために/さらに深く知りたいときは

③ 保存・活用方法

歴史資料保全のためのデジタルデータ●後藤 真
はじめに/1.デジタル・Web・公開と共有/2.資料保全のために構築するデジタルデータとは/3.歴史文化資料保全のための目録とデータ保全のための歴博の取り組み/さらに深く知りたいときは

紙製地域資料を遺す技術--手当てとその考え方--●山口悟史
はじめに/1.地域資料を修理するとは/2.地域資料の手当て/3.地域資料を修理する?しない?/おわりに/さらに深く知りたいときは

地域に埋没する木製文化遺産●岡田 靖
1.地域に伝わる木製品/2.木製品の修復と保存/3.文化財の価値を考える/4.地域文化財の保護活動/5.地域文化遺産保護のこれから/さらに深く知りたいときは

資料保存の担い手と技術をつなぐ--被災資料救済ワークショップの展開--●天野真志
1.地域での担い手を広げる取り組み/2.資料救済の方法を考えるワークショップ/3.ワークショップの作り方/さらに深く知りたいときは

第Ⅱ部 全国資料ネット総覧

「資料ネット」活動の広がり●天野真志
1.地域におけるネットワーク /2.「資料ネット」とは /資料ネット事務局所在地

全国史料ネット研究交流集会●川内淳史
1. 東日本大震災後の資料ネット間「広域連携体制」の構築 /2.「全国資料ネット研究交流集会」の開始と「神戸宣言」

東北
 特定非営利活動法人 宮城歴史資料保全ネットワーク(宮城資料ネット)
 山形文化遺産防災ネットワーク(山形ネット)
 ふくしま歴史資料保存ネットワーク(ふくしま史料ネット)

関東
 茨城文化財・歴史資料救済・保全ネットワーク(茨城史料ネット)
 とちぎ歴史資料ネットワーク(とちぎ史料ネット)
 那須資料ネット
 群馬歴史資料継承ネットワーク(ぐんま史料ネット)
 千葉歴史・自然資料救済ネットワーク(千葉資料救済ネット)
 神奈川地域資料保全ネットワーク(神奈川資料ネット)
 NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴん

中部
 新潟歴史資料救済ネットワーク(新潟史料ネット)
 地域史料保全有志の会(保全の会)
 信州資料ネット
 東海歴史資料保全ネットワーク(東海資料ネット)

近畿
 三重県歴史的・文化的資産保存活用連携ネットワーク(みえ歴史ネット)
 歴史資料ネットワーク(史料ネット〈神戸史料ネット〉)
 歴史資料保全ネット・わかやま

中国
 山陰歴史資料ネットワーク(山陰史料ネット)
 岡山史料ネット
 広島歴史資料ネットワーク(広島史料ネット)

四国
 歴史資料保全ネットワーク・徳島(徳島史料ネット)
 愛媛資料ネット
 高知地域資料保存ネットワーク(高知資料ネット)

九州
 熊本被災史料レスキューネットワーク(熊本史料ネット)
 宮崎歴史資料ネットワーク(宮崎資料ネット)
 鹿児島歴史資料防災ネットワーク(鹿児島資料ネット)

おわりに ●永村 眞

執筆者一覧

「歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業―歴史が結ぶ地域と大学―」のご案内
著者略歴
人間文化研究機構「歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業」(ニンゲンブンカケンキュウキコウレキシブンカシリョウホゼンノダイガクキョウドウリヨウキカンネットワークジギョウ ningenbunkakenkyuukikourekishibunkashiryouhozennodaigakukyoudouriyoukikannettowaakujigyou)
人間文化研究機構(国立歴史民俗博物館)、東北大学、神戸大学を中心拠点に、全国の大学や「資料ネット」などとの連携を通して、地域の歴史文化を伝える資料の保存・継承事業を推進します。さらに、資料を活用した研究・教育を実践し、国内外への情報発信を通じて、地域社会における歴史文化の継承と創成を目指します。 HP:https://www.nihu.jp/ja/research/rekishi
天野 真志(アマノ マサシ amano masashi)
人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館 特任准教授(日本近世・近代史、資料保存) 著書・論文に、『幕末の学問・思想と政治運動』(吉川弘文館、2021年)、「出羽国秋田藩の文書調査と由緒管理」(『常陸大宮市史研究』3、2020年)、『記憶が歴史資料になるとき』 (蕃山房、2016年)など。
後藤 真(ゴトウ マコト gotou makoto)
人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館 研究部准教授(人文情報学、総合資料学) 著書・論文に、『歴史情報学の教科書 歴史のデータが世界をひらく』(共編、文学通信、2019年〈https://bungaku-report.com/metaresource.htmlで公開中〉)、「日本における人文情報学の全体像と総合資料学」(国立歴史民俗博物館編『歴史研究と「総合資料学」』吉川弘文館、2018年)、「総合資料学の射程と情報基盤」(国立歴史民俗博物館編『<総合資料学>の挑戦』吉川弘文館、2017年)など。
タイトルヨミ
カナ:チイキレキシブンカケイショウガイドブック
ローマ字:chiikirekishibunkakeishougaidobukku

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。

文学通信の既刊から
もうすぐ発売(1週間以内)
日本実業出版社:平木太生 
ふらんす堂:種谷良二 
フォト・パブリッシング:寺本光照 
NHK出版:オカズデザイン NHK出版 

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを利用しています。