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2020年12月15日発売

リトルズ

出版社名ヨミ:リトルズ

満洲俳句 須臾の光芒

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内容紹介
かつて日本の傀儡国家として存在した満洲国。
日本国内とは異なる大陸の風土や文化、「王道楽土、五族協和」をうたう戦時下の満洲で、どのような俳句作品や俳壇の動きがあったのか。
満洲国の崩壊とともに終焉をむかえた満洲俳句の一瞬の輝きを、残された数少ない史料から読み解こうとする、著者のライフワークをまとめた1冊。
目次
満洲俳句史研究の最先端   川名 大

第1章 桂樟蹊子の決断
はじめに―樟蹊子さんの最後の葉書
1 桂樟蹊子と京大俳句会
(1)俳句の道へ
(2)京大俳句会学生会員の退会
2 満洲国に赴任した樟蹊子と「京大俳句会」会員の亡命
(1)満洲国の諸相と満洲俳壇
(2)樟蹊子の渡満と「韃靼」
(3)高屋窓秋の渡満
(4)京大俳句事件の逃亡者―樟蹊子新京駅の決断
(5)事件のミステリー
(6)京大俳句会会員を匿った有風、志水、樟蹊子
(7)樟蹊子と志水の北京駅の別れ
3 敗戦と句集『放射路』
(1)桂樟蹊子第一句集『放射路』
(2)水原秋桜子の序文

第2章 韃靼俳句会の光と翳
1 俳誌「韃靼」
(1)ハルビン日露協会の成立とハルビン学院
(2)ハルビン学院と杉原千畝
(3)ハルビン学院の俳句サークル
2 佐々木有風と桂樟蹊子
(1)佐々木有風
(2)桂樟蹊子
3 「韃靼」の俳句作品
(1)一般作品
(2)連作俳句
(3)竹崎志水の連作「新しき土」
(4)韃靼俳句会の女流
*天川悦子と井筒紀久枝
(5)飯田蛇笏と山口青邨
(6)満洲季語
(7)戦争を詠む
4 満洲帝国の崩壊と満洲俳壇の終焉
(1)俳誌の統合
(2)ハルビン市の無血開城と悲劇の外交官
(3)ハルビン学院の終焉
(4)韃靼俳句会の終焉

第3章 キメラの国の俳句―中国東北部(旧満洲国)俳句史序論―
1 今、なぜ満洲俳句史なのか
2 満洲の日本人
3 大連の「アカシヤ会」
4 満洲国の思想統制
5 昭和十三年前後の満洲俳壇
6 関東州俳句協会の結成

第4章 満洲俳句ことはじめ―正岡子規と安西冬衛―
1 子規の「陣中日記」
2 子規の句碑のミステリー
3 満洲の都市景観
4 詩誌「亞」の安西冬衛の俳句

第5章 山口誓子 満洲の曠野を飛ぶ―句集『黄旗』の世界―
1 新興俳句の旗手
2 句集『黄旗』
3 『黄旗』以後
著者略歴
西田 もとつぐ(ニシダ モトツグ nishida mototsugu)
1934年 兵庫県西宮市生まれ。 甲陽学院中学校・高等学校を経て、早稲田大学教育学部社会科卒業。 芦屋大学附属高等学校社会科教諭を40年間勤める。 俳句は中学時代、国語科村上千秋氏に手ほどきを受け、高校時代に学友と「甲陽学院あかね俳句会」を結成。高校卒業後、長い中断を経て石田波郷没後の「鶴」「万蕾」に参加。二、三の俳誌を経て、「船団」「雲の峰」「ににん」に参加。大阪俳句史研究会監事、芦屋ユネスコ協会常任理事などを歴任。俳人協会会員。「「京大俳句」を読む会」代表。 研究論文「石橋秀野」(『大阪の俳人たち5』和泉書院)。『兵庫県ゆかりの俳人たち』(柿衞文庫)西東三鬼の項執筆。「久保栄の俳句」「旅愁における日本的なもの―横光利一の俳句」「くれなゐの座布団」「キメラの国の俳句」(以上、『俳句文学館紀要』)。「戦争俳句と大陸俳句」他(『大阪俳句史研究会紀要』)。『近畿ふるさと大歳時記』(角川書店)解説執筆。 著書に『石橋秀野の世界』(和泉書院、2002年)。
タイトルヨミ
カナ:マンシュウハイク シュユノコウボウ
ローマ字:manshuuhaiku shuyunokoubou

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