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2024年3月25日発売

クオン

出版社名ヨミ:クオン

幼年の庭

CUON韓国文学の名作
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内容紹介
日常にひそむ不安や欲望
家族の中で抱く孤立感
生きあぐね、もがく女たち
現代女性文学の原点となった
呉貞姫の作品集

朝鮮戦争を体験した著者の幼少期が反映された「幼年の庭」「中国人街」のほか、「三十代の内面の記録」という六編を収録。繊細で詩的な文章は、父の不在、家族関係のゆがみ、子どもや夫への愛情のゆらぎに波立つ心を描き出す。それは時代の中で懸命に生きる人の肖像でもある。

『幼年の庭』に描かれた韓国の女性たちの姿は、
同時代の日本の女性たちとも重なる部分があるだろう。
現代の韓国文学に日本の読者が共感するように、
幅広い層の心に響く小説集として
多くの人々に読まれることを期待している。
          —-清水知佐子(本書「訳者解説」より)


【推薦のことば】
呉貞姫に心奪われることなく「文学する」ことは可能だろうか。韓国において、致命的なほど文学の虜になるというのは、呉貞姫の世界に魅了されることを意味する。「呉貞姫」という名前は、文学そのものだ。彼女の小説の緻密で秘密めいた恐ろしい美しさについて語ることは、もはやいかなる発見の感動も与えない。それは、韓国現代文学が有する、生きた神話に属するからだ。
──イ・グァンホ(文芸評論家)
「彼女の体の中に、深い水の時間たち」(『呉貞姫を深く読む』、文学と知性社、2007年、未邦訳)より


ワット アー ユー ドゥーイング? あなたは何をしていますか? アイム リーディング ア ブック……。久しぶりに広げた「幼年の庭」の冒頭を読んだ私は一瞬にして、今はもう再開発でなくなってしまった昔の家の屋根裏部屋に、一つひとつ、ときめきと不安と挫折の間を貫くその文章を読んでいた頃に戻り、まるで古びた未来を見下ろすかのような、誰もいない路地を見つめているような錯覚に囚われる。「夜のゲーム」も「火の河」も同じだっただろう。当時、偽悪的な人物と彼らのタブーに挑戦することは、苦痛でありながらもどれだけ痛快だったことか。
生というもののしぶとさと人生の不条理をむき出しにした場面の上に、自身を限界まで追い立てたであろう若かりし日の先生の姿が重なる。四方に対して恥ずかしくて申し訳なかった、眠れないあの夜の数々を今なら少し理解できる。ぴんと張り詰めた緊張の中を、いつも慎み深く歩いていたであろう先生の姿を思い浮かべながら、私も少し慎重にならなければならないのではないかと考える。三十年余りが過ぎたけれど、私は今も呉貞姫文学の庇護の下にいる。
──ハ・ソンナン(小説家)
『幼年の庭』(文学と知性社、2017年)帯文より
目次
幼年の庭
中国人街
冬のクイナ
夜のゲーム
夢見る鳥
空っぽの畑
別れの言葉
暗闇の家

著者あとがき
日本語版刊行に寄せて
訳者解説
著者略歴
呉貞姫(オ ジョンヒ o jonhi)
著:呉貞姫(オ・ジョンヒ) 1947年、朝鮮解放後に北朝鮮からソウルに逃れてきた「失郷民」の両親のもとに生まれる。ソラボル芸術大学文芸創作科卒業。大学在学中の1968年、中央日報新春文芸に「玩具店の女」が当選して作家デビューした。1979年に「夜のゲーム」で李箱文学賞、1982年に「銅鏡」で東仁文学賞など国内の主要な文学賞を多数受賞。2003年には長編小説『鳥』でドイツのリベラトゥール賞を受賞し、韓国人として初めての海外文学賞受賞であったことから大きな関心を集めた。『鳥』はドイツ語のほかフランス語、英語、ロシア語など十カ国語に翻訳されている。 その他の著書に、短編集『火の河』、『風の魂』、『花火』、掌編小説集『豚の夢』、『秋の女』、『活蘭』、エッセイ集『私の心の模様』(いずれも未邦訳)など。邦訳に『夜のゲーム』、『金色の鯉の夢』(いずれも波田野節子訳、段々社)、『鳥』(文茶影訳、段々社)などがある。
清水知佐子(シミズ チサコ shimizu chisako)
訳:清水知佐子(しみず ちさこ) 和歌山生まれ。大阪外国語大学朝鮮語学科卒業。読売新聞記者などを経て翻訳に携わる。 訳書に、朴景利『完全版 土地』、イ・ギホ『原州通信』、イ・ミギョン『クモンカゲ 韓国の小さなよろず屋』(すべてクオン)、キム・ハナ、ファン・ソヌ『女ふたり、暮らしています。』(CCCメディアハウス)など。 シン・ソンミ『真夜中のちいさなようせい』(ポプラ社)で第69回産経児童出版文化賞翻訳作品賞受賞。
タイトルヨミ
カナ:ヨウネンノ ニワ
ローマ字:younenno niwa

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