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2021年3月1日発売

郁洋舎

改訂 保育者の関わりの理論と実践〜保育の専門性に基づいて

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内容紹介
保育者にとって、重要な技術の一つである「関わり」を学び、向上させて、日々の保育実践に活かすための必読書。保育者がもつ専門性には、主に「環境構成」「関わり」「保育内容の展開」「子ども・集団の把握と理解」「保育のマネジメント」があります。本書は、「関わりに関する実践知・経験知」の言語化・理論化を図ったものです。

保育者の子どもとの関わり方は、人によって、また園によって大きな差異があります。それは経験を重ねればうまくなるという性質のものではありません。むしろ保育者として共通する関わり方を見つけることが難しいほど、個人や園に任されています。しかし、子どもと大人が集団で過ごす保育の場で、一人ひとりとていねいな関わりをもつためには、専門知識と技術が不可欠です。

本書は、保育実践の専門家である保育者が、相手や状況に合わせて判断し行動する根拠となる理論づくりを目指しました。相手が子どもでも保護者でも、後輩や実習生でも応用できる、「保育者の関わり」の理論と実践をまとめたものです。関わりについて理論(第1部)と実践(第2部)の両方の視点から解説し、そして、第3部には、保育者養成での演習や園内研修などで活用できる、18のスキルアップ演習を掲載しました。

本書は、2019年に出版した『保育者の関わりの理論と実践〜教育と福祉の専門職として』(エイデル研究所)に、新たな知見を加え、演習の追加と写真の差し替えや図表等の修正を行って、新たに刊行するものです。
目次
はじめに

第1部 理論編

第1章 なぜ、専門性に基づく関わりが必要なのか
1 子どもの「保育」の観点から
(1)乳幼児期の関わりが自分を取り巻く世界への信頼感を育む
(2)乳幼児期の関わりが子どもの自己イメージをつくる
(3)保育者のふるまいが子どもの行動モデルとなる
(4)乳幼児期の子どもの行動理解と集団の保育には、専門知識が不可欠
2 保護者の「子育て支援」の観点から
(1)保護者の親としての成長を支えることが可能になる
(2)保育所と認定こども園は高い福祉ニーズをもつ家庭が利用する場
(3)専門的な関わりによって不幸の再生産を防止できる
3 専門職の観点から
(1)専門職は根拠に基づいて行為する
(2)複雑な状況に対応するためには原則が不可欠
(3)省察し向上するためには専門知識が不可欠
(4)言語化によって関わりの質を保証できる

第2章 関わりの原則〜子どもでも保護者でも同僚でも実習生でも
1 人間観〜人間をどんな存在として見るか
(1)ソーシャルワークの人間観に学ぶ
(2)自分の見方によって相手の見え方が変わる
(3)場により状況によって変わる存在
(4)人の心は環境に開かれ常に変化している
(5)違う能力をもち補いあって生きる
2 支援の目的と価値
(1)保育は、幸福追求を支援する仕事
(2)保育者は社会全体の幸福のために働く専門職
(3)関わりの目標と価値
(4)エンパワメント・ストレングス視点
(5)目的に立ち戻るには「何のため」と問うこと
3 保育者の姿勢と態度
(1)相手が子どもでも保護者でも実習生でも共通する姿勢と態度
(2)どの仕事でも職務を遂行する上で必要な姿勢と態度
(3)専門職の倫理に基づく姿勢と態度
(4)相手を主体者として捉える保育者としての姿勢と態度
(5)主体性の発揮を支える保育者としての姿勢と態度
4 関わりの5つの基本
5 保育者が抱える関わりの矛盾

第2部 実践編

第1章 大人と子どもに共通する関わりの技術
1 肯定的(ポジティブ)な関わり
(1)肯定的(ポジティブ)な態度をもつ
(2)ストレングス視点をもつ
(3)自分の強みに焦点をあてる
(4)むやみにほめることの危険性
(5)人生の主役はその人自身
2 相手を尊重し自己決定を促す関わり
(1)相手を尊重し自己決定を促す関わりの全体像
(2)状況をつくり自分で選び決められるようにすること
(3)相手に関心を向け考えや価値観等を知ろうとすること
(4)応答的であり相手の話をよく聞くこと
(5)相手の感情や考え、能力や価値観を受容すること
(6)一緒に悩むこと

第2章 乳幼児と関わる技術
1 生活の仕方や社会のルールを知るための関わり
(1)保護者が悩むしつけの方法
(2)子どもの意志を尊重するか迷うのはどんなときか
(3)「子どもを尊重する」ことと「子どもの行動を受け入れる」ことの違い
(4)子どもに伝わりやすい言葉で伝える
(5)発達段階に合わせた言葉を使う
(6)個別の関わり以外の技術を使う
2 子どもの安心と安全を支える関わり
(1)カウンセリング以外の方法を使う
(2)してはいけない行動を防止する
(3)大人の怒りが子どもへ与える悪影響を知る
(4)好ましくない行動、許しがたい行動への対応を知る
(5)自分の怒りをマネジメントする方法
(6)自分は何を許しがたいかを知る
3 子どもの学びを支える関わり
(1)乳幼児は有能な学び手である
(2)子どもが乳幼児期に習得する学びのスキル
(3)学びを支える保育者の関わり
(4)保育者の言葉の具体例
(5)子どもが習得する言葉と保育者の語彙
 幼児期の終わりまでに育てたい「話し言葉」のリスト
4 集団を対象にした関わり
(1)集団を対象に関わる職務
(2)集団に話をする際の環境づくり〜話に注意を向けることができる環境をつくる
(3)集団への話し方〜保育者が注意を相手(子どもや保護者等)に向ける
(4)集団への話の内容〜参加を促し肯定的でわかりやすい内容を話す
(5)顔の表情、言葉の表情

第3章 チームの質を高める関わりの技術
1 自分の意見や限界を伝える
(1)身につけたい意見の出し方
(2)アサーティブな自己表現を身につける
(3)I(アイ)メッセージで伝える
(4)目標に向かって意見を出す
(5)不当な攻撃にはどのように対応するか
(6)攻撃されても自分を攻撃しない
2 互いの強みと弱みを生かした関わり
(1)すべての人に完璧に関わることはできない
(2)多様性も、また豊かさ
(3)保育者や実習生を指導するとき

第4章 専門職にはふさわしくない関わりをなくす
1 教育と福祉の専門職にふさわしくない関わり
(1)保護者への人権侵害
(2)保育者の偏見が子育てに及ぼす影響
(3)保育の専門職としてふさわしくない言葉
 保育の専門職としてふさわしくない言葉の例
2 ふさわしくない関わりをなくす環境づくり
(1)関わりの質は物的環境と時間の環境に影響を受ける
(2)物的環境を変えれば保育者に気持ちのゆとりが生まれる
(3)時間の環境を整えればゆったりと関わることができる
(4)望ましい関わりのモデルがあれば関わりの質は高まる
(5)人による差を埋める行動規範や服務規程の作成
(6)それでも体罰や暴言が改善されないときには
3 ふさわしくない関わりをなくす専門知識
(1)関わりの質に影響を与える専門知識〜相手が保護者でも子どもでも
(2)専門職としての自覚と専門知識が増えれば、保護者へのふさわしくない関わりが減る
(3)発達の知識が増えれば、子どもへのふさわしくない関わりが減る 103
(4)子ども観・遊び観・保育観が子どもへの関わりに影響する
(5)保育の専門性が高まれば保護者からの信頼も高まる

第3部 演習・園内研修編

関わりの質を高めるスキルアップ演習(園内研修)
18の演習のねらいとテーマ
演習1 「関わりを学ぶ」必要性を理解する
演習2 支援のゴールのイメージを明確にして、具体的な関わりを考える
演習3 一人ひとりの子どもや保護者を把握し、理解する
演習4 応答的に関わる
演習5 肯定的(ポジティブ)な見方と表現を知る
演習6 肯定的(ポジティブ)な話し方を知る
演習7 受容的な関わりを身につける
演習8 赤ちゃんや幼児を尊重するとは
演習9 生活のスキルや社会のルールの伝え方
演習10 学びを支える保育者の言葉を増やす
演習11 保育者の語彙(ボキャブラリー)を増やす
演習12 言葉の表情を豊かにする
演習13 わかりやすく説明する
演習14 主張的(アサーティブ)な伝え方を身につける
演習15 I(アイ)メッセージで伝える
演習16 自分の強みと関わりの特徴を知る
演習17 不適切な関わりをチームで共有化する
演習18 信頼を得る保育者の姿を共有化する
演習の解説・コメント

言葉の選択と定義について

おわりに
謝辞
付記・参考文献
著者略歴
高山静子(タカヤマシズコ takayamashizuko)
東洋大学教授。保育と子育て支援の現場を経験し、平成20年より保育者の養成と研究に専念。平成25年4月より東洋大学。教育学博士(九州大学大学院)。研究テーマは、保育者の専門性とその獲得過程。著書に『改訂 環境構成の理論と実践〜保育の専門性に基づいて』『子育て支援の環境づくり』『学びを支える保育環境づくり〜幼稚園・保育園・認定こども園の環境構成』『子育て支援ひだまり通信〜遊びとしつけの上手なコツ』(いずれも単著)、『育つ・つながる子育て支援〜具体的な技術・態度を身につける32のリスト』(共著)、『3000万語の格差』(解説)など。
おおえだけいこ(オオエダケイコ ooedakeiko)
タイトルヨミ
カナ:カイテイ ホイクシャノカカワリノリロントジッセン ホイクノセンモンセイニモトヅイテ
ローマ字:kaitei hoikushanokakawarinorirontojissen hoikunosenmonseinimotozuite

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