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科学情報出版

PIV計測システムの実践法-粒子画像流速測定法の指南書-

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内容紹介
 気流、水流といった流体を扱う機器の設計開発において、数値流体力学 (CFD) は欠かせないツールとなっている。CFD で得られた解は、Navier-Stokes 方程式の厳密解ではないことから、解析結果が実際の流れに一致することを何らかの方法で実測し、解析精度を検証する必要がある。本書で紹介するPIV 計測システムを用いると、計測対象となる空間の気流速度分布を2 次元、3 次元計測することが出来ることから、設計者、開発の現場で用いられているが、計測準備、計測実施、動画解析といった煩雑な手順が多く、必要とされるノウハウも多い。熱電対温度計、熱線流速計など広く普及している計測器のユーザーの大半は、取扱説明書を読んで操作法を確認し、計測を実施することが多く、専門書を読むことは少ない。いわゆる専門書は、計測原理→理論→事例で構成されることが多く、計測原理を理解し計測器を使いこなすためには専門書を通読することが望ましいが、多忙を極める開発者、設計者にはその時間を確保することが難しいことが多いであろう。そこで著者は、①出来るだけ薄い本にする、②最初の3 章だけ読めば計測原理と計測事例の概要を掴める、③ PIV 計測システムの導入に携わる開発者の負担軽減のため、スペック検討に役立つ解説を加える、④詳細な各論は後半に廻す、あるいは他書に譲る、以上の方針で本書を著した。従って、PIV 計測を専門とする研究者となるための基礎知識を得るといった目的に対しては、本書だけでは十分ではない。より専門的な各論については、可視化情報学会の専門書、論文集を用いて最先端の研究成果を情報収集されることを勧める。
 最後に、本書の執筆は、新型コロナウイルス問題で社会が大きく変容した2020 年~ 2021 年を中心に行った。気候変動に伴う風水害も毎年のように起こり、環境対策に対する意識も年々高まっている。こうした社会環境において、開発者、設計者の担う役割は大きい。また、CFD による飛沫分布評価やPIV によるその検証が急に注目されるなど、新たな技術ニーズへの適応も求められている。本書は、こうした変化の激しい時代を意識し、従来の専門書とは異なる構成とした。様々な新技術を吸収することが求められる開発者、設計者の一助になれば幸いである。
目次
第1章 PIV計測とは
1.1 本書の目的
1.2 PIV計測の必要性
1.3 PIV計測の原理
1.4 PIV計測システムを用いた速度分布計測例
1.5 レーザ可視化による流れ場の把握
1.6 PIV計測システムの課題

第2章 PIV計測に必要なもの
2.1 光源
2.2 トレーサ粒子
2.2.1 トレーサ粒子の光学的特性
2.2.2 トレーサ粒子の流れへの追従性
2.2.3 トレーサ粒子の種類とシーディング
2.3 撮影装置
2.3.1 産業用ビデオカメラ(マシンビジョンカメラ)
2.3.2 高速度ビデオカメラ
2.4 画像処理システム
2.4.1 背景除去
2.4.2 Min-Max Filtering
2.5 PIV計測システム設置例

第3章 PIV計測システムの導入と計測手順
3.1 機材の選定
3.2 PIV解析ソフト
3.3 PIV解析と後処理の実施例
3.3.1 キャリブレーションの実施
3.3.2 非解析領域の指定
3.3.3 背景除去
3.3.4 時間間隔の設定
3.3.5 計測領域の設定
3.3.6 検査領域、探査領域の設定
3.3.7 PIVアルゴリズムの選定と詳細設定
3.3.8 PIV解析の実施
3.3.9 PIV解析の後処理
3.3.10 各種物理量の算出と表示

第4章 画像処理の原理と手法
4.1 PIVとPTV
4.2 画像相関法
4.2.1 直接相互相関法
4.2.2 FFT相互相関法
4.2.3 自己相関法
4.2.4 輝度差累積法
4.2.5 オプティカルフロー
4.2.6 画像相関法の精度向上と誤差低減
4.2.7 PIV解析のパラメータ設定
4.3 再帰的画像相関法による高解像度PIV計測
4.3.1 再帰的相関法
4.3.2 回転や変形を考慮した画像相関法
4.4 粒子追跡法(PTV)
4.4.1 粒子像の抽出
4.4.2 粒子追跡

第5章 PIVデータの後処理手法
5.1 誤ベクトルの判定と除去
5.1.1 誤ベクトルとは
5.1.2 誤ベクトルの自動的除去手法
5.2 誤ベクトル領域のデータ補間
5.2.1 内挿補間(PIV)
5.2.2 格子点データへの補間(PTV)
5.2.3 流体力学的補間
5.3 統計量の推定
5.3.1 渦度とせん断ひずみ速度の推定
5.3.2 流れ関数と流線の推定
5.3.3 加速度分布の算出
5.3.4 圧力分布の推定

第6章 計測精度の評価
6.1 PIVの誤差の要因と伝播
6.1.1 誤差の要因とその分類
6.1.2 誤差の伝播
6.2 不確かさ解析
6.2.1 タイプA評価法
6.2.2 タイプB評価法
6.2.3 不確かさの合成
6.3 人工画像の利用
6.4 不確かさ解析の具体例
6.4.1 各々の標準不確かさの推定
6.4.2 Step3:不確かさの合成

第7章 ステレオPIVと3次元計測
7.1 3次元計測の特徴
7.1.1 面外速度成分の測定精度
7.1.2 3次元PIVに必要な被写界深度
7.1.3 トレーサ粒子像の重なり合いによる粒子像の消失
7.2 カメラ校正
7.2.1 カメラ校正のプロセス
7.2.2 透視投影の原理
7.2.3 レンズひずみの影響
7.3 ステレオPIV
7.4 トモグラフィックPIV
7.5 3次元PTV
7.6 スキャニングPIV

第8章 温度と速度の同時計測
8.1 LIF計測法による速度・温度分布の同時計測
8.1.1 レーザ誘起蛍光法(LIF)計測の原理
8.1.2 クエンチング(消光)による計測誤差
8.1.3 代表的な蛍光分子特性の例
8.1.4 2色レーザ誘起蛍光法(2色LIF法)
8.1.5 2色LIF法の計測例
8.2 感温液晶法
8.3 りん光寿命法
8.4 極細蛍光ワイヤーLIF法により気流の温度分布計測
著者略歴
舩谷 俊平(フナタニ シュンペイ funatani shunpei)
舩谷 俊平(ふなたに しゅんぺい) 山梨大学工学部 機械工学科 准教授 2004 年 新潟大学大学院博士後期課程単位取得退学。同年 株式会社コロナ入社。 2005 年  博士( 工学)( 新潟大学)「 感温液晶粒子による温度・速度同時計測技術の発展とその自然対流現象への応用」。 2011 年 山梨大学大学院助教。 2017 年 山梨大学大学院総合研究部工学域機械工学系准教授。 2004 年~ 2011 年  燃料電池システム用オフガスバーナーの研究開発、部分燃焼型触媒燃焼器の研究開発などに従事。 2011 年~  感温蛍光体を用いた気流温度分布計測システムの開発、スキャニング PIV 法による気流速度分布計測システムの開発などに従事。日本機械学会( 動力エネルギーシステム部門)、可視化情報学会、日本燃焼学会会員。
タイトルヨミ
カナ:ピーアイブイケイソクシステムノジッセンホウリュウシガゾウリュウソクソクテイホウノシナンショ
ローマ字:piiaibuikeisokushisutemunojissenhouryuushigazouryuusokusokuteihounoshinansho

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