みずき書林 我が社の一冊 2018
- マーシャル、父の戦場
- 大川史織/編
- みずき書林
- 978-4-909710-04-8
出版社からのおすすめコメント
73年前、南洋の孤島で餓死した日本兵が死の前日まで綴っていた日記。失われるはずだった日記は、戦後奇跡的な経緯をたどり、人から人へと受け継がれ、全文解読されることになる。
次々と死んでいく戦友たち、徐々に衰弱していく自分自身。絶望的な状況下で、男は何を思い、何を書き残そうとしたのか?
日記の全文翻刻を中心にして、大林宣彦・一ノ瀬俊也・寺尾紗穂・波多野澄雄・藤岡みなみ・三上喜孝・水本博之・竹峰誠一郎ら各世代の多彩な執筆陣が集結、〈想像力〉を駆使して戦地の死に迫る。
歴史は、どのような方法で語られ、受け継がれうるのか。
本書編者による映画『タリナイ』も東京・名古屋・大阪などで順次公開。内容紹介
楽シイ時モ 苦シイ時モ
オ前達ハ 互ヒニ 信ジ合 嬉シイ事 分チ合ヒ――
1945年、南洋のマーシャル諸島で多くの日本兵が餓死した。
そのなかのひとり、佐藤冨五郎が死ぬ直前まで綴った日記と遺書は、戦友の手を経て息子のもとへ渡り、73年の時を超えて解読されることになる。
そこには、住み慣れない島での戦地生活、補給路が絶たれるなかでの懸命の自給自足、そして祖国で待つ家族への思いが描かれ、混乱と葛藤のなか、自身も死へと向かう約2年間が精緻に記されていた。
〈70年以上前に・南洋で・餓死した〉日本人といまをつなぐ、〈想像力〉の歴史社会学。
大林宣彦監督インタビュー収録!!
「読むというより体験してほしい。できるだけ想像力を働かせて」
第6回「山本美香記念国際ジャーナリスト賞・奨励賞」受賞!- https://www.mizukishorin.com/
戦争社会学研究6 ミリタリー・カルチャー研究の可能性