共和国 我が社の一冊 2019
- いやな感じ
- 高見順/著
- 共和国
- 978-4-907986-57-5
出版社からのおすすめコメント
今年はこのタイトルがすべてです。いやな感じ! 「生の拡充」を希求し、社会変革をめざしたアナキストの主人公は、なぜファシストと結託し、日中戦争下の戦場で中国兵を惨殺するにいたるのか? 頻出するスラングによって歴史とフィクションが巧みに綯い交ぜになった、最後の文士=高見順による畢生のピカレスクロマン。いやな感じ! 全集でしか読めなかった短篇/エッセイ3篇を追補。解説はアナキズム研究者の栗原康さん。いい感じ! ますます腐敗するいまの日本社会の現実は、いつか来た道なのか? ではこの社会を変えるのはどのように可能なのか? いまこそ読んでおきたい1冊です。いやな感じ! いやな感じ! いやな感じ!内容紹介
アナキズム。テロリズム。エログロ。ファッショ。亜細亜。そして戦争。
躍動する魂。ディープなスラング。
これは前史なのか、あるいは現在の私たちなのか?
関東大震災後、虐殺された大杉栄の復讐に失敗したアナキスト・加柴四郎。「生の拡充」を希求して夜の町を彷徨し、ファシストや軍と結託。韓国や上海での要人暗殺に加担すると、やがて日中戦争へ……。
最後の文士・高見順、畢生の長篇小説に、「北一輝・大魔王観音」「革命的エネルギー」など、スピンオフ3編を併録する。
書き下ろし解説=栗原 康- https://www.ed-republica.com/