那須里山舎 我が社の一冊 2019
- 負債の網
- エレン・H・ブラウン/著 早川健治/訳
- 那須里山舎
- 978-4-909515-02-5
出版社からのおすすめコメント
自国建て通貨があれば、いくら借金(負債)があっても国家経済は破綻しないというMMT(現代貨幣理論)が2019年の一番の話題だった。この通貨発行権をめぐりMMTよりラディカルな立場をとる本書は、通貨発行権が銀行マネーシステムに収奪されていることを歴史的に批判し、すべての人々のためのマネーシステム構築への実践的プランを提示する。そのシステムとは、米国共和制の良質な伝統を辿り、銀行由来のマネーではなく民主的な政府が通貨を直接発行する「政府通貨発行」のことである。反人権的な超格差社会を超える道は、負債の網であるお金のシステムを変革することにより展望が開ける。金融資本主義への痛烈なアンチテーゼ!内容紹介
経済危機と格差社会はどうして生まれるのか?私たちはどうしてお金にふりまわされ、お金に縛られてしまうのか?お金のヒミツを解き明かし、そこから自由になる方法を提示する本格的な「お金の思想書」。利子付き負債のお金システムを超えるすべての方法を検証し、政府通貨、ヘリコプターマネー、ベーシックインカム、地域通貨、公共銀行、無税国家など通貨改革の基本的視座を再検討する。「オズの魔法使い」という寓話の意味からケインズやマルクス、ハイエクを超える視点を読者にもたらす。
私たちの通貨制度に関する思い込みは間違っている。私たちの通貨はすべて、硬貨を除き、「民営」連邦準備制度を含む民営銀行機関が拡張する融資という形で発行されている。諸銀行は元金だけを発行し、融資の利息を支払うための追加の通貨は発行しない。利息分のお金を調達するためには新たな融資を際限なく受ける必要があり、こうしてマネーサプライが拡張され、物価が膨張し、あなたの通貨の本来の価値が強奪される。『負債の網』はこの詐術を丁寧に解きほぐし、私たちが今直面している金融の闇を明解に描き出している。その上で、米国において最も優れた経済思想に根ざした代替案が提示されてもいる。個人や国家の金融安全保障にご興味のある方は必読の一冊である。
読者は、映画『マトリックス』の無知と欺瞞という眠りから醒めた救世主ネオになったような感覚をおぼえるだろう「アメリカン・フリープレス」
ケインズ派やオーストリア学派とならんで、近代経済思想にブラウン派という独立した学派を打ち立てても良いほどだ「デイリー・ベル」
『負債の網』は、国民から金融の生き血を吸い取る営利銀行制度にわが国が依拠しているという危険な現状をのりこえるための、刺激的かつ現実的な解決策を提供している「バズフラッシュ」- http://nasu-satoyamasya.com/