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2021年11月18日発売

明石書店

出版社名ヨミ:アカシショテン

学習障害のある子どもが第2言語を学ぶとき

限局性学習困難の概念・アセスメント・学習支援
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内容紹介
本書は、限局性学習困難(SpLDs:Specific Learning Difficulties)のある学習者の第2言語習得プロセスの概要を明らかにする。特にはリーディングスキルの発達、教育プログラムの有効性、言語適性、他言語におけるSpLDsの診断の4点から分析し支援法を示す。
目次
日本の読者の皆さまへ
序文

第1章 限局性学習困難
 1.1 学習障害、学習方法の違い、それとも学習困難?
 1.2 SpLDs:それはどのようなものか?
 1.3 SpLDsを定義するためのアプローチについて
 1.4 読みと学習の過程
  〇読みについて
 1.5 書字の過程と書字の学習
 1.6 SpLDsの認知特性および原因として考えられること
 1.7 ADHD
 1.8 ASD
 1.9 要約

第2章 他言語における限局性学習困難を見出すこと41
 2.1 アセスメント、同定、診断
 2.2 アセスメントのプロセスとツール
 2.3 異なる言語と正字法体系での読み
 2.4 さまざまな言語における読みの学習成果と読みの困難さを予測する認知的および言語学的指標
 2.5 読み困難における社会的、教育的、環境的要因の役割
 2.6 多言語環境にいる生徒の読みと学習困難の判別
 2.7 マルチリンガルな学習者のSpLDsのアセスメントの概観

第3章 限局性学習困難が第2言語学習プロセスへ及ぼす認知的影響
 3.1 ワーキングメモリの構造
 3.2 言語学習適性能力とワーキングメモリとの関係
 3.3 言語学習適性とSpLDs
 3.4 認知力、第1言語スキルと第2言語学習の相互関係
 3.5 第2言語学習プロセスにSpLDsが与える影響
  3.5.1 明示的、暗示的学習にSpLDsが与える影響
  3.5.2 SpLDsがインプット処理に与える影響
  3.5.3 新しい知識の長期記憶における音韻符号化と自動化にSpLDsが及ぼす影響
  3.5.4 SpLDsがアウトプットに及ぼす影響
 3.6 ASDの学習者における第2言語学習プロセス
 3.7 第2言語学習がもたらす認知的効果
 3.8 まとめと示唆

第4章 言語学習における限局性学習困難と情意要因
 4.1 言語学習不安とSpLDsのある生徒たち
  4.1.1 外国語不安の形成
  4.1.2 SpLDsのある生徒の外国語学習不安
 4.2 動機づけとSpLDsのある言語学習者
  4.2.1 SpLDsのある生徒の言語学習目標
  4.2.2 SpLDsのある生徒の言語学習態度
  4.2.3 SpLDsのある生徒の自己概念
  4.2.4 SpLDsのある生徒の動機づけ行動、専念、主体性
 4.3 結論とその意味

第5章 限局性学習困難者の第2言語スキルに関するアセスメント
 5.1 妥当性と公平性
 5.2 配慮と変更
 5.3 アセスメントにおける配慮の種類
 5.4 High-Stakesな第2言語能力試験における配慮
 5.5 当事者の視点から見たHigh-Stakesな言語試験における配慮
 5.6 結論と提言

第6章 限局性学習困難のある学習者への言語教育
 6.1 インクルージョン教育とディスレクシア学習者への配慮を行う学校
 6.2 第2言語学習の教室におけるSpLDsのある生徒のインクルージョン
 6.3 介入プログラム
  6.3.1 音韻意識養成プログラム
  6.3.2 フォニックス指導
  6.3.3 読解力トレーニング
  6.3.4 外国語教育における多感覚構造化学習プログラム
  6.3.5 MSLアプローチの理論的かつ経験に基づく基本的概念
  6.3.6 MSLアプローチプログラムの有効性の実証的証拠
 6.4 結論

 文献
 あとがき
 監修者・監訳者・訳者紹介
 著者紹介
著者略歴
ジュディット・コーモス(ジュディット コーモス juditto koomosu)
英国ランカスター大学教授、MA TESOL Distanceプログラム長 第2言語学習者の言語活動やモニタリング過程に関して、言語力とワーキングメモリの果たす役割から研究している。特に、ディスレクシアのある学習者の外国語学習、指導者教育に関する研究成果は数多く、国内外で高く評価されている。現在、EUプロジェクトErasmus+EnGaGe Projectにも関わり、ディスレクシアのある学習者のための教材開発に従事している。
竹田 契一(タケダ ケイイチ takeda keiichi)
大阪医科薬科大学LDセンター顧問、大阪教育大学名誉教授 『図説LD児の言語・コミュニケーション障害の理解と指導』(共著、文化科学社、2007年)、『高機能広汎性発達障害の教育的支援』(明治図書、2008年)、『特別支援教育の理論と実践Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ』(金剛出版社、2012年)など多数。
飯島 睦美(イイジマ ムツミ iijima mutsumi)
群馬大学大学教育センター外国語部会長、教授 『多感覚を生かして学ぶ小学校英語のユニバーサルデザイン』(明治図書出版、2020年)、『特別支援教育の視点でどの子も学びやすい小学校英語の授業づくり』(明治図書出版、2020年)、『学習障がいのある児童・生徒のための外国語教育』(翻訳:Kormose, J & Smith, M. A., Teaching Languages to Students with Specific Learning Differences、明石書店、2017年)など。
緒方 明子(オガタ アキコ ogata akiko)
明治学院大学教授 「英語学習における特異な困難と指導法」(共著、『LD研究』第25巻第2号、2016年)、「発達が気になる子どもへの支援――幼児期を中心に」(共著、『教育発達学の展開――幼少接続・連携へのアプローチ』第2章、風間書房、2020年)など。
原 惠子(ハラ ケイコ hara keiko)
上智大学大学院特任准教授 『ディスレクシア入門』(共著、日本評論社、2016年)、『言語発達障害学 第3版』(共著、医学書院、2021年)、『保育所・幼稚園・巡回相談で役立つ“気づきと手立て”のヒント集』(共著、診断と治療社、2020年)など。
品川 裕香(シナガワ ユカ shinagawa yuka)
教育ジャーナリスト、(株)薫化舎取締役副会長・発達性ディスレクシア研究会副理事長 『怠けてなんかない! サードシーズン 読む書く記憶するのが苦手な子どもたちが英語を学ぶとき』(岩崎書店、2020年)、『働くために必要なこと:就労不安定にならないために』(筑摩書房、2013年)など多数。読み書き困難等発達課題のある児童の指導を行う薫化舎らんふぁんぷらざ統括責任者HP:www.kunkasha.com
柴田 邦臣(シバタ クニオミ shibata kuniomi)
津田塾大学准教授 『情弱の社会学――ポスト・ビッグデータ時代の生の技法』(単著、青土社、2020年)、『字幕とメディアの新展開――多様な人々を包摂する福祉社会と共生のリテラシー」(共編著、青弓社、2016年)など。障害児向け「学びの危機(まなキキ)プロジェクト」代表(https://learningcrisisi.net)など。
貝原 千馨枝(カイハラ チカエ kaihara chikae)
津田塾大学大学院国際関係学研究科後期博士課程 障害児向け「学びの危機(まなキキ)プロジェクト」英語チーフ(https://learningcrisis.net)。「社会的マイノリティとしての言語学習障害――第二言語としての英語学習からの再定義」(共著、『津田塾大学紀要』第52巻、2020年)、「障害児教育における評価・アセスメントとその方法――オンライン時代のためのDifferential Boost Hypothesisの再評価」(共著、『津田塾大学紀要』第53巻、2021年)など。
タイトルヨミ
カナ:ガクシュウショウガイノアルコドモガダイニゲンゴヲマナブトキ
ローマ字:gakushuushougainoarukodomogadainigengoomanabutoki

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