出版社による内容紹介:
86年度ノーベル文学賞を最後まで争ったケニアのグギが描くアフリカ文学の惨憺たる現状。アフリカ人がアフリカ人の言語で文学を綴ることを阻む厚い「言語帝国主義」の壁の批判と克服の道を説く。「アフリカ文学の言語」「アフリカ演劇の言語」「アフリカ小説の言語」ほか。
86年度ノーベル文学賞を最後まで争ったケニアのグギが描くアフリカ文学の惨憺たる現状。アフリカ人がアフリカ人の言語で文学を綴ることを阻む厚い「言語帝国主義」の壁の批判と克服の道を説く。「アフリカ文学の言語」「アフリカ演劇の言語」「アフリカ小説の言語」ほか。
目次:
献辞 11
感謝のことば 12
はしがき 14
声明 21
新版のための二つの補論
① 沈められた言語、沈められた民族 24
② 危機の文化―創造力の問題 29
序論 たたかいの普遍言語のために
「部族」の概念 41
たたかいの場としてのアフリカ 42
帝国主義はスローガンではない 43
文化の爆弾の効果 44
世界を変革する夢 45
第一章 アフリカ文学の言語
1 帝国主義と言語問題 49
ベルリン会議とアフリカの「言語分割」 50
2 英語で書くアフリカ人作家会議 51
アフリカ文学とは何か 53
外国語に「黒い血」を注入する試み 56
戦場の暴力と教室の暴力 59
3 私の生いたち―民族語の生活 61
教育の言語と文化の言語の乖離 63
英語が王国への切符となる 65
英語の文学教育 66
4 言語の二重の性格 67
コミュニケーションとしての言語 68
経験と文化―言語の意味 69
5 植民地支配の目的 73
言語の支配ということ 74
外側から自己をながめる 75
人種差別のイメージ 77
支配体制の決定的勝利 78
6 民族ブルジョアジーと文学の役割 81
ヨーロッパの言語による文学の限界 83
アイデンティティの危機 84
7 農民と労働者の文化伝統 86
オビ・ワリとデイビッド・ディオプの挑戦 89
8 なぜ農民の言語では書けないのか 92
アフロ・ヨーロッパ文学から真のアフリカ文学へ 93
9 なぜアフリカの民族語で書くのか 95
言語的多様性の中に統一をかちとる方法 99
第二章 アフリカ演劇の言語
1 農民の文化運動の中へ 111
2 カミリズ村の人々 112
文化プログラムの設計 113
3 演劇の起源 115
民衆の「空間」 116
4 植民地支配と民衆「空間」の破壊 117
六〇年代以後のケニア演劇 120
ケニア国立劇場の性格 122
盛り上がる演劇運動 123
ケニア演劇の弱点 125
5 カミリズ―民衆が演劇をつくる 126
カミリズ村の「空間」 126
演劇と言語の問題 127
民衆演劇は何を描くのか 129
アフリカ演劇の形式 132
『したい時に結婚するわ』の手法と効果 133
マイム・歌・踊り・言語 150
歴史をどう表現し、意識化するか 151
演劇から神秘性をはぎとる必要 155
オーディション・リハーサル・公演 157
上演禁止と政治拘禁 158
もう一つの実験―『母よ、我がために歌え』 159
カミリズ「空間」の破壊 160
「被抑圧者の演劇」の与えた影響 161
余波 163
第三章 アフリカ小説の言語
1 私の「一人だけの部屋」 171
2 民族語小説を書く決意 173
3 小説の起源と社会的背景 174
ヨーロッパの暴力とアフリカ 175
アフリカ語の表記と出版 177
「小説」をどう利用するのか 179
4 アフリカ小説の発展とアフロ・ヨーロッパ文学 182
私の選択 185
5 ルーツへの復帰―文化的再生の唯一の方法 186
6 アフリカ語の正書法 191
アフリカ小説の言語はどうあるべきか 193
アフロ・ヨーロッパ小説と私の手法 194
アフリカ小説の方法 197
作家の世界観 199
7 新植民地の現実 201
8 農民伝承と口承文学のイメージ 204
『十字架の上の悪魔』のテーマ 206
9 『十字架の上の悪魔』の読まれ方 208
翻訳の重要性 211
10 アフリカ小説の未来 212
第四章 関連性の探求
1 文学とわれわれの距離 219
自己と他者の位置 221
2 英文科の改革―単一文化の歴史的連続性ということ 223
3 「イギリス文学の偉大なる伝統」 225
ヨーロッパの三つの文学伝統 227
文化の支配ということ 230
4 新しい文学研究の組織原則 232
口承文学の重要性 234
5 アフリカ文学の教育―具体的プランの場合 236
パン・アフリカニズムの強調 238
第三世界文学との関連 241
スワヒリ語の重要性 242
イデオロギー装置としての文学 243
6 二つの路線―帝国主義の遺産と抵抗の伝統 248
7 民族的・民主的な階級的基盤 251
8 アフリカ知識人に対する挑戦 253
9 たたかいが歴史をつくる 256
【付録】
アフリカ文学の概観 宮本正興 262
旧版訳者あとがき 293
新版訳者あとがき 298
献辞 11
感謝のことば 12
はしがき 14
声明 21
新版のための二つの補論
① 沈められた言語、沈められた民族 24
② 危機の文化―創造力の問題 29
序論 たたかいの普遍言語のために
「部族」の概念 41
たたかいの場としてのアフリカ 42
帝国主義はスローガンではない 43
文化の爆弾の効果 44
世界を変革する夢 45
第一章 アフリカ文学の言語
1 帝国主義と言語問題 49
ベルリン会議とアフリカの「言語分割」 50
2 英語で書くアフリカ人作家会議 51
アフリカ文学とは何か 53
外国語に「黒い血」を注入する試み 56
戦場の暴力と教室の暴力 59
3 私の生いたち―民族語の生活 61
教育の言語と文化の言語の乖離 63
英語が王国への切符となる 65
英語の文学教育 66
4 言語の二重の性格 67
コミュニケーションとしての言語 68
経験と文化―言語の意味 69
5 植民地支配の目的 73
言語の支配ということ 74
外側から自己をながめる 75
人種差別のイメージ 77
支配体制の決定的勝利 78
6 民族ブルジョアジーと文学の役割 81
ヨーロッパの言語による文学の限界 83
アイデンティティの危機 84
7 農民と労働者の文化伝統 86
オビ・ワリとデイビッド・ディオプの挑戦 89
8 なぜ農民の言語では書けないのか 92
アフロ・ヨーロッパ文学から真のアフリカ文学へ 93
9 なぜアフリカの民族語で書くのか 95
言語的多様性の中に統一をかちとる方法 99
第二章 アフリカ演劇の言語
1 農民の文化運動の中へ 111
2 カミリズ村の人々 112
文化プログラムの設計 113
3 演劇の起源 115
民衆の「空間」 116
4 植民地支配と民衆「空間」の破壊 117
六〇年代以後のケニア演劇 120
ケニア国立劇場の性格 122
盛り上がる演劇運動 123
ケニア演劇の弱点 125
5 カミリズ―民衆が演劇をつくる 126
カミリズ村の「空間」 126
演劇と言語の問題 127
民衆演劇は何を描くのか 129
アフリカ演劇の形式 132
『したい時に結婚するわ』の手法と効果 133
マイム・歌・踊り・言語 150
歴史をどう表現し、意識化するか 151
演劇から神秘性をはぎとる必要 155
オーディション・リハーサル・公演 157
上演禁止と政治拘禁 158
もう一つの実験―『母よ、我がために歌え』 159
カミリズ「空間」の破壊 160
「被抑圧者の演劇」の与えた影響 161
余波 163
第三章 アフリカ小説の言語
1 私の「一人だけの部屋」 171
2 民族語小説を書く決意 173
3 小説の起源と社会的背景 174
ヨーロッパの暴力とアフリカ 175
アフリカ語の表記と出版 177
「小説」をどう利用するのか 179
4 アフリカ小説の発展とアフロ・ヨーロッパ文学 182
私の選択 185
5 ルーツへの復帰―文化的再生の唯一の方法 186
6 アフリカ語の正書法 191
アフリカ小説の言語はどうあるべきか 193
アフロ・ヨーロッパ小説と私の手法 194
アフリカ小説の方法 197
作家の世界観 199
7 新植民地の現実 201
8 農民伝承と口承文学のイメージ 204
『十字架の上の悪魔』のテーマ 206
9 『十字架の上の悪魔』の読まれ方 208
翻訳の重要性 211
10 アフリカ小説の未来 212
第四章 関連性の探求
1 文学とわれわれの距離 219
自己と他者の位置 221
2 英文科の改革―単一文化の歴史的連続性ということ 223
3 「イギリス文学の偉大なる伝統」 225
ヨーロッパの三つの文学伝統 227
文化の支配ということ 230
4 新しい文学研究の組織原則 232
口承文学の重要性 234
5 アフリカ文学の教育―具体的プランの場合 236
パン・アフリカニズムの強調 238
第三世界文学との関連 241
スワヒリ語の重要性 242
イデオロギー装置としての文学 243
6 二つの路線―帝国主義の遺産と抵抗の伝統 248
7 民族的・民主的な階級的基盤 251
8 アフリカ知識人に対する挑戦 253
9 たたかいが歴史をつくる 256
【付録】
アフリカ文学の概観 宮本正興 262
旧版訳者あとがき 293
新版訳者あとがき 298
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