近刊検索 デルタ

2014年9月16日発売

音楽之友社

出版社名ヨミ:オンガクノトモシャ

スクリャービン

晩年に明かされた創作秘話
このエントリーをはてなブックマークに追加
内容紹介
本書は、晩年のスクリャービン(1871~1915)を真近で見た友人レオニード・サバネーエフ(1881~1968)による貴重な「記録」である。晩年の作曲構想――神智学の隙間から覗き見た西欧ロマン主義の独自の解釈――、当時のロシア音楽界、家族のことなど、多くがスクリャービン本人の言葉で語られている。時には歯に衣着せぬ批評をしたとして敵も多かったサバネーエフだが、スクリャービンからは一目おかれていた。初版は1925年に出版されたものの、サバネーエフが西側へ亡命したこともあり、旧ソヴィエト政権下では忘れられていたが、2003年に本国で再刊された。ロシア音楽界では必読書として読み継がれている名著、待望の日本語完訳である。本書の最大の特徴は、スクリャービンが第3交響曲以降の作品を通じて具体化しようとした思いが、本人の言葉通りに記されていることだ。知られざる晩年のスクリャービンの思想が浮き彫りとなる、重要な文献の一つ。
目次
1.次第に見えてきたスクリャービンの姿

2.《交響曲第三番》と《法悦の詩》

3.交際の環、《プロメテウス》、神智学

4.スクリャービンの親族―親族に理解されない幻想的人類史

5.クーセヴィツキーとの断絶

6.日常的ではない祭典としての芸術志向―性的恍惚で終わる神秘劇?

7.三つのソナタの進捗

8.神秘劇への記譜法・調性の色―《プロメテウス》と神秘劇との中間に序幕

9.神秘劇実現のためのインドへの夢―ブランチャニーノフによる英国礼賛

10.のしかかるパートナーとの問題―《光の交響曲》への彼自身の解説

11.神秘劇の前にその序幕を書く―スクリャービンの音楽論を見ながら

12.第一次大戦、序幕の準備が具体化

13.長期の演奏旅行の果てに―没後に展開された俗悪化

著者略歴
レオニード サバネーエフ(レオニード サバネーエフ reoniido sabaneeefu)
著者:1881年生まれのロシアの音楽評論家、作曲家、ピアニスト。モスクワ大学にて純粋数学で博士号。5歳よりズヴェーレフのもとで音楽教育を受け、その後パーヴェル・シリョーツェルにピアノを、タネーエフに和声学や対位法、リムスキー=コルサコフに管弦楽法を学ぶ。作曲作品も多数ある。音楽評論家としては歯に衣着せぬ批評をし、敵も多かったが、スクリャービンからは一目おかれていた。1926年、革命後の母国を離れてフランスに亡命。1968年ニースで死去。
森松 皓子(モリマツ アキコ morimatsu akiko)
訳者:山口県出身。神戸市外国語大学卒。ロシア音楽家の通訳や音楽雑誌の翻訳の他、ウラディーミル・トロップ、故イーゴリ・ニコノーヴィチ、リュドミーラ・プルゥシニク等のマスター・クラスの通訳、CDの解説や翻訳に従事。訳書に、ゲンリッヒ・ネイガウス『ピアノ演奏芸術―ある教育者の手記』(音楽之友社2003年)、エレーナ・リヒテル編『ネイガウスのピアノ講義』(同2007年)、グリゴーリー・ガルドン『エミール・ギレリス』(同2011年)。
タイトルヨミ
カナ:スクリャービン
ローマ字:sukuryaabin

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。

-- 広告 -- AD --

【AD】
今、注目すべき第三書館の本
ザ・殺人術
人の殺し方を本にしていいのか

-- 広告 -- AD --

もうすぐ発売(1週間以内)
新着:ランダム(5日以内)

>> もっと見る

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを利用しています。