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定価:5,060円(4,600円+税)
判型:四六
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内容紹介
社会学者ロジャース・ブルーベイカーの近年の研究の全体像を俯瞰できる論文集。国民国家やネーションを中心に置いた実際的観点から、グローバル化する世界における移民、シティズンシップ、ナショナリズム、エスニシティをめぐる問題を考察する精緻な研究。
目次
序章 集団からカテゴリーへ――エスニシティ、ナショナリズム、移民、シティズンシップに関する三十余年間の研究をふり返って
第1部 グローバル化する世界と国民国家
第1章 移民、メンバーシップ、国民国家
1.「国民国家」というカテゴリー
2.帰属の政治
3.理念化されたメンバーシップ・モデルと帰属の政治
4.移民と帰属の政治
5.国境外の親族と外的な帰属の政治
6.国民国家とナショナリズム――その順応性と変容
第2章 ネーションの名において――ナショナリズムと愛国主義の考察
1.「ネーション」を問う
2.「ネーション」の用いられ方
3.「ポストナショナリズム」の議論
4.ナショナリズムの限定的な擁護
第3章 ナショナリズム、エスニシティ、近代
1.はじめに――「複数の近代」の再検討
2.近代――単一か複数か
3.近代化論批判を再訪する
4.エスニシティとナショナリズムに関する「単一の近代」の観点
5.おわりに――「単一の近代」の再評価
第2部 「帰属の政治」と移民政策
第4章 ドイツと朝鮮における越境的メンバーシップの政治――国境外の民族同胞問題の再編成[ジェウン・キムとの共著]
1.越境的メンバーシップ政治の比較分析――本章で論じる問題の概要
2.歴史的文脈
3.再移住者を被追放者に――冷戦期の越境的ドイツ人の受け入れ
4.競合する祖国――南北朝鮮のあいだに置かれた在日朝鮮人
5.冷戦下での越境的メンバーシップの政治
6.ドイツにおける民族移民の終焉
7.遅れてきた祖国――国境外の「親族」として再編成された中国朝鮮族
8.分岐する軌跡
9.結論
第5章 同化への回帰か?――フランス、ドイツ、アメリカにおける移民をめぐる視座の変化とその帰結
1.差異主義的転回
2.「同化」の二つの意味
3.三つの事例
4.結論――変化する概念
第3部 認知的視座に向けて
第6章 認知としてのエスニシティ[マラ・ラブマン、ピーター・スタマトフとの共著]
1.エスニシティ研究と「認知的転回」
2.カテゴリーとカテゴリー化――認知的転回の始まり
3.認知的視座――カテゴリーから図式へ
4.認知的視座がエスニシティ研究においてもつ含意
5.結論
第7章 分析のカテゴリーと実践のカテゴリー――ヨーロッパの移民諸国におけるムスリムの研究に関する一考察
《編訳者解説》グローバル化する世界において「ネーション」を再考する――ロジャース・ブルーベイカーのネーション中心的アプローチについて[佐藤成基]
1.はじめに――「国民国家の相対化」を越えて
2.国民国家の中心性――「帰属の政治」をめぐって
3.認知的視座――集団からカテゴリーへ
4.限定的なナショナリズム擁護――ネーションの包摂性をめぐって
5.おわりに――「ネーション中心的」なアプローチからの問いかけ
後記
索引
第1部 グローバル化する世界と国民国家
第1章 移民、メンバーシップ、国民国家
1.「国民国家」というカテゴリー
2.帰属の政治
3.理念化されたメンバーシップ・モデルと帰属の政治
4.移民と帰属の政治
5.国境外の親族と外的な帰属の政治
6.国民国家とナショナリズム――その順応性と変容
第2章 ネーションの名において――ナショナリズムと愛国主義の考察
1.「ネーション」を問う
2.「ネーション」の用いられ方
3.「ポストナショナリズム」の議論
4.ナショナリズムの限定的な擁護
第3章 ナショナリズム、エスニシティ、近代
1.はじめに――「複数の近代」の再検討
2.近代――単一か複数か
3.近代化論批判を再訪する
4.エスニシティとナショナリズムに関する「単一の近代」の観点
5.おわりに――「単一の近代」の再評価
第2部 「帰属の政治」と移民政策
第4章 ドイツと朝鮮における越境的メンバーシップの政治――国境外の民族同胞問題の再編成[ジェウン・キムとの共著]
1.越境的メンバーシップ政治の比較分析――本章で論じる問題の概要
2.歴史的文脈
3.再移住者を被追放者に――冷戦期の越境的ドイツ人の受け入れ
4.競合する祖国――南北朝鮮のあいだに置かれた在日朝鮮人
5.冷戦下での越境的メンバーシップの政治
6.ドイツにおける民族移民の終焉
7.遅れてきた祖国――国境外の「親族」として再編成された中国朝鮮族
8.分岐する軌跡
9.結論
第5章 同化への回帰か?――フランス、ドイツ、アメリカにおける移民をめぐる視座の変化とその帰結
1.差異主義的転回
2.「同化」の二つの意味
3.三つの事例
4.結論――変化する概念
第3部 認知的視座に向けて
第6章 認知としてのエスニシティ[マラ・ラブマン、ピーター・スタマトフとの共著]
1.エスニシティ研究と「認知的転回」
2.カテゴリーとカテゴリー化――認知的転回の始まり
3.認知的視座――カテゴリーから図式へ
4.認知的視座がエスニシティ研究においてもつ含意
5.結論
第7章 分析のカテゴリーと実践のカテゴリー――ヨーロッパの移民諸国におけるムスリムの研究に関する一考察
《編訳者解説》グローバル化する世界において「ネーション」を再考する――ロジャース・ブルーベイカーのネーション中心的アプローチについて[佐藤成基]
1.はじめに――「国民国家の相対化」を越えて
2.国民国家の中心性――「帰属の政治」をめぐって
3.認知的視座――集団からカテゴリーへ
4.限定的なナショナリズム擁護――ネーションの包摂性をめぐって
5.おわりに――「ネーション中心的」なアプローチからの問いかけ
後記
索引
著者略歴
ロジャース・ブルーベイカー(ロジャース ブルーベイカー rojaasu buruubeikaa)
1956年生まれ。ハーバード大学、サセックス大学を経て、1990年コロンビア大学で博士号(社会学)を取得。現在カリフォルニア大学ロサンゼルス校教授。専門は社会理論、移民、シティズンシップ、ナショナリズム、エスニシティ。
主な著書にCitizenship and Nationhood in France and Germany (Harvard University Press, 1992)(=佐藤成基・佐々木てる監訳『フランスとドイツの国籍とネーション――国籍形成の比較歴史社会学』明石書店、2005年)、Nationalism Reframed (Cambridge University Press, 1996), Nationalist Politics and Everyday Ethnicity in a Transylvanian Town (co-authored with Margit Feischmidt, Jon Fox, and Liana Grancea, Princeton University Press, 2006), Trans: Gender, Race, and Micropolitics of Identity (Princeton University Press, 2015)などがある。
佐藤 成基(サトウ シゲキ satou shigeki)
法政大学社会学部教授
専門分野:国家とナショナリズムの比較歴史社会学、社会学理論
主著:『国家の社会学』(青弓社、2014年)、『国際社会学』(共編著、有斐閣、2015年)ほか
髙橋 誠一(タカハシ セイイチ takahashi seiichi)
法政大学大学院社会学研究科社会学専攻博士後期課程、法政大学社会学部兼任講師
専門分野:国際社会学、クルド研究
主著:「クルド問題をめぐる公共圏とその変容――在外クルド人の展開とトルコ国内の変化に着目して」宮島喬・吉村真子編『移民・マイノリティと変容する世界』〈現代社会研究叢書7〉(法政大学出版局、2012年)、「〈他者〉の統治とシティズンシップ――包摂/排除のメカニズムとそのグレーゾーンをめぐって」『社会志林』第57巻4号(2011年)
岩城 邦義(イワキ クニヨシ iwaki kuniyoshi)
法政大学大学院社会学研究科社会学専攻博士後期課程、法政大学社会学部兼任講師
専門分野:宗教社会学、アメリカ研究
吉田 公記(ヨシダ コウキ yoshida kouki)
法政大学大学院社会学研究科社会学専攻博士後期課程、法政大学社会学部兼任講師
専門分野:国際社会学、イギリス研究
タイトルヨミ
カナ:グローバルカスルセカイトキゾクノセイジ
ローマ字:guroobarukasurusekaitokizokunoseiji
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