近刊検索 デルタ

2016年2月29日発売

彩流社

出版社名ヨミ:サイリュウシャ

戦後日中関係と同窓会

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内容紹介
戦前中国にあった日本人学校を卒業した
中国人と日本人の、戦前から戦後にかけての生活史!

かつて日本は、中国に多くの学校を設置したが、
そこには日本人だけなく一部の中国人も通っていた。
彼らは同窓生として、同じ教室で学び、同じ学生寮で生活した。
戦争を経験した両国において、特殊にもみえるこの人間関係とは、
いったいどのようなものだったのだろうか。

とりわけ中国人の同窓生は、反日的な戦後中国社会で
どのように生活していったのだろうか。
そして、日本と関わったという経験は、その後の人生に
どのように影響していったのだろうか。

本書では、戦前から戦後にかけての彼らの生活史を、
ポストコロニアルな問題意識のもとで描いていく。

祖国の近代化のために先進的な教育を求めたことや、
実家の取引先である日本と関係を強化するために
日本語を勉強することを求めた多くの中国人が
日本人の学校に通った。しかし戦争が終わると、
日本人同窓生は日本に引揚げたが、中国人同窓生は
日本人学校に通ったことがあだとなり、裏切り者や
売国奴というレッテルを貼られ、つらく過酷な
戦後生活を強いられることになる。
そのため、多くの中国人同窓生が口を閉ざし、
彼らの経験や記憶が記録に残されることはほとんどなかった。

これまで中国人同窓生という人びとの存在が
知られることがなかったのは、こうした事情による
ところが大きい。
本書では、彼らへのインタビューと、
日本人同窓生との往復書簡、『同窓会誌』といった
極めて個人的で貴重な記録をもとに記述していく。
目次
序章
Ⅰ章 日本人学校の中国人エリートたち(1930 ~ 1940 年代)
Ⅱ章 日本人の引揚げと中国人同窓生
Ⅲ章 日中民間貿易と同窓会ネットワーク(1950 ~ 1960 年代)
Ⅳ章 日中国交回復(1970 ~ 1980 年代)
Ⅴ章 植民地経験の記憶と忘却(1980 ~ 2000 年代)
著者略歴
佐藤 量(サトウ リョウ satou ryou)
立命館大学・京都文教大学講師 立命館大学大学院先端総合学術研究科修了:博士(学術) 専門分野:歴史人類学・社会学、日本植民地研究、オーラルヒストリー研究 主要論文に、「1950年代中国の近代化と対日協力者―― 旅順工科大学出身中国人同窓会を事例に」(『ソシオロジ』、第56巻2号、2011年)、 著書に、「大連における日本人学校への「留学」――中国人の日本留学をめぐる多様性」 (マイグレーション研究会編『1930年代における来日留学生の体験』、不二出版、2012年) などがある。
タイトルヨミ
カナ:センゴニッチュウカンケイトドウソウカイ
ローマ字:sengonicchuukankeitodousoukai

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