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2023年11月16日発売

白水社

出版社名ヨミ:ハクスイシャ

地図で読む戦争の時代[増補新版] : 描かれた日本、描かれなかった日本;エガカレタニホンエガカレナカッタニホン

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内容紹介
「地形図を作り始めたのは、どの国でもたいてい陸軍である。もちろん海図は海軍が作った。陸であれ海であれ、国を守るために正確な地図が必要であることは当然である。しかし一方で、他国を侵略するにも、先立つものは地図であった。」(本書「はじめに」より)軍港や飛行場などの軍用地、重要な工場や発電所、ダム、鉄道操車場といった場所の地図は、敵国の目から隠すために、ときに別のものとして描かれたり、まったくの空白とされることもあった。とはいえ、正確に描かれた地図のなかでこのような改描は逆に目立つことも多い。呉や佐世保、横須賀といった地の空白が意味するものは、歴史を知るわたしたちにとっては明らかだ。この本では、さまざまな用途や時代の地図をもとに、日本がかかわった「戦争」の痕跡をさぐっていく。軍用地や軍用鉄道は戦後どのような変遷を遂げたのか。また、日本の支配下にあった朝鮮や台湾、満洲国の地図はいかに描かれていたのか。地図から日本の歩みが立体的に浮かび上がる。掲載地図130点以上。領有をめぐって揺れる尖閣諸島や北方領土の地図も掲載。
目次
はじめに
地図に表わされた戦争の傷痕
地形図に描かれた空襲──名古屋
市街地に残る幅広い傷跡 建物疎開──蒲田、名古屋、京都
新宿の戦前と戦後終戦直後の東京──渋谷
市電に「特急」が走った理由──東京、名古屋
「不要不急」とされた鉄道──京急逗子線、京王御陵線、高尾登山鉄道
戦時中に建設された「遠回り新線」──関ケ原、北海道・大沼、松島
アメリカの「対日石油禁輸」で廃止された駅──弘前周辺
地名に残る「戦争の時代」──勝どき橋、各務原、福井・三六町
瓦礫でできた山 ベルリン大空襲の傷跡
植民地と領土を地図に見る
朝鮮の干拓地に記された日本の県名
台湾の農村を縦横に走る稠密な線路網
台湾の地図に点在する「警官駐在所」
「王道楽土・満洲国」の地図
「大東亜共栄圏」の地図記号
戦前の地図帳で世界を観察する
琉球政府の地図に見る尖閣諸島
北方領土の地図を両側から見る
ポーランドを引き裂く「独蘇新国境」
東ドイツの「偉人通り」はその後……
ナチス時代から再統一まで 変貌するワイマールの通り名
地図が隠したもの 秘匿される地図
描かれなかった等高線──横須賀
毒ガスは地形図の空白で作られた──広島
「禁断の地」を地図はどう表現したか 要塞地帯の民間地図──安房、呉、佐世保
徐々に霞んでいった要塞地帯の地図──呉、舞鶴
東京に広大な空き地? 皇室用地の空白
改竄された日本 戦時改描──大井ダム、足尾銅山、王子、横浜、鶴見操車場、海軍火薬廠、西山油田
使用後焼却処分せよ 警告する地図──韓国・大田市、ロシア・沿海州
軍事施設はその後どうなったか
軍用地はその後どうなったのか──東京砲兵工廠(後楽園)、成増飛行場
軍用鉄道の生まれ変わり──新京成電鉄、東急こどもの国線、西武拝島線
地図上の大きな円形──船橋、戸塚
焼け跡の街に出現した飛行場──大阪、横浜
東京の軍施設はその後どうなったか──近衛師団指令部、代々木練兵場、歩兵第一・第三聯隊 戦時中に造られた今はなき飛行場──藤沢、茂原、北海道・浅茅野
日清戦争で登場した線路──宇品港、大崎、横浜
日中戦争後に相次いで変えられた軍事施設駅名──各務原
街中にたたずむ長方形 射撃場跡地──東京共同射的会社、戸山ヶ原射撃場
あとがき
参考文献
著者略歴
今尾 恵介(イマオ ケイスケ imao keisuke)
タイトルヨミ
カナ:チズデヨムセンソウノジダイ :
ローマ字:chizudeyomusensounojidai :

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