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定価:6,380円(5,800円+税)
判型:四六
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内容紹介
産声をあげて間もないマーシャル諸島共和国。その伝統的価値観と政治的リーダーであるエリート層の動向に着目し、その独立の経緯と近現代政治史を読み解く。豊富なフィールド調査をもとに、国際社会の中でしたたかに生きる小国の姿を浮き彫りにした書。
目次
まえがき
序論 本書の視座
はじめに
1 本書の目的、調査対象と方法
2 本書の構成
第Ⅰ部 マーシャル諸島の伝統と文化
第1章 社会の特徴と身分制度の変容
1 地理的特徴と民族誌的背景
2 独立までの歴史とエリート層の形成
3 政治システムとエリート層の関係
第Ⅱ部 国家形成期における政治と対米関係
第2章 国家の独立と米国の安全保障政策
はじめに
1 独立をめぐる歴史的背景――米国信託統治政策とクワジェリン米軍基地
2 自由連合協定とアマタ・カブア政権
3 独立をめぐる賛成派と反対派の評価
4 考察――安全保障と経済支援のはざまで
第3章 統一民主党による政権獲得への選挙戦術――総選挙分析からみる「民主政治」
はじめに
1 マーシャル諸島共和国の選挙制度
2 統一民主党政権への歴史的変遷
3 総選挙の民族誌――2003年総選挙の事例から
4 二つの総選挙における投票結果の分析
5 考察――選挙を通じた民主主義に対する国民の意識の変容
6 本章のまとめ――民主主義的手続きに基づく新興エリートの政権掌握
第4章 政権交代と大統領資格をめぐる意見対立――大統領への不信任決議と大衆世論動向
はじめに
1 大統領の不信任をめぐる議会の混乱
2 「大統領=イロージラプラプ」をめぐる国民の解釈
3 考察――現代政治史におけるトメイン政権の位置づけ
4 本章のまとめ――イロージラプラプ大統領による議会運営の展望
第5章 2011年総選挙にみる議会勢力構図の変容――階級対立から地域対立へ
はじめに
1 ゼドケア大統領による政権運営
2 2011年総選挙から大統領選出まで
3 選挙分析からみた2011年総選挙
4 考察――2011年総選挙の意義とロヤック政権の課題
参考資料 マーシャル諸島総選挙結果
第Ⅲ部 国内の社会問題と政治エリート集団の変容
第6章 国内経済開発政策と国民の労働観
はじめに
1 国内経済の特徴と政府による経済政策
2 国内産業の現場における開発の現状と課題
3 国内民間企業の退潮とその原因――欧米からみた投資をめぐる国内制度の不備と新興アジア人系企業の台頭
4 民間企業の経営環境改善に向けた政府の課題
5 UDP政権下での経済政策と国民の反応
6 本章のまとめ――グローバル・スタンダードと伝統的価値観のはざまで
第7章 移住者による地域アイデンティティの変容と地域行政――クワジェリン環礁イバイ島の事例から
はじめに
1 クワジェリン人とイバイ人
2 イバイ島の概要
3 イバイ島への移住者の歴史
4 イバイ島の住民意識と地方政府の政策の変容
5 イバイにおけるクワジェリン人としての意識
6 本章のまとめ――エリート意識と蔑視とのはざまで
第8章 核実験被害補償問題をめぐるビキニアンたちの「闘い」――対米交渉と地域社会開発
はじめに
1 ビキニ環礁とビキニアン
2 ビキニ環礁核実験と強制移住の歴史
3 核実験被害補償をめぐる争い
4 ビキニアンの現在
5 ビキニアンたちによる将来に向けた取り組み
6 本章のまとめ――ビキニアンをめぐる環境の変化と意識の変容
第9章 遺骨を媒介にした共同体意識の形成――慰霊巡拝と遺骨をめぐる文化的意味の変容
はじめに
1 国内における遺骨収集活動――遺族会と日系人会
2 「文化のなか」の遺骨をめぐる意味
3 「文化のあいだ」における遺骨の意味――慰霊団と日系人会の接触
4 遺骨収集をめぐる政府の規制と日系人会の反発
5 本章のまとめ――「統治者」の交代に伴うエリート意識の変容と抵抗
補論 政治エリートの興亡からみる近現代政治史
はじめに
1 先行研究におけるエリートへの視点
2 各章の論点におけるエリートの変容
3 今後の展望
注
参照史資料及び参照文献
謝辞
索引
序論 本書の視座
はじめに
1 本書の目的、調査対象と方法
2 本書の構成
第Ⅰ部 マーシャル諸島の伝統と文化
第1章 社会の特徴と身分制度の変容
1 地理的特徴と民族誌的背景
2 独立までの歴史とエリート層の形成
3 政治システムとエリート層の関係
第Ⅱ部 国家形成期における政治と対米関係
第2章 国家の独立と米国の安全保障政策
はじめに
1 独立をめぐる歴史的背景――米国信託統治政策とクワジェリン米軍基地
2 自由連合協定とアマタ・カブア政権
3 独立をめぐる賛成派と反対派の評価
4 考察――安全保障と経済支援のはざまで
第3章 統一民主党による政権獲得への選挙戦術――総選挙分析からみる「民主政治」
はじめに
1 マーシャル諸島共和国の選挙制度
2 統一民主党政権への歴史的変遷
3 総選挙の民族誌――2003年総選挙の事例から
4 二つの総選挙における投票結果の分析
5 考察――選挙を通じた民主主義に対する国民の意識の変容
6 本章のまとめ――民主主義的手続きに基づく新興エリートの政権掌握
第4章 政権交代と大統領資格をめぐる意見対立――大統領への不信任決議と大衆世論動向
はじめに
1 大統領の不信任をめぐる議会の混乱
2 「大統領=イロージラプラプ」をめぐる国民の解釈
3 考察――現代政治史におけるトメイン政権の位置づけ
4 本章のまとめ――イロージラプラプ大統領による議会運営の展望
第5章 2011年総選挙にみる議会勢力構図の変容――階級対立から地域対立へ
はじめに
1 ゼドケア大統領による政権運営
2 2011年総選挙から大統領選出まで
3 選挙分析からみた2011年総選挙
4 考察――2011年総選挙の意義とロヤック政権の課題
参考資料 マーシャル諸島総選挙結果
第Ⅲ部 国内の社会問題と政治エリート集団の変容
第6章 国内経済開発政策と国民の労働観
はじめに
1 国内経済の特徴と政府による経済政策
2 国内産業の現場における開発の現状と課題
3 国内民間企業の退潮とその原因――欧米からみた投資をめぐる国内制度の不備と新興アジア人系企業の台頭
4 民間企業の経営環境改善に向けた政府の課題
5 UDP政権下での経済政策と国民の反応
6 本章のまとめ――グローバル・スタンダードと伝統的価値観のはざまで
第7章 移住者による地域アイデンティティの変容と地域行政――クワジェリン環礁イバイ島の事例から
はじめに
1 クワジェリン人とイバイ人
2 イバイ島の概要
3 イバイ島への移住者の歴史
4 イバイ島の住民意識と地方政府の政策の変容
5 イバイにおけるクワジェリン人としての意識
6 本章のまとめ――エリート意識と蔑視とのはざまで
第8章 核実験被害補償問題をめぐるビキニアンたちの「闘い」――対米交渉と地域社会開発
はじめに
1 ビキニ環礁とビキニアン
2 ビキニ環礁核実験と強制移住の歴史
3 核実験被害補償をめぐる争い
4 ビキニアンの現在
5 ビキニアンたちによる将来に向けた取り組み
6 本章のまとめ――ビキニアンをめぐる環境の変化と意識の変容
第9章 遺骨を媒介にした共同体意識の形成――慰霊巡拝と遺骨をめぐる文化的意味の変容
はじめに
1 国内における遺骨収集活動――遺族会と日系人会
2 「文化のなか」の遺骨をめぐる意味
3 「文化のあいだ」における遺骨の意味――慰霊団と日系人会の接触
4 遺骨収集をめぐる政府の規制と日系人会の反発
5 本章のまとめ――「統治者」の交代に伴うエリート意識の変容と抵抗
補論 政治エリートの興亡からみる近現代政治史
はじめに
1 先行研究におけるエリートへの視点
2 各章の論点におけるエリートの変容
3 今後の展望
注
参照史資料及び参照文献
謝辞
索引
著者略歴
黒崎 岳大(クロサキ タケヒロ kurosaki takehiro)
国際機関太平洋諸島センター次長。早稲田大学大学院博士後期課程満期退学。博士(文学)。早稲田大学文学部助手、在マーシャル日本国大使館専門調査員、外務省アジア大洋州局外務事務官等を歴任後、2010年より現職。専門領域は太平洋島嶼国の政治経済学、文化人類学(国家政策・開発経済)。
主要論文に「日本の対太平洋島嶼国外交戦略の変遷と課題――各ドナー国による外交方針との比較と「太平洋・島サミット」の変容を中心に」『太平洋諸島学研究』第1巻(太平洋諸島学会、2013年)、「第6回太平洋・島サミットの意義と課題――海洋安全保障と太平洋島嶼国地域」『混迷の日米中韓 緊迫の尖閣、南シナ海――年報[アジアの安全保障2013-2014]』(西原正監修、平和・安全保障研究所編、朝雲新聞社、2013年)、「太平洋諸島地域における観光業の現状と課題」『パシフィックウェイ』通巻142号(太平洋協会、2013年)。
タイトルヨミ
カナ:マーシャルショトウノセイジシ
ローマ字:maasharushotounoseijishi
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