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定価:2,200円(2,000円+税)
判型:四六
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内容紹介
ナミブ砂漠に様々な野生動物。アフリカ大陸南西の太平洋岸に位置するナミビアは近年美しい自然環境で注目を集めている。アパルトヘイト体制の苦難の歴史や独立以降の情勢、人々の暮らしぶりや文化など、ナミビアの魅力を余すところなく伝えるガイドブック。
目次
第1章 ナミビアへの招待――多様な自然と多様な社会
第2章 ナミビア基礎情報――数字で見るナミビア
Ⅰ 自然環境
第3章 変化に富む地形と地質――大地の変動と厳しい乾燥環境が作った美しい景観の基盤
第4章 世界最古の砂漠――ナミブ砂漠
【コラム1】化石林
【コラム2】ウェルウィッチア(奇想天外)と世界最大の隕石
【コラム3】ダイヤモンド
【コラム4】カラハリサンドと古砂丘
第5章 乾燥した大地――変動の大きい降水量
【コラム5】ナミブ砂漠の霧と生物
第6章 乾燥と湿潤の繰り返し――堆積物から見た環境変遷
第7章 季節河川と洪水と森林――森林の動態に影響を与える洪水
第8章 水浸しのサバンナ――北部の網状流地帯とエトーシャ・パン
第9章 サバンナの分布と土地の水分条件――ローテクノロジー・フィールドワークの挑戦
【コラム6】多肉植物
第10章 砂漠化を考える――放牧と土地荒廃
第11章 多様な野生動物――乾燥地に適した動植物たち
【コラム7】エトーシャ国立公園
【コラム8】ベンゲラ海流とケープオットセイ
第12章 サバンナのシロアリ塚――「土の塔」と「小さな森」
第13章 衛星画像から見たナミビア――俯瞰性への迷走
Ⅱ 歴史
第14章 遺跡から見る先人の暮らしと気候変動――乾燥地域への人類の進出と適応
第15章 先住民の歴史――サンから見たナミビア北部の地域史
第16章 バントゥー系の人々の到来――オバンボ諸王国の発達
第17章 ドイツ植民地支配――ジェノサイドと分断の記憶
【コラム9】カプリビ回廊の正体
第18章 南アフリカによる統治とアパルトヘイト――暴力と分断支配
【コラム10】オデンダール・プランとナミビアの民族配置
第19章 独立への長い道のり――SWAPO、国連、東西冷戦
【コラム11】解放運動とサン
【コラム12】ヒーローズエイカー
【コラム13】地名の変遷
Ⅲ 政治経済と社会
第20章 独立と新国家建設――遅れて来た新しい国
第21章 国家と伝統的権威――現代に息づく「伝統」
第22章 首都ウィンドフックの変遷――発達する都市
【コラム14】エネルギッシュな町、カトゥトゥーラ
第23章 土地改革――大規模商業農場とコミュナルランド
第24章 鉱業の変遷――ダイヤモンドからウランへ
【コラム15】ウラン
第25章 食肉産業の展開――商業畜産と生業牧畜の区分を超えて
【コラム16】レッツ・ミート・ナミビア!
第26章 自然保護政策――国立公園とコンサーバンシー
第27章 教会と国家――ナミビア北部(オバンボランド)におけるキリスト教の浸透
Ⅳ 文化
第28章 多言語国家ナミビアの言語――多様な言語と多様なステイタス
【コラム17】ヘレロ語を話す人々
第29章 多言語主義と英語――ナミビアの言語政策のジレンマ
第30章 青年海外協力隊から見たナミビアの学校――ルアカナ(小学校)・ウサコス(中・高等学校)
第31章 女性と教育――家族・家庭と学校の間で
【コラム18】教育現場の言語
第32章 若者の男女関係――男の責任と不平等
【コラム19】都市と農村のナイトライフ
第33章 ナミビアの音楽――リズム溢れる街角
第34章 携帯電話の普及――ナミビアの通信事情
【コラム20】版画家ムアファンゲヨ
【コラム21】スポーツ
第35章 ナミビアの出版事情――新しい流れで活気づく出版業界
第36章 ナミビアの新聞――人々の声と多様化するジャーナリズム
第37章 オバンボ流結婚式――伝統の変容と継続性
Ⅴ 人々の暮らし
第38章 マルーラ酒が取り持つ社会関係――オバンボの暮らし
【コラム22】昆虫食
【コラム23】トウジンビエ
第39章 「エラオ」に集う――ゼンバの人々の団らんの場
第40章 ヒンバの人々の暮らし――「伝統」と現在を生きる
第41章 北西部の牧畜民の暮らし――女たちのオンゴンベ・ストーリーズ
【コラム24】ヘレロのお祭り
第42章 モパネ林で家畜と暮らす人々――ダマラの生活
第43章 砂漠で暮らす人々――ナラメロンの利用とその変容
第44章 狩猟採集民サンの暮らし――カラハリをめぐる論争
【コラム25】国立公園で暮らすサンの人々
第45章 砂漠ゾウと暮らす人々――ゾウと河畔林と住民の共存
第46章 もうひとつの「少数民族」の暮らし――都市のドイツ系白人社会
第47章 自然保護区に暮らす野生動物と人――「自然」の中で生きること
第48章 感染症と戦う医療現場――HIV/エイズの蔓延と経済格差
第49章 ドンキーカートに乗って――ナミビアの道路事情と農村部の交通
Ⅵ 国際関係の中のナミビア
第50章 南アフリカとナミビア――経済依存から新たな関係へ
【コラム26】ウォルビスベイの「飛び地」の過去
第51章 南部アフリカ開発共同体(SADC)諸国とナミビア――成長市場への玄関口
【コラム27】ナミビアのフィンランド人宣教師
第52章 洪水と干ばつに対応?――季節湿地への稲作導入を目指す日本=ナミビア協力
【コラム28】ナミビアの水産資源
第53章 ナミビアのチャイナタウン――アフリカの理想郷を求めて
【コラム29】ナミビアに暮らす
あとがき
ナミビアを知るための読書案内
第2章 ナミビア基礎情報――数字で見るナミビア
Ⅰ 自然環境
第3章 変化に富む地形と地質――大地の変動と厳しい乾燥環境が作った美しい景観の基盤
第4章 世界最古の砂漠――ナミブ砂漠
【コラム1】化石林
【コラム2】ウェルウィッチア(奇想天外)と世界最大の隕石
【コラム3】ダイヤモンド
【コラム4】カラハリサンドと古砂丘
第5章 乾燥した大地――変動の大きい降水量
【コラム5】ナミブ砂漠の霧と生物
第6章 乾燥と湿潤の繰り返し――堆積物から見た環境変遷
第7章 季節河川と洪水と森林――森林の動態に影響を与える洪水
第8章 水浸しのサバンナ――北部の網状流地帯とエトーシャ・パン
第9章 サバンナの分布と土地の水分条件――ローテクノロジー・フィールドワークの挑戦
【コラム6】多肉植物
第10章 砂漠化を考える――放牧と土地荒廃
第11章 多様な野生動物――乾燥地に適した動植物たち
【コラム7】エトーシャ国立公園
【コラム8】ベンゲラ海流とケープオットセイ
第12章 サバンナのシロアリ塚――「土の塔」と「小さな森」
第13章 衛星画像から見たナミビア――俯瞰性への迷走
Ⅱ 歴史
第14章 遺跡から見る先人の暮らしと気候変動――乾燥地域への人類の進出と適応
第15章 先住民の歴史――サンから見たナミビア北部の地域史
第16章 バントゥー系の人々の到来――オバンボ諸王国の発達
第17章 ドイツ植民地支配――ジェノサイドと分断の記憶
【コラム9】カプリビ回廊の正体
第18章 南アフリカによる統治とアパルトヘイト――暴力と分断支配
【コラム10】オデンダール・プランとナミビアの民族配置
第19章 独立への長い道のり――SWAPO、国連、東西冷戦
【コラム11】解放運動とサン
【コラム12】ヒーローズエイカー
【コラム13】地名の変遷
Ⅲ 政治経済と社会
第20章 独立と新国家建設――遅れて来た新しい国
第21章 国家と伝統的権威――現代に息づく「伝統」
第22章 首都ウィンドフックの変遷――発達する都市
【コラム14】エネルギッシュな町、カトゥトゥーラ
第23章 土地改革――大規模商業農場とコミュナルランド
第24章 鉱業の変遷――ダイヤモンドからウランへ
【コラム15】ウラン
第25章 食肉産業の展開――商業畜産と生業牧畜の区分を超えて
【コラム16】レッツ・ミート・ナミビア!
第26章 自然保護政策――国立公園とコンサーバンシー
第27章 教会と国家――ナミビア北部(オバンボランド)におけるキリスト教の浸透
Ⅳ 文化
第28章 多言語国家ナミビアの言語――多様な言語と多様なステイタス
【コラム17】ヘレロ語を話す人々
第29章 多言語主義と英語――ナミビアの言語政策のジレンマ
第30章 青年海外協力隊から見たナミビアの学校――ルアカナ(小学校)・ウサコス(中・高等学校)
第31章 女性と教育――家族・家庭と学校の間で
【コラム18】教育現場の言語
第32章 若者の男女関係――男の責任と不平等
【コラム19】都市と農村のナイトライフ
第33章 ナミビアの音楽――リズム溢れる街角
第34章 携帯電話の普及――ナミビアの通信事情
【コラム20】版画家ムアファンゲヨ
【コラム21】スポーツ
第35章 ナミビアの出版事情――新しい流れで活気づく出版業界
第36章 ナミビアの新聞――人々の声と多様化するジャーナリズム
第37章 オバンボ流結婚式――伝統の変容と継続性
Ⅴ 人々の暮らし
第38章 マルーラ酒が取り持つ社会関係――オバンボの暮らし
【コラム22】昆虫食
【コラム23】トウジンビエ
第39章 「エラオ」に集う――ゼンバの人々の団らんの場
第40章 ヒンバの人々の暮らし――「伝統」と現在を生きる
第41章 北西部の牧畜民の暮らし――女たちのオンゴンベ・ストーリーズ
【コラム24】ヘレロのお祭り
第42章 モパネ林で家畜と暮らす人々――ダマラの生活
第43章 砂漠で暮らす人々――ナラメロンの利用とその変容
第44章 狩猟採集民サンの暮らし――カラハリをめぐる論争
【コラム25】国立公園で暮らすサンの人々
第45章 砂漠ゾウと暮らす人々――ゾウと河畔林と住民の共存
第46章 もうひとつの「少数民族」の暮らし――都市のドイツ系白人社会
第47章 自然保護区に暮らす野生動物と人――「自然」の中で生きること
第48章 感染症と戦う医療現場――HIV/エイズの蔓延と経済格差
第49章 ドンキーカートに乗って――ナミビアの道路事情と農村部の交通
Ⅵ 国際関係の中のナミビア
第50章 南アフリカとナミビア――経済依存から新たな関係へ
【コラム26】ウォルビスベイの「飛び地」の過去
第51章 南部アフリカ開発共同体(SADC)諸国とナミビア――成長市場への玄関口
【コラム27】ナミビアのフィンランド人宣教師
第52章 洪水と干ばつに対応?――季節湿地への稲作導入を目指す日本=ナミビア協力
【コラム28】ナミビアの水産資源
第53章 ナミビアのチャイナタウン――アフリカの理想郷を求めて
【コラム29】ナミビアに暮らす
あとがき
ナミビアを知るための読書案内
著者略歴
水野 一晴(ミズノ カズハル mizuno kazuharu)
京都大学大学院文学研究科地理学専修教授。
名古屋大学文学部史学科地理学専攻卒業、北海道大学大学院環境科学研究科環境構造学専攻修士課程修了、東京都立大学大学院理学研究科地理学専攻博士課程修了。理学博士。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科アフリカ地域研究専攻准教授を経て現職。
専攻は自然地理学、植生地理学、アフリカ地域研究。
主な著書:『高山植物と「お花畑」の科学』(古今書院、1999年)、『ひとりぼっちの海外調査』(文芸社、2005年)、『神秘の大地、アルナチャル――アッサム・ヒマラヤの自然とチベット人の社会』(昭和堂、2012年)(2014年度日本地理学会賞【優秀著作部門】)、『自然のしくみがわかる地理学入門』(ベレ出版、2015年)、『人間の営みがわかる地理学入門』(ベレ出版、2016年)、『Himalayan Nature and Tibetan Buddhist Culture in Arunachal Pradesh, India: A Study of Monpa』(L. Tenpaと共著、Springer、2015)、『植生環境学――植物の生育環境の謎を解く――』(編著、古今書院、2001年)、『アフリカ自然学』(編著、古今書院、2005年)、『アンデス自然学』(編著、古今書院、2016年)。
永原 陽子(ナガハラ ヨウコ nagahara youko)
京都大学大学院文学研究科現代史学専修教授。
東京大学文学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了、同博士課程中退。
千葉大学、東京外国語大学を経て現職。
専攻は歴史学(南部アフリカ史、植民地研究)。
主な著書:『新しいアフリカ史像を求めて――女性・ジェンダー・フェミニズム』(共編著、御茶の水書房、2006年)、『「植民地責任」論――脱植民地化の比較史』(編著、青木書店、2009年)、『生まれる歴史,創られる歴史――アジア・アフリカ史研究の最前線から』(編著、刀水書房、2011年)
タイトルヨミ
カナ:ナミビアヲシルタメノゴジュウサンショウ
ローマ字:namibiaoshirutamenogojuusanshou
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