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2020年8月31日発売

明石書店

出版社名ヨミ:アカシショテン

ザンビアを知るための55章

エリア・スタディーズ
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内容紹介
世界最大級の滝ヴィクトリア・フォールズや、宣教師・探検家リヴィングストンの事跡で知られるアフリカ南部の国。周辺国同様の多民族国家ながら内戦や国際紛争を経験しておらず、先駆的な難民受入れ政策を行った経歴も。豊かな自然と多様な文化を余さず紹介する。
目次
 はじめに
 ザンビア共和国地図

Ⅰ 自然と国土

第1章 地形と気候――起伏に富み、水資源豊かな大地
 【コラム1】ダンボの農業利用
第2章 植生と土壌――消え行くミオンボ林?
 【コラム2】コリン・G・トラップネルと生態調査
第3章 野生動物観察の楽園――複数の角度から野生動物を考える
第4章 タンガニーカ湖の魚類――岩礁域で繁栄するシクリッドたちの複雑な群集
 【コラム3】水中での生態調査
第5章 首都ルサカ――色鮮やかな花の街
 【コラム4】都市郊外の居住地区「コンパウンド」
第6章 コッパーベルト――鉱山バブルによる都市の発達
第7章 ヴィクトリア・フォールズ――巨大な滝とジグザグの峡谷はどのようにしてできたのか?


Ⅱ 歴史――内戦・紛争のないザンビア

第8章 先史時代――石器の変遷
 【コラム5】カランボ・フォールズの先史人類
第9章 植民地化以前のザンビア――18世紀・19世紀を中心に
第10章 植民地時代――南の白人勢力に支配された植民地
第11章 カウンダ政権――ひとつのザンビア、ひとつの民族
 【コラム6】ケネス・カウンダ(初代大統領)
第12章 1990年代チルバ政権期――前後の時代との違い
第13章 2000年代のザンビア――ムワナワサ、バンダ大統領と野党の戦い
 【コラム7】存在感を増す中国


Ⅲ 民族と言語

第14章 ザンビアの民族と言語――多様な民族と言語が共存する国
 【コラム8】ランバ語と日本語に見られる類似点
第15章 チェワ――マラヴィと呼ばれた王国の末裔たち
 【コラム9】チェワ社会の仮面結社ニャウ
第16章 ベンバ――ミオンボ林の恵みを享受する達人たち
 【コラム10】「お母さん」がたくさんいる?
第17章 ロジ――交流と統合を生きる人びと
 【コラム11】クオンボカ祭り
第18章 トンガ――豊作を願い感謝の祈りをする、雨乞いの民
第19章 ルンダ――交易を通してキャッサバを取り入れた民族
 【コラム12】たき火を囲んで語り継がれる昔話
第20章 カオンデ――未開発地域における急速な開発と生活様式の変化
第21章 ルヴァレ――少年の通過儀礼ムカンダ
 【コラム13】よみがえった先祖の霊マキシ


Ⅳ 産業と開発

第22章 経済開発の課題――銅依存と不平等
 【コラム14】鉱山開発の功罪
第23章 ザンビアをめぐる地域統合と経済圏――内陸国のチャレンジ
第24章 トウモロコシ農業小史――銅、二重構造そして化学肥料とのはざまで
第25章 農業開発の可能性――ザンビアは「アフリカのパンかご」になれるのか
 【コラム15】農民の携帯電話利用
第26章 獣医学の始動と獣医師に求められること――畜産業への貢献の観点から
第27章 内陸国を支える多様な漁業――漁撈から養殖業まで
 【コラム16】わたしが好きなごちそう・カペンタ
第28章 ザンビアの食品加工業――スーパーマーケットとの取引が鍵?
第29章 国を左右する鉱業――銅に依存するモノカルチャー経済
第30章 ザンビアの電力事情――未来を明るく照らすために
第31章 都市化の進展と農村からの出稼ぎ労働――セーフティネットとしての移動
 【コラム17】ザンビアの「ハワイ」?
第32章 ショッピングモールと市場――都市における大量消費と農村の自家消費
第33章 タンザン鉄道――「一帯一路」構想との連結も視野に入る、中国支援のさきがけ
第34章 ザンビアの国立公園――記憶に残る、ぜいたくなひとときを過ごす旅の舞台
第35章 日本の開発援助――これまでの変遷と今後の方向性


Ⅴ 宗教と教育、文化、スポーツ

第36章 生活に根づくキリスト教――ザンビア人を理解するための鍵?
第37章 ザンビアサッカー――「銅の弾丸」――悲劇を乗り越えて
第38章 東京オリンピックとザンビア――日本に響き渡った「ザンビア、バンザイ」の声
第39章 主食シマへのこだわり――ザンビアの食生活、その中心で
第40章 伝統的ビール・チブク――村の手作りと工業化された地酒
 【コラム18】ザンビア人と食用油
第41章 学校教育の制度と子どもの学び――教室の様子をのぞいてみよう
 【コラム19】就学前教育と子どもの遊び
第42章 踊りはすぐそこに――首都ルサカにおける音楽と身体
第43章 日本の村おこしとザンビアの農村交流――丸森町のグローカルな地域おこし
 【コラム20】ザンビアの日本語学習者たち


Ⅵ 社会の問題と克服

第44章 気候変動と農家のレジリアンス――適応、対処、革新の実践
 【コラム21】小規模灌漑プロジェクト
第45章 貧困と食料安全保障――食と栄養のレジリアンスを高めるために
 【コラム22】農業投入資材の補助金政策に利用される電子バウチャー
第46章 土地をめぐる問題――「資源の呪い」から脱却し、農業大国になれるか
第47章 都市スラムの水とトイレ事情――未計画居住区におけるサニテーション課題
 【コラム23】「子どもクラブ」アクション・リサーチ
第48章 感染症と地域社会――ハンセン病回復者の築いた村から
第49章 HIV/エイズ対策の成果と限界――届かぬ医療と農民の対応
第50章 エボラおよびマールブルグウイルス――ザンビア大学獣医学部との共同研究
 【コラム24】コウモリが宿すウイルスを探る
第51章 教育分野の日本の国際協力――人づくりと学びの改善に向けた日本とザンビアの絆
第52章 難民受け入れ――ブッシュの中にあるフロンティア
 【コラム25】外国人が生きるルサカ
第53章 アンゴラ難民の暮らし――包括的にはなしえない難民問題の解決策
第54章 民主化後ザンビアの政治変動――不安定な「競争的権威主義」の軌跡
 【コラム26】後継者の選択と政治の断絶
第55章 新型コロナウイルス感染症の拡大と市民生活――重視するのは感染予防か、経済活動か

 ザンビアをもっと知るための文献ガイド
著者略歴
島田 周平(シマダ シュウヘイ shimada shuuhei)
 名古屋外国語大学世界共生学部教授  東北大学理学部地理学科卒業(1971年)。理学博士(1989年)。アジア経済研究所調査研究員,立教大学文学部教授,東北大学理学研究科教授,京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授,東京外国語大学国際社会学部特任教授を歴任。1972年よりナイジェリアの調査研究に従事,1984年以降ザンビア,ジンバブエでも調査研究をおこなう。 専攻・専門:アフリカ地域研究(ナイジェリア研究,人文地理学,ポリティカル・エコロジー論) 主な著書・論文:『地域間対立の地域構造――ナイジェリアの地域問題』(大明堂,1992年),Agricultural production and environmental change of Dambo: a case study of Chinena Village, Central Zambia (Tohoku University, 1995, 編著), ‘The impact of HIV/AIDS on agricultural production in Zambia’ (African Geographical Review, 22, 2003),『アフリカ 可能性を生きる農民』(京都大学学術出版会,2007年),『現代アフリカ農村――変化を読む地域研究の試み』(古今書院,2007年),『世界地誌シリーズ:アフリカ』(朝倉書店,2017年,島田周平・上田元編著),『物語 ナイジェリアの歴史――「アフリカの巨人」の実像』(中央公論新社,2019年)
大山 修一(オオヤマ シュウイチ ooyama shuuichi)
 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授  慶應義塾大学環境情報学部中退,京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了(1999年)。博士(人間・環境学,1999年)。1993年よりザンビア北部ベンバ社会で調査,1999年より北西部カオンデ社会で調査を開始し,現在も継続中。 専攻・専門:地域研究(地理学,生態学,農村研究) 主な著書・論文:「市場経済化と焼畑農耕社会の変容――ザンビア北部ベンバ社会の事例」(掛谷誠編『アフリカ農耕民の世界』,〈生態人類学講座〉第3巻,京都大学学術出版会,2002年,共著),「アフリカ農村の自給生活は貧しいのか?」(『E-Journal GEO(日本地理学会電子ジャーナル)』5巻2号,2011年),「ザンビアの領土形成と土地政策の変遷」(武内進一編『アフリカ土地政策史』,アジア経済研究所,2015年,共著),“Guardian or misfeasor? Chief’s roles in land administration under the new 1995 Land Act in Zambia” (Moyo S. and Mine Y. eds. What Colonialism Ignored: ‘African Potentials’ for Resolving Conflicts in Southern Africa, LANGAA Publishers, 2016, 共著),“Urbanization, hous-ing problems and residential land conflicts in Zambia” (Japanese Journal of Human Geo-graphy, 69(1), 2017, 共著),ザンビアの土地政策と慣習地におけるチーフの土地行政(武内進一編『現代アフリカの土地と権力』,アジア経済研究所,2017年,共著)
タイトルヨミ
カナ:ザンビアヲシルタメノゴジュウゴショウ
ローマ字:zanbiaoshirutamenogojuugoshou

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