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2018年9月25日発売

新曜社

出版社名ヨミ:シンヨウシャ

学校における自殺予防教育プログラムGRIPーグリップー

5時間の授業で支えあえるクラスをめざす
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内容紹介
学校における自殺予防教育プログラム ─グリップ─はじめに


 この本には二種類の「宛先」がある。

 まず、いろいろな学校の教職員の方々に手にとっていただきたいと切に願う。2018年以降、すべての市町村は法律に基づき自殺予防の実行計画を立てることになる。学校での自殺予防教育に取り組む自治体は多いはずだ。そこでGRIPは、教職員が容易に検討して実際に試せるように準備した。これはワークシートやゲーム、動画を使う、クラス単位の自殺予防教育のプログラムで、複数のバージョンがあり、教材はHPからダウンロードできる。

 開発・実践した私たちとしては、「学校で正確に使ってもらえれば効果がある」と伝えたい。本書には、具体的な授業の組み立て方や進め方、すでに実施した教育現場からの声も記されている。GRIPは学校自殺予防教育の「道具」で、本書はその一部である。喩えれば、山歩きのための丈夫な靴とその靴紐を作りたかったのだ。

 さて、「もう一つの宛先」は学校自殺予防教育を応援したい行政職員、地域住民、専門的実践者および研究者(心理・医療・教育・福祉など)である。本書でGRIPの理論、モデルと評価を確認し、導入の可否を検討できる。ただし、日本の中高生の自殺数は年間300事例で、統計的な効果検証は難しい。外科治療のように、実際の課題に対処しながら一例一例を積み重ねる戦略が適している。この事例の積み重ねに皆様も加わってほしい。

 つまりこの本は、これからのGRIPへの協働のお誘いである。靴紐をぎゅっと結んで、一緒に山歩きをしていただけないだろうか。

 最後に、これまでの健脚の同伴者に感謝を伝えたい。自殺予防総合対策センターの竹島正センター長、松本俊彦副センター長(いずれも当時)はじめメンバーの知見は、すでにGRIPの血肉である。鹿毛雅治先生、森岡さやか先生、乙幡美月さん、その他にも数多くの方々からお力添えをいただいた。心より御礼を申し上げる。



 2018年8月

編者を代表して 川野健治
目次
学校における自殺予防教育プログラム ─グリップ─ 目次

PartⅠ GRIPを理解しよう
第1章 [総 論] GRIPとは?
第2章 [各論1] GRIPの構成
第3章 [各論2] GRIPで身につくスキル
第4章 [各論3] GRIPの効果――学術的評価

PartⅡ GRIPを実践しよう
第5章 [事前準備]教員向けゲートキーパー研修――「死にたい」気持ちについて生徒と対話する
第6章 [1・2時間目]マインド・プロファイリングとマインド・ポケット――感情を言葉にして対処する力を身につける
第7章 [3時間目]KINO(キノ)――他者との間で感情のやりとりを経験する
第8章 [4時間目]シナリオコンテスト①――相談の基本を学び、身近で相談できる大人を探す
第9章 [5時間目]シナリオコンテスト②――自殺リスクを抱えた友だちの相談にのる
第10章 [不安解消!]Q&A 10――自信をもってGRIPを活用するために

Part Ⅲ 発達段階に応じたGRIPの応用
第11章 [応用1] GRIP小学校バージョン
第12章 [応用2] GRIPを高校や大学で使うには
著者略歴
川野 健治(カワノ ケンジ kawano kenji)
勝又 陽太郎(カツマタ ヨウタロウ katsumata youtarou)
タイトルヨミ
カナ:ガッコウニオケルジサツヨボウキョウイクプログラムグリップ
ローマ字:gakkouniokerujisatsuyoboukyouikupuroguramugurippu

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