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定価:3,960円(3,600円+税)
判型:A5
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内容紹介
『浜松中納言物語』はかつて平安後期物語の三大傑作に数えられながら、近世以前に首尾を逸亡させた。昭和初期に最終巻が発見され研究は進んだものの、依然解釈の定まらない箇所も多く、それは作品理解にも影響を及ぼしていた。本書は、文献学的方法に基づく最終巻の本文読解により、先行注釈書が犯した誤読を鮮やかに解決し、平易かつ明解な筆致で、従来の全体像理解に大きな変更を迫る。――翻字された文字列をどう読むかで作品の姿は一変してしまう。その怖さと裏腹の、古典であるがゆえに味わえる読解の楽しみに誘う一書。あらすじと人物相関図も収録。
目次
主要目次
序 言
第一章 「むねいたきおもひ」考 ――最終巻読解のためのキーワードを見定める――
第二章 「むねいたきおもひ」の果て ――キーワードから最終巻を読み解く――
第三章 交錯する「むねいたきおもひ」――最終巻のキーワードから全編を読み解く――
第四章 歌ことば「とこの浦」「にほの海」をめぐって ――首尾照応することばと「妹背」の物語――
第五章 「おほよと」考 ――巻一本文の再検討――
第六章 「さかしげに、思惟仏道とぞあるかし」考・ほか四題――中納言の人物像理解の一助として――
第七章 「けぶりのさがのうれはしさ」追考 ――最終巻解釈の再検討――
第八章 「人かた」「人こと」「ひとも」考 ――最終巻本文の再検討(一)――
第九章 「玉しゐのうちに心をまどはすべかりける契り」考 ――最終巻本文の再検討(二)――
補 説 最終巻校訂・解釈雑記
付 録 大摑み『御津の浜松』
序 言
第一章 「むねいたきおもひ」考 ――最終巻読解のためのキーワードを見定める――
第二章 「むねいたきおもひ」の果て ――キーワードから最終巻を読み解く――
第三章 交錯する「むねいたきおもひ」――最終巻のキーワードから全編を読み解く――
第四章 歌ことば「とこの浦」「にほの海」をめぐって ――首尾照応することばと「妹背」の物語――
第五章 「おほよと」考 ――巻一本文の再検討――
第六章 「さかしげに、思惟仏道とぞあるかし」考・ほか四題――中納言の人物像理解の一助として――
第七章 「けぶりのさがのうれはしさ」追考 ――最終巻解釈の再検討――
第八章 「人かた」「人こと」「ひとも」考 ――最終巻本文の再検討(一)――
第九章 「玉しゐのうちに心をまどはすべかりける契り」考 ――最終巻本文の再検討(二)――
補 説 最終巻校訂・解釈雑記
付 録 大摑み『御津の浜松』
著者略歴
辛島 正雄(カラシマ マサオ karashima masao)
辛島正雄(からしま・まさお)
1955年生まれ。山口県下関市出身。九州大学大学院文学研究科博士後期課程中退。九州大学文学部助手,徳島大学教養部講師,九州大学教養部助教授などを経て,現在,九州大学大学院人文科学研究院教授。博士(文学)。著書に『中世王朝物語史論』(2冊,2001年,笠間書院),『中世王朝物語全集9 小夜衣』(1997年,笠間書院),共著に『新日本古典文学大系26 堤中納言物語・とりかへばや物語』(1992年,岩波書店)ほかがある。
タイトルヨミ
カナ:ミツノハママツイチゴンショウ
ローマ字:mitsunohamamatsuichigonshou
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