近刊検索 デルタ

2021年4月13日発売

名古屋大学出版会

出版社名ヨミ:ナゴヤダイガクシュッパンカイ

言論と経営

戦後フランス社会における「知識人の雑誌」
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内容紹介
メディア企業の生き方とは――。言論によって民主主義に奉仕すると同時に、私企業として資本主義のなかで動くジャーナリズム。戦後フランスに生まれ、サルトルはじめ知識人を結集する一方、市場で稀有な成功を収めたニューズマガジンの歴史を、変容する社会とともに捉え、その思想と身体を見つめた俊英の力作。
目次
凡例
はじめに

第I部 ニューズマガジンの誕生(一九六四~七二年)
第1章 言論誌による倫理の探求
――『フランス・オプセルヴァトゥール』について
1 一九六三年の冬、一九六四年の秋
2 廃刊の諸原因
3 ジャーナリズムの市場

第2章 『ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール』の創刊
1 『レクスプレス』の変化――ニューズマガジンの誕生
2 『ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール』創刊の基礎的条件
3 メディア企業の自立という問い――政治的自立と経済的自立

第3章 言論誌の再定義
1 「日常生活の政治化」と新たなジャーナリズム
2 収益構造の変化
3 六八年五月を超えて――言論誌とニューズマガジンのあいだで

第II部 『ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール』の成功(一九七二~八一年)
第4章 フランス社会の変容とジャーナリズム
1 社会運動への政治参加
2 プレス企業としての成長
3 ニューズマガジンの市場拡大

第5章 組織としてのル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール
――ネットワークの拡大
1 『ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール』の読者と知識人
2 『ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール』の政治的・文化的影響
3 プレス企業と政党の関係

第6章 統御されない成功
1 多角的経営の試み
2 新聞の創刊――『ル・マタン・ド・パリ』について
3 変調の予兆

第III部 危機と発展(一九八一~九五年)
第7章 危機の時代
1 『ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール』の動揺
2 『ル・マタン・ド・パリ』の栄光と挫折
3 財政危機の諸要因

第8章 政治的・経済的自立の再設定
1 編集部門の再組織化
2 危機についての考察
3 危機の克服

第9章 メディア企業の特質
1 編集の変化と一貫性
2 『ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール』の事業展開
3 不動の地位

おわりに
あとがき
初出について
注 
参考文献
図表一覧
略語一覧
索引
著者略歴
中村 督(ナカムラ タダシ nakamura tadashi)
1981年生まれ。2012年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。フランス社会科学高等研究院博士課程修了。現在、南山大学国際教養学部准教授、博士(歴史学)。著訳書、『はじめて学ぶフランスの歴史と文化』(共著、ミネルヴァ書房、2020年)、『新しく学ぶフランス史』(共著、ミネルヴァ書房、2019年)、P.ロザンヴァロン『良き統治――大統領制化する民主主義』(共訳、みすず書房、2020年)、K.ロス『もっと速く、もっときれいに――脱植民地化とフランス文化の再編成』(共訳、人文書院、2019年)
タイトルヨミ
カナ:ゲンロントケイエイ
ローマ字:genrontokeiei

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