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2021年7月16日発売

作品社

出版社名ヨミ:サクヒンシャ

聖徳太子と蘇我入鹿

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内容紹介
稀代の歴史小説作家の遺作となった全集未収録長篇小説『聖徳太子』に、“悪人列伝”シリーズの劈頭を飾る「蘇我入鹿」を併録。海音寺古代史のオリジナル編集版。
聖徳太子千四百年遠忌記念出版!

 聖徳太子の究極の目的は、くりかえし書いて来た通り、旧来の社会組織を解体して、日本を新しく誕生させるにあった。
 これは蘇我馬子をはじめ全豪族の権益の根本的否定である。彼らがもし太子のこの心を知れば、全力をあげて抵抗するに相違なかった。太子にはこれがわかっているから、胸中深く秘めて、決して他に見せず、馬子をふくむ豪族らには、
「日本を中国のような開明の域に進めるためには、これは必要なのだ」
 とだけ説明して同意させ、しくしくと布石をつづけた。冠位十二階の制定もそれ、十七条憲法もそれ、遣隋使の派遣もそれ、留学生、留学僧の派遣もそれ。
 仏法を興隆するためにみずからしきりに寺を建てたばかりか、豪族らにも建てることを奨励したのも、この目的のためもあったとしか思われない。(本書「日出づる国」より)
目次
「聖徳太子」
聖徳太子誕生/仏と神/野心と欲情/天下大乱/殺し屋・東漢ノ駒/神かくし/摂政太子/日出づる国
「蘇我入鹿」
著者略歴
海音寺潮五郎(カイオンジチョウゴロウ kaionjichougorou)
(かいおんじ・ちょうごろう)1901~1977。鹿児島県生まれ。國學院大學卒業後に中学校教諭となるが、1929年に「サンデー毎日」の懸賞小説に応募した「うたかた草紙」が入選、1932年にも「風雲」が入選したことで専業作家となる。1936年「天正女合戦」と「武道伝来記」で直木賞を受賞。戦後は『海と風と虹と』、『天と地と』といった歴史小説と平行して、丹念な史料調査で歴史の真実に迫る史伝の復権にも力を入れ、連作集『武将列伝』、『列藩騒動録』などを発表している。晩年は郷土の英雄の生涯をまとめる大長編史伝『西郷隆盛』に取り組むが、その死で未完となった。
タイトルヨミ
カナ:ショウトクタイシトソガノイルカ
ローマ字:shoutokutaishitosoganoiruka

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