近刊検索 デルタ

2019年8月9日発売

書肆侃侃房

出版社名ヨミ:ショシカンカンボウ

ラヴェンダーの翳り

ユニヴェール

定価:2,310円(2,100円+税)

判型:四六変形

※地方・小出版流通センター扱い

openbd

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内容紹介
バラ窓の紫が胸にしみてしみて苦しかりけりノートル・ダムよ

パリの暗闇のなか、
火を噴くような記憶の息遣いが聴こえる。
一瞬きらめき散乱する光のような歌声と
静かに揺れ、さざめく芳醇な香りが、
えぐるように心に沁みる。


【自選5首】

はみだしてくる蒼き香よ 唸る蜂 蝶の舞ふ声 われ呼ぶは誰そ

サファイアのごとく燃えゐる眼をあげて殺めむか否、殺めてはならず

あをの時代それはピカソの悲しみのきはみをきざむ闇の色なり

かわきたる風かわきたる香草の影とひかりが沁みゆくわれに

天蓋よなぜ崩れしか尖塔よなぜ燃えたるかマリアよマリア
著者略歴
日置俊次(ヒオキシュンジ hiokishunji)
1961年、岐阜県生まれ。東京大学文学部卒業。サンケイ・スカラシップ奨学生、仏国政府給費留学生、日本学術振興会海外特別研究員としてパリ大学などに留学。ほかに台湾大学で研究。現在、青山学院大学文学部日本文学科教授。歌誌『かりん』編集委員。歌集に『ノートル・ダムの椅子』『記憶の固執』『愛の挨拶』『ダルメシアンの家』『ダルメシアンの壺』『落ち葉の墓』『地獄谷』
タイトルヨミ
カナ:ラヴェンダーノカゲリ
ローマ字:ravendaanokageri

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