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2023年9月26日発売

水曜社

出版社名ヨミ:スイヨウシャ

フットパスによる未来づくり

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内容紹介
自然とのふれあいから始める地域おこし

フットパスとは楽しみながら歩くこと。[Foot]ができる小径[Path]のことです。日本で「フットパス」という言葉が使われるようになって20年。全国122の団体、フットパスのコースの数は575本、総距離約3,519kmに及び、多くの自治体等から注目されています。
 本書は第1章でフットパスとは何かを。第2章でフットパスの現状と歴史などを俯瞰。第3章から第6章はそれぞれ「広域連携」「経営」「移住者」「共生」という各視点からこれまでの取り組みと目指すべきビジョンを紹介。第7章ではポスト・コロナ時代のフットパスの貢献を提起し、地域にどう役立つのか、さらに地方移住を検討している人たちの生活支援ツールとなる可能性を紹介しながら、新しい地域創生の一助となる最新刊です。
目次
【はじめに】 (神谷由紀子)
第1 章 フットパスを知る、楽しむ、つくる(神谷由紀子)
フットパスを知る
 フットパスの定義/フットパスの楽しみ/地域活性化への2 大要素/移住の可能性/思いを巡らせ実現に向かって進む/ “ 地域を愛する” 理念と“ 歩く”という実践力
フットパスはどうつくられたか
 イギリスのフットパス/日本でのスタート/フットパス協会設立とイギリスとの交流
フットパスのつくり方
効果的なフットパスの作成マニュアル
column イングランド・ウェールズのフットパスを取り巻く現状(ケイト・アシュブルック、訳:泉留維)
column フットパスマップをつくろう ①

第2章 日本のフットパスのいま(泉留維)
レクリエーションとしてのウォーキング
データで見るウォーキング
ウォーキングを阻害する要因
日本におけるさまざまな「歩く」ための道
フットパスとトレイルの思想
日本におけるフットパスの広がり
フットパスの持続的な維持管理に向けて

第3章 フットパスと広域連携
「新因幡ライン」街道フットパス(春名千代、和井秀明)
―兵庫県宍粟市、鳥取県鳥取市・八頭町・若桜町
 兵庫県宍粟市を拠点に展開/街道フットパスへの取り組み/ NPO 法人奥播磨夢倶楽部の設立/ R29 新因幡ライン協議会立ち上げ/「新因幡ライン街道フットパス」の推進/今後の展開/〈掲載フットパス概要〉

特色あふれる東北各地のフットパス (浅野敏明)
―山形県長井市・村山市、秋田県由利本荘市、宮城県仙台市・柴田町、福島県西郷村
 東北初のルート整備「フットパスながい」/最上川沿川のフットパス/東北各地のフットパス/東北広域フットパス/〈掲載フットパス概要〉

琵琶湖周辺のフットパスと高島トレイル(谷口良一)
―滋賀県高島市
 「マキノ自然観察倶楽部」の取り組み/マキノとフットパスの出合い/高島トレイルは正にフットパス/エコツーリズムの考えからスタート/地域の素晴らしさを知る効果的なツール/琵琶湖周辺の個性あふれるコース/県境を越え連携するトレイルを/〈掲載フットパス概要〉
column フットパスマップをつくろう ②

第4章 フットパス経営の発展
持続できるフットパスの取り組みへ(関文治)
―新潟県南魚沼市
 魚沼産コシヒカリの一大産地/日本フットパス協会関係者と劇的な出会い/『農村ミュージアム化とフットパスコースの設置』構想/勉強会という大きなアドバルーンを上げる/【風が吹けば…プロジェクト】の始動/フットパスで地域づくりを/コースの開設をめざした取り組み/2か所の拠点づくりと休憩ポイント/開設して気づいた大きな効果/地域全体で取り組むフルオープンをめざして/〈掲載フットパス概要〉

琉球王国発祥の地のフットパス(上江洲徹也)
―沖縄県浦添市
 琉球王国の首都浦添/勝連城跡周辺でフットパス初体験/浦添観光振興が目的のフットパス歩き/芥川賞作家又吉栄喜氏の原風景を歩く/地域の良さを発見できた屋富祖地域のコース/浦添市景観まちづくり計画と「てだこウォーク」/期待される琉球王国発祥の地の観光/浦添八景と日本遺産の認定/浦添の宝を市民、そして世界へ発信

民泊とフットパスで変わる街の景色(石川健)
―東京都町田市
 そこそこ普通の街、鶴川/小野路のフットパスに迷い込む/民泊、そして海外旅行者との出会い/民泊を通して見えてきた地元の魅力/みどりのゆびとの再会/民泊とフットパスの相性は抜群にいい/まちづくりとはひとづくり/〈掲載フットパス概要〉
column 小野路フットパスコースと里山交流館の関係 (山崎凱史)

2つのおもてなしで地域活性化(井澤るり子)
―熊本県美里町
 生活圏を歩かせてくれるおもてなし/ニーズに応えるおもてなし/フットパスは目的ではなくツール/〈掲載フットパス概要〉

ブドウとワインが醸し出す魅力(中村正樹)
―山梨県甲州市勝沼町
 まちの歴史はブドウとワインの歴史/明治以降の近代産業遺産群を活用/ソフト事業としてのフットパスコース整備/ウエルカムツアーで新たなルート設定/かつぬま朝市・ワインツーリズム・縁側カフェへの波及/新しい宝物、世界農業遺産/オンラインフットパスとフットパス番組の放映/フットパスに取り組む全国の方々と交流/〈掲載フットパス概要〉
column 稼げるフットパスに向けて(牛腸哲史)
column フットパスマップをつくろう ③

第5章 移住者とフットパス
地域おこし協力隊の定住と可能性 (藤井裕也)
 地域おこし協力隊で見えた実情と問題点/地域おこし協力隊のフロンティア/協力隊制度の今/定住定着を進める要素 ①自治体と地域の関係/定住定着を進める要素 ②生業の戦略/定住定着を進める要素 ③自治体の制度設計/フットパスと協力隊の関係性

東北の魅力を面で発信したい (北浦鑑久)
 未知の「フットパスによる地域おこし」に応募/深みに触れ魅力にハマる/自分流のフットパスは楽しむこと/フットパスで地域を渡る/歩いて感じる東北地方の魅力/地域の魅力を結びつけて面で発信/東北地方のフットパス連携をめざす理由

「消滅可能性都市」への移住・定住(安達(旧姓:星)里奈)
―栃木県那珂川町
 木県「消滅可能性都市」第1位/地域おこし協力隊でフットパスと出合う/小砂地区とフットパス/地元産品を活かすこれからのフットパス/今後の課題と目標/〈掲載フットパス概要〉

小さな村の「歩く挑戦」(里中恵理)
―和歌山県北山村
 フットパスとの縁/飛び地ならではの特色と課題/フットパスと北山村との親和性/下尾井地区フットパス事業/ツアー開催で見えてきた課題/フットパスの反響/移住定住とフットパス/地元の人にも観光客にも楽しい場所に/〈掲載フットパス概要〉

暮らしの中の小径は人がつながる道(鑓水愛)
―長野県栄村
 日本有数の豪雪地/移住のきっかけは東日本大震災/温泉から始まった村のコミュニティ/栄村7.85フットパスの立ち上げ/フットパスコースで健康ウォーク/新たな楽しみ方を模索/移住10 年で栄村が故郷に/栄村に暮らし続ける理由/〈掲載フットパス概要〉
column 地域おこし協力隊とフットパス(椎川忍)
column フットパスマップをつくろう ④

第6章 現場から見たフットパスにとって大切なこと
「歩くこと」を生業とするものとして(小川浩一郎)
―北海道黒松内町、札幌市(一部北広島市、石狩市)、石狩市、えりも町、様似町
 フットパスの現場から/北海道のフットパスの軌跡/歩くこと自体を目的に/徐々に知名度があがる/「地域・世代間交流」フットパスづくり/本場英国への視察/フットパス・ネットワーク北海道(FNH)/ with・afterコロナのフットパス/他分野と連携し「守備範囲以外を知る」/「歩く文化」への熱意と情熱を持って/〈掲載フットパス概要〉

フットパスに関する多様な連携(濱田孝正)
―熊本県美里町
美里から九州へ広がったフットパス/歩く人を歓迎するまちづくり/ブリッジとのフレンドシップ協定/公共交通とフットパス/実践しての気づきと未来への提言

“道のゴールデンクロス” で想いはつながる(宮田太郎)
 島国ニッポンと“ 道のゴールデンクロス”/ワンウィーク・フットパスで古道風景をつなぐ/ダイナミックな先人たちの歴史を学ぶ/ホーミングフットパスとウェルカムフットパス/信州駒ヶ根市の日本初の歴史フットパス/道の縁を活かした宮城県柴田町の歴史フットパス/フットパスと脳・DNAの記憶/「道ism」の発想〜取り戻す地域間の交流

フットパスの現状とこれから (尾留川朗)
 効用から見たフットパス/派生効果や効用を目的としたフットパスの活用/コースづくりから得られる地域価値/フットパスを推進する組織/これまでの活動/これからのフットパス

第7章 フットパスの未来貢献 (神谷由紀子)
日本のフットパス活動の現状
 フットパスは着実に拡大/フットパスによる広域連携
フットパスによる未来貢献
個人レベルの貢献/地域レベルへの貢献/全国レベルへの貢献多様な世界の中にある日本らしさ

おわりに (石阪丈一)
著者略歴
神谷 由紀子(カミヤ ユキコ kamiya yukiko)
上智大学大学院卒。1992年居住する町田市北部に残る多摩丘陵を保全するフットパス活動を開始。町田市のまちづくりに参画。1999年ごろから『多摩丘陵フットパスマップ1・2』や『まちだフットパスガイドマップ1・2』などのフットパスマップの出版にかかわる。2002年にはNPO 法人みどりのゆびが東京都より認証。理事兼事務局長。全国のフットパス先進自治体とともに「日本フットパス協会」設立に関与した。以後、協会理事を務める。 2014年に『フットパスによるまちづくり:地域の小径を楽しみながら歩く』(水曜社)を出版。
泉 留維(イズミ ルイ izumi rui)
1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。2004 年、専修大学経済学部専任講師を経て、専修大学経済学部教授。専門分野は、エコロジー経済学、コモンズ論など。主著に『コモンズと地方自治』(共著、日本林業調査会)、『環境と公害:経済至上主義から命を育む経済へ』(共著、日本評論社)など。
日本フットパス協会(ニホンフットパスキョウカイ nihonfuttopasukyoukai)
フットパスの普及・啓発をめざして2009年に設立。フットパスの整備を通じて、地域の魅力を地域自身が再発見・創造し、その魅力をウォーキングを中心に現地で体験・交流することによって感じる地域・観光の在り方を体現している。2022年現在、65団体が加盟。
タイトルヨミ
カナ:フットパスニヨルミライヅクリ
ローマ字:futtopasuniyorumiraizukuri

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