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2023年11月28日発売

博英社

出版社名ヨミ:ハクエイシャ

未来のための選択、同伴成長

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内容紹介
* 元韓国首相の日本語版著書。
- 同伴成長は大企業、中小企業、労働者、消費者などがバランスよく成長するという意味だ。-

現在、韓国と日本は不幸な過去の陰から離れ、未来指向的な関係を築き上げていく道半ばにある。近年、慰安婦問題や徴用工問題などで両国の関係がギクシャクしているが、韓国と日本には東北アジアの平和と繁栄のために友好的な関係を維持していかなければならない必要と義務がある。友好的な関係はお互いを理解しようと努力する過程で、共感できるところを多く共有していけば十分に維持できるだろうと思っている。そのため、この本が日本の読者の皆さまに現在の韓国の現実を少しでも理解し共感できる手助けになってくれればと思う。

同伴成長は共に成長し、共に分け合おうという社会哲学である。
成長があるから分配ができ、分配をするからこそ成長できるという考え方である。また、経済民主化は大企業、中小企業、労働者、消費者などがお互いに対等な関係として選択的に経済活動を営むことである。したがって同伴成長を通じて経済民主化が行われ、経済民主化を通じて同伴成長は強化される。

この本が出版されて以降、多くの批判と抵抗があったが、韓国社会に同伴成長という言葉が一般化して、最近では韓国で多くの企業が同伴成長に参加し始めている。2023 年コロナ禍を経て米中対立の最中である現在でも韓国は依然として低成長と二極化が続いている。しかし、私はここ十年間の韓国の経済環境が私の主張を裏付ける根拠として拡充されたと思っている。それに合わせて今回日本語版を準備しながら、この本に引用された統計と一部の内容を修正して追加した。

2021年10月に就任した岸田総理が「新しい資本主義」という政策を推進していると聞いている。私は「新しい資本主義」の具体的な内容をよく知らないし、いつまで続くか全く予想できないが、新自由主義の限界を認めて成長と共に分配を重視するという点では私が推進してきた「同伴成長」と似ているところがあるようだ。ここ10年間、韓国の同伴成長がそうだったように、岸田総理の新しい資本主義も「具体的な内容がわからない」、「社会主義的である」といった批判を受けているかもしれない。しかし、皆が豊かでサスティナブルな社会を作るためには低成長や二極化の問題は必ず解決しなければならない。このような人類の普遍的な問題の解決に人種も国境もない。

- 目次 -

プロローグ 美しい同行への第一歩、同伴成長を夢見る

第一章 一人で先へ行く時代は終わった
未来のための選択、同伴成長
共に生きるために成長しよう
超過利益共有制が共産主義的発想だと
アップルとトヨタの食い違った運命
汗水たらして働いた分の対価はもらわなければならない
世の中が変わっている、国民が変わっている

第二章 共に歩めば遠くまで行ける
3万ドルの時代にもっと不幸になった人たち
高度成長の奇跡とコリアンドリームは終わった
自己中心的な松の木のような財閥、大企業
希望を失った人々
灰色時代の暗雲を吹き飛ばせ
1パーセントだけのための社会は正しくない

第三章 美しい同行は皆が幸せな世の中を作る
基本に戻れ
同伴成長は我々に適していて有用である
慶州の大富豪、崔家から見る韓国の財閥総帥たち
大きな木と小さな木を一緒に育ててはじめて森を作ることができる
高速成長を望むなら、まず同伴成長から
同伴成長は幸せへの鍵
同伴成長は新しい資本主義の核心だ
著者略歴
鄭 雲燦(ジョン ウンチャン jon unchan)
著 : 鄭 雲燦(ジョン・ウンチャン, 정운찬) 韓国忠清南道公州市に生まれ、ソウル京畿高等学校、ソウル大学商科大学経済学科を卒業した。卒業後、韓国銀行に勤めたがアメリカに渡り、マイアミ大学で経済学修士学位を取り、プリンストン大学大学院で経済学博士学位を取得した。コロンビア大学で経営大学院助教授として講義と研究を続けていたが、1978年、韓国に帰国して母校であるソウル大学の講壇に立つ。その後もハワイ大学経済学部招聘教授、イギリスロンドン政経大学客員教授、ドイツボクム大学招聘教授、プリンストン大学招聘教授を勤めた。ソウル大学経済学部長を経て、2002年7月ソウル大学第23代総長に選出され、4年間の任期を終えて再び経済学部教授として在職した。 日本東京大学の総長諮問委員として活動し、韓国第40代国務総理として在職した。総理退任後、半官半民の同伴成長委員会の初代委員長として就任したが、活動に限界を感じて2012年民間団体として同伴成長研究所を設立した。また、韓国野球委員会(KBO)の総裁を勤めたこともある。 鄭雲燦は第2次世界大戦が起きたことも知らなかった忠清道の山里で末っ子として生まれた。彼の名前は天の福を持って生まれた「運がいっぱいな」子供という意味だが、幼い時は貧乏から抜け出せなかったという。「Bus」を「ブース」と発音した京畿中学校在学時代から、カナダ人の医療宣教師スコフィールド博士の精神的・経済的配慮の下で世の中の温かさを学んだ。アダム・スミスの『国富論』を読んだ後、経済学を一生の業として研究してきた。 ソウル大学総長として活動していた当時、「支配せず奉仕せよ」という忠告に従って、CEO総長として後援金を集めるために奔走しながらもリーダーシップの原則と学者の良心を守った。クローンES細胞論文を捏造した黄禹錫(ファン・ウソク)教授事件と盧武鉉政府の大学抑圧政策など多事多難な事件の中でも、円満に知性の権利回復に貢献したという評価を受けたりもした。 [主要編著] 『韓半島ルネサンスと同伴成長(한반도 르네상스와 동반성장)』、 同伴成長研究所、2019. 『同伴成長と経済民主化(동반성장과  경제민주화)』、同伴成長研究所、2019. 『同伴成長の原理と資本主義の精神(동반성장 원리와 자본주의 정신)』、同伴成長研究所、2020. 『韓国経済の同伴成長のための戦略(한국경제의 동반성장을 위한 전략)』、同伴成長-研究所、2022. 『同伴成長研究所10年史(동반성장연구소 10년사)』、同伴成長研究所、2022.
金 弘来(キム ホンレ kimu honre)
訳 : 金 弘来(キム・ホンレ, 김홍래) 韓国の江原道江陵市生まれ。ソウル永東高等学校、ソウル中央大学日本語日本文学科を卒業した。卒業後、暁星グループに就職したが、再びソウル中央大学大学院の修士課程に進学。その後日本へ渡り、東京大学で文学修士学位と文学博士学位を取得した。専攻は源氏物語研究。2009年に韓国へ帰国し、中央大学、京畿大学、聖潔大学、仁川大学などで非常勤講師を勤めた。2020年から同伴成長研究所の事務総長を勤めている。
タイトルヨミ
カナ:ミライノタメノセンタク ドウハンセイチョウ
ローマ字:mirainotamenosentaku douhanseichou

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