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2023年11月30日発売

尚斯国際出版社

応報 組み替え人形の家

組み替え人形の家
現代中国文学・文豪編
王蒙セレクション 
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内容紹介
*書店様へ:本書につきましては直取引とさせていただきます(Bookcellar経由および弊社直接受注)。

日中戦争下、北京の平凡な四合院に、主人公・倪吾誠(ニィ ウーチェン)は妻子と妻の母・姉とともに住んでいる。没落地主の家庭に育ち、ヨーロッパへ留学した倪吾誠は西洋文明の洗礼を受け、封建道徳に凝り固まった旧家の生活が我慢できない。家庭内の孤立、そして失業。中国の封建文明と西洋の近代文明に引き裂かれた倪吾誠は……。「組み替え人形絵本」の頭部・胴体・下肢を不釣り合いに組み違えた絵のように、精神の調和が得られず苦悩する近代中国知識人一家を悲哀とユーモアを込めて描く。
目次
作者序(王蒙)
旧友(大庭みな子)

主な登場人物

応報

訳者あとがき(林芳)
解説(藤井省三)
著者略歴
王 蒙(ワン モン wan mon)
 1934年、北京の知識人家庭に生まれる。13歳で共産党に入党。1953年、共産党指導下での北京の女子学生の生活を描いた長篇小説「青春万歳」で注目される。  1956年、毛沢東の文学芸術自由化政策にこたえて短篇小説「組織部新来的年軽人」(組織部に新しく来た青年)を発表し、官僚主義を批判。翌1957年には激しい批判を被り、右派のレッテルを貼られて党籍を剥奪され、北京郊外の桑峪村で肉体労働に従事する。  1963年、自ら辺境での思想改造を申し出て、一家をあげて新疆ウイグル自治区・イリに移住。長期にわたって小説執筆から遠ざかった。文革終了後の1979年に名誉回復されて北京に戻り、「活動変人形」(本作「応報」、1986年)をはじめ優れた作品を続々と発表した。  1986年から89年まで文化部長を務めるほか、『人民文学』出版社副社長、党中央委員、中国作家協会名誉副首席等の要職を歴任。2015年に長篇小説「這辺風景」(「こちらの風景」)で最も権威ある中国文学賞の一つである茅盾文学賞を受賞、2019年に「人民芸術家」の称号を授与された。現在も長篇小説「笑的風」(「笑う風」、2019年)をはじめ旺盛な創作活動を展開し、2021年に魯迅文芸賞特別栄誉賞、2023年4月に「従前的初恋」で人民文学賞中篇小説賞を受賞。
林 芳(リン ファン rin fan)
 1932年生まれ。津田塾大学英文学科卒。1955〜79年、北京放送局日語部勤務。神田外語大学教授、早稲田大学文学部講師、ハルピン師範大学顧問教授を歴任。中国作家協会会員。2023年逝去。  主な訳書:『寥天 周総理若き日の詩十四首』(周恩来著、サントク・エンタープライズ出版部、1979年)、『命運 世界を震撼させた天安門事件』(楊匡満・郭宝臣著、山手書房、1980年)、『中国の赤い魔女たち 中国女子バレーボール物語』(監訳、魯光著、日本文化出版、1983年)、『人、中年に至るや』(諶容著、中央公論社、1984年)、『文豪老舎の生涯 義和団運動に生まれ、文革に死す』(編訳、舒乙著、中央公論社、1995年)、『白鹿原』(陳忠実著、中央公論社、1996年)、『最後の宦官秘聞 ラストエンペラー溥儀に仕えて』(監訳、賈英華著、日本放送出版協会、2002年)。主な著書:『ビジネス中国語会話』(ジャパンタイムズ、1986年)。
タイトルヨミ
カナ:ムクイ
ローマ字:mukui

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