近刊検索 デルタ

2023年3月7日発売

全甲社

出版社名ヨミ:ゼンコウシャ

けんかだま

このエントリーをはてなブックマークに追加
内容紹介
 紙芝居『けんかだま』は、高橋五山ならではの独自性のある表現を探求した、他に類を見ない作品です。腹をたてると相手も腹をたてる。それが「けんかだま」。この物語が不毛な争いごとやけんかやいじめを止めるヒントになれば幸いです。
あらすじは次のようなものです。子犬のポチが仲良しの黒ちゃんのところへ遊びに行く途中、道の真中に赤い小さい玉がころがってきた。ポチがよけるのに玉がよって来るので怒ったポチが玉をおさえると、赤い玉はぷっとふくれる。ポンとけると、玉はむくむくふくれて、道いっぱいになる。ポチの吠える声をきいてお母さんが来た。「あの赤い玉はね、けんかのすきな玉なのです。だからかまえばかまうほど大きくふくれて、しまつにこまってしまいます。しずかにそっとしとけばいいの」と言う。けんかのすきな赤い玉はだれも相手がなくなるとだんだん小さくなって、しまいにはきえてしまう。
 この『けんかだま』の原話については、これまで指摘されたことも検討されたこともないですが、「相手にするほど大きくなる」という話の根幹はイソップ物語の「ヘラクレスとアテナ」に共通しています。ヘラクレスが道を歩いていると、リンゴのようなものが落ちていて、踏みつぶそうとすると2倍の大きさになる話です。五山はこの物語を参考にして紙芝居に仕立てたと推察されます。そして、犬を主人公に、かわいらしく、わかりやすく、楽しいはり絵で表現しました。 
著者略歴
高橋 五山(タカハシ ゴザン takahashi gozan)
高橋五山(本名:昇太郎 1888~1965) 京都市に生まれる。京都市立美術工芸学校卒業。明治44年(1911)、東京美術学校図案科(現東京芸大)を卒業後、幼年雑誌の編集に携わる。大正6年(1917)、文武堂の『幼女絵噺』の主幹になり、数々の児童雑誌の編集を手掛け、同時に若い画家の養成にも力を注いだ。昭和6年(1931)、全甲社を立ち上げ、月刊絵本や漫画などを出版。昭和10年、「幼稚園紙芝居シリーズ」を刊行する。翌11年から仏教紙芝居も手掛ける。紙芝居の脚本・絵・出版を自身で行い、現在に繋がる出版紙芝居の先駆者となる。物資不足の戦時下では保育現場でも簡単に制作できる「はり絵紙芝居」を考案。戦後は五山作画『こねこのちろちゃん』(全甲社1949)が昭和25年度第1回芸術選奨文部大臣賞を受賞。戦前・戦後と紙芝居文化の発展に尽くし、昭和36年(1961)、彼の業績を顕彰する「高橋五山賞」が制定される。
タイトルヨミ
カナ:ケンカダマ
ローマ字:kenkadama

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。

-- 広告 -- AD --

-- 広告 -- AD --

もうすぐ発売(1週間以内)
新着:ランダム(5日以内)

>> もっと見る

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを利用しています。