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2022年3月28日発売

信山社出版

出版社名ヨミ:シンザンシャシュッパン

新ブリッジブック法社会学

臨床的アプローチ
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内容紹介
◆諸分野との対話が前提のアプローチで学ぶ、法社会学の扉をひらくエントリーテキスト◆
価値と批判性を内包する「臨床」概念を通して、法の現場や多様な分野との対話を目指す法社会学へ。法の現場との対話によって、広く、具体的に法社会学の社会へエントリー!【全15章:第1部 法と社会論の基礎/第2部 紛争過程と当事者/第3部 実定法学との対話】
目次
『新ブリッジブック法社会学―臨床的アプローチ(新ブリッジブックシリーズ)』

【編者紹介(担当章)】
和田仁孝(早稲田大学大学院法務研究科教授): 第1章、第4章、第6章
西田英一(甲南大学法学部教授):第3章、第8章
仁木恒夫(大阪大学大学院法学研究科教授):第2章、第10章

【執筆者紹介(五十音順)】
大坂恵里(東洋大学法学部教授):第13章
酒井博行(北海学園大学法学部教授):第14章
西川佳代(横浜国立大学大学院国際社会科学研究院国際経済法学専攻教授):第12章
平山真理(白鷗大学法学部教授):第15章
南野佳代(京都女子大学法学部教授):第5章
山田恵子(西南学院大学法学部准教授):第11章
吉田直起(清和大学法学部専任講師):第7章、第9章

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【目 次】

・はしがき

◆第1部 法と社会論の基礎◆

◇第1章 法社会学の構図
1 法社会学の生成
(1)マックス・ウェーバー ― 法社会学の源流1
(2)オイゲン・エールリヒ ― 法社会学の源流2
(3)アメリカにおける法と社会研究の生成
(4)日本における法社会学の生成
2 現代法社会学の理論と方法
(1)経験科学主義
(2)経験的法社会学
(3)臨床・解釈法社会学
3 隣接諸分野と法社会学
(1)社会学と法社会学
(2)人類学と法社会学
(3)心理学と法社会学

◇第2章 社会秩序と紛争
1 は じ め に
2 安定した秩序と紛争―構造機能分析
3 紛争と秩序の変動―過程分析
(1)過 程 分 析
(2)電気工事失火責任訴訟の分析―紛争当事者による主体的な法の読み込み
4 紛争/秩序の動態―解釈法社会学
(1)解釈法社会学的分析
(2)医療過誤訴訟の分析―声の再生による出来事の迫真性
5 臨床法社会学の「秩序と紛争」研究

◇第3章 法主体と日常的振舞い
1 問題の所在―法秩序と主体
2 近代法型主体像
(1)川島武宜の近代法型人間モデル
(2)近代法型主体モデルの問題点
3 「交通する主体」:新たな法主体①―振舞いに微分化された主体
(1)動き回りながら環境と交渉する行為体
(2)交通する法主体のリアル
4 「複数化する主体」:新たな法主体②―微分化された主体の積分化現象
(1)集まりに現れる主体
(2)「複数化する主体」が求めるもの
5 臨床的関わりとしての法社会学

◇第4章 法意識論の意義と展開
1 川島法意識論の構図
(1)川島法意識論の問題関心
(2)川島法意識論の克服
2 権利意識と訴訟利用行動
(1)法 意 識 説
(2)制度環境原因説
(3)予測可能性説
(4)訴訟利用行動の位置づけ
3 ローカルな動態的法意識研究
(1)ローカルな法意識
(2)イデオロギーとしての法と法意識

◇第5章 ジェンダーと法
1 ジェンダーと規範
(1)性にまつわる概念
(2)社会規範としてのジェンダー
(3)性差、ステレオタイプ、偏見(バイアス)、差別
2 フェミニズム運動と法理論
(1)家父長制と近代家族
(2)公私二元論とフェミニズム
3 ジェンダー視点から法制度を見てみる

◆第2部 紛争過程と当事者◆

◇第6章 紛争処理システム
1 紛争処理システムの類型
(1)様々な紛争処理手段
(2)交 渉
(3)調 停
(4)仲 裁
(5)裁 判
2 紛争処理システムの理念モデル
(1)紛争処理手段の位置づけ
(2)ブラネタリー・モデル
3 当事者の目から見た紛争処理システム
(1)紛争処理システムを見る視角
(2)当事者の視点から見た紛争過程

◇第7章 司法へのアクセス
1 司法アクセスとは?
(1)司法アクセスという考え方
(2)司法アクセスを阻むもの
2 総合法律支援法の成立
(1)日弁連の司法アクセス改善活動
(2)総合法律支援法の成立と法テラス
3 司法ソーシャルワーク
(1)司法ソーシャルワークとは
(2)司法ソーシャルワークと「自律性」
(3)司法ソーシャルワークの実践例

◇第8章 裁判と紛争行動
1 問題の所在
2 事例の概要―大川小学校津波訴訟
(1)事故後の「説明会」と「検証委員会」
(2)訴え提起から判決確定まで
3 訴訟選択の背景にあるもの
4 「真相究明」という基礎作業
5 「検証」と裁判
6 仮説を持って推察を続けること

◇第9章 ADR
1 ADR(Alternative Dispute Resolution)とは
2 仲裁事例―企業間紛争
(1)仲裁の開始と経過
(2)事例分析―対論と当事者の主体性
3 調停事例―面会交流をめぐる同席調停
(1)「同席調停」とは
(2)事例の概要
(3)同席調停の開始と経過
(4)事例分析―自己変容プロセスとしての「対話」
4 お わ り に

◇第10章 法専門職の構造
1 法専門職の理念
(1)プロフェッションとしての弁護士
(2)弁護士業務の実相
2 現代日本の法専門職
(1)弁護士人口の増加と市場競争の激化
(2)法律事務所の総合力
3 弁護士の倫理と規律
(1)弁護士団体の自治
(2)弁護士倫理が問われる場面
(3)弁護士の規律の諸問題
4 お わ り に

◇第11章 法律家・当事者コミュニケーション
1 法とコミュニケーション
(1)コミュニケーションとしての法
(2)法的コミュニケーションへのアプローチ
2 弁護士・当事者コミュニケーション
(1)弁護士評価・依頼におけるコミュニケーション
(2)弁護士関与モデル
(3)臨床的アプローチの例
3 当事者中心のコミュニケーション実践
(1)リーガル・カウンセリング
(2)弁護士実務・評価の変遷
4 法律家・当事者コミュニケーション研究の課題
(1)コミュニケーション主体の多様性
(2)コミュニケーション空間・時間の多層性

◆第3部 実定法学との対話◆

◇第12章 交渉過程と臨床的アプローチ
1 交渉の基礎理論
(1)オレンジをめぐる姉妹の争いと交渉類型
(2)IPI分析
2 交渉とそのフォーラム
(1)フォーラム・セッティング
(2)交渉フォーラムの多面的展開
(3)フォーラムとしての裁判手続の限界
3 交渉理論から見る諌早湾干拓紛争
(1)フォーラム利用と当事者の団結
(2)交渉の場としての判決後の過程
(3)諌早湾干拓紛争のIPI分析と和解フォーラムセッティング

◇第13章 不法行為と臨床的アプローチ
1 不法行為とは何か
2 四大公害を契機とする不法行為法の展開
(1)四大公害裁判の提起
(2)過失論の発展
(3)因果関係論の発展
(4)共同不法行為論の発展
(5)損害賠償の請求方式
(6)四大公害裁判を教訓に
3 原発事故への臨床的アプローチ
(1)福島原発事故の発生
(2)原発事故による被害
(3)原子力損害に関する政府の指針と東京電力の賠償
4 原発事故訴訟
(1)原告らの声
(2)責任論の展開―事故の抑止に向けて、そして真の謝罪を引き出すために
(3)権利論の展開―被害の本質を明らかにするために
(4)損害論の展開―「完全な賠償」に向けて
5 お わ り に

◇第14章 民事訴訟と臨床的アプローチ
1 は じ め に
2 エスノメソドロジーによる民事訴訟の研究
(1)エスノメソドロジーの概説
(2)民事訴訟という「場」の成立と手続の開始
(3)民事司法の場での「権力作用」
(4)証人尋問の過程
3 解釈法社会学による民事訴訟の研究
(1)解釈法社会学の概説
(2)民事訴訟の形式性・限定性と当事者等の創発的活動
(3)民事訴訟における日常的言説や日常的観点からの声
(4)死別の悲しみと民事訴訟
4 臨床的アプローチによる民事訴訟研究からの示唆
(1)エスノメソドロジーによる民事訴訟研究からの示唆
(2)解釈法社会学による民事訴訟研究からの示唆

◇第15章 刑事法と臨床アプローチ
1 日本は安全な国か?
2 犯罪と刑罰
(1)犯罪とは何か?
(2)刑 罰 制 度
(3)犯罪をめぐる新しい課題―性犯罪を通してジェンダーと犯罪を考える
3 変わる刑事司法制度
(1)刑事司法制度と犯罪被害者―「陽の当たらない存在」から「行動する被害者」へ
(2)刑事司法における市民参加―裁判員制度
4 修復的司法―被害者と加害者の両方のことを考えようとすることは可能か?


・索 引(巻末)
著者略歴
和田 仁孝(ワダ ヨシタカ wada yoshitaka)
西田 英一(ニシダ ヒデカズ nishida hidekazu)
仁木 恒夫(ニキ ツネオ niki tsuneo)
タイトルヨミ
カナ:シンブリッジブックホウシャカイガク
ローマ字:shinburijjibukkuhoushakaigaku

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