近刊検索 デルタ

2019年10月3日発売

名古屋大学出版会

出版社名ヨミ:ナゴヤダイガクシュッパンカイ

対日協力者の政治構想

日中戦争とその前後
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内容紹介
日中戦争には、抗日と同時に、占領地における協力の側面もあった。しかし多様な協力者たちは戦後、漢奸として糾弾され、その歴史も未完の政治構想とともに葬り去られた。本書はこの影の側面に光を当て、戦争の全体像に迫るとともに、占領から始まった戦後日本に鋭い眼差しを投げかける。
目次
凡 例
地 図

緒 論
1 中国人亡命者夏文運の回想――はじめに
2 近代日中関係と日中戦争
3 19世紀末から20世紀前半にかけての中国
4 占領地政権の変遷
5 先行研究整理――「漢奸」評価の影響とその相対化
6 課題の設定と分析の方法
7 本書の構成

 第I部 様々な政治構想――日中戦争勃発前後

第1章 「冀東」の構想
 ――殷汝耕と池宗墨をめぐって――
1 ある未亡人の帰国――はじめに
2 冀東政府と日本
3 殷汝耕・池宗墨の経歴
4 「民心の趨向」を重視――冀東政府成立以前の殷汝耕の議論
5 冀東政府長官として――冀東政府成立後の殷汝耕の議論
6 教育者・実業家として――冀東政府参加以前の池宗墨の議論
7 冀東政府の理論的支柱――冀東政府以後の池宗墨の議論
8 「防共」と「聯省自治」
9 殷汝耕・池宗墨に対する議論
10 小 結

第2章 張鳴の「五族解放」「大漢国」論
1 嘉治隆一の台湾紀行――はじめに
2 日中戦争勃発以前の張鳴
3 日中開戦前後の張鳴の主張
4 小 結

第3章 呉佩孚擁立工作と日支民族会議
1 陳舜臣と司馬遼太郎――はじめに
2 盧溝橋事件の勃発と維持会の成立
3 呉佩孚とその周辺
4 3つの自治団体
5 正大社
6 日支民族会議
7 小 結

第4章 上海市大道政府と西村展蔵の大道思想
1 ネズミ講騒動と天下一家――はじめに
2 宗教家西村展蔵
3 上海市大道政府
4 政府関係者の経歴と思想
5 大道政府に対する反応
6 大道政府の終焉
7 小 結

 第II部 現実的な選択へ――日中戦争下の占領地政権

第5章 中華民国維新政府指導層の時局観
1 ある中国人亡命者の検挙――はじめに
2 維新政府とその要人
3 維新政府の議論
4 小 結

第6章 袁殊と興亜建国運動
 ――汪精衛政権成立前後の占領地の動向――
1 児玉誉士夫の日記――はじめに
2 袁殊と岩井英一
3 興建運動の人と組織
4 『興建』と袁殊の主張
5 その他のメンバーの主張
6 興建運動に対する反応
7 汪政権成立後の興建運動
8 小 結

第7章 占領地と憲政
 ――汪精衛政権の憲政実施構想――
1 火野葦平の記念写真――はじめに
2 日中戦争前の憲政実施をめぐる動き
3 占領地における憲政の議論
4 汪政権成立と憲政実施
5 憲政実施委員会での議論
6 小 結

第8章 忘れられた革命家伍澄宇と日中戦争
1 トップ女優阮玲玉の顧問辯護士――はじめに
2 アメリカでの活動
3 辛亥革命後の活動
4 帰国後の活動――政界から法曹界へ
5 日中戦争期の活動――占領地での言論活動
6 小 結

 第III部 日本敗北の中で――日米開戦から戦後へ

第9章 日中道義問答
 ――日米開戦後の占領地中国知識人――
1 45年ぶりの再会――はじめに
2 高山岩男論文の要旨
3 中国知識人の反論
4 議論の収束
5 小 結

第10章 日中戦争末期の“中国人の代辯者”吉田東祐
1 「張三李四俗人たち」への眼差し――はじめに
2 上海に渡るまで
3 上海での生活
4 対重慶和平工作への関与――姜豪工作
5 上海での活動
6 『申報』を中心とした言論活動
7 小 結――戦後の動き

第11章 戦前戦後を越える思想
 ――政論家としての胡蘭成――
1 「色・戒」――はじめに
2 胡蘭成について
3 中国での議論
4 日本亡命後の議論
5 小 結

第12章 中国人対日協力者の戦後と日本
 ――善隣友誼会設立への道――
1 「亡命天国ニッポン」――はじめに
2 亡命のパターン
3 日本の国際社会復帰と亡命者問題
4 旧軍人の請願と実態調査
5 亜東工商協会の請願
6 善隣友誼会とその活動
7 小 結

結 語
1 本書の試み
2 今後の課題――より深く広がりを持った日中関係史構築に向けて


あとがき
図表一覧
索 引
著者略歴
関 智英(セキ トモヒデ seki tomohide)
1977年 福岡県に生まれ、千葉県で育つ 2001年 東京大学文学部卒業 2011年 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学     日本学術振興会特別研究員(PD)を経て 現 在 公益財団法人東洋文庫奨励研究員、博士(文学)
タイトルヨミ
カナ:タイニチキョウリョクシャノセイジコウソウ
ローマ字:tainichikyouryokushanoseijikousou

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